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taraimoさんの感想・レビュー

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taraimo
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京都ならではの住居表示に誘われ、どうやら不思議なファンタージーの世界へ迷い込んでしまいました。第3話で母娘が訪ねた病院で、母の記憶が再生し、かつて猫を家に持ち帰り酷く叱責した自分の母を今なら理解できる一方、今の娘に当時の自分を重ね過去の猫への後悔に悩み、意外にも子猫と馴染む娘が頼もしく、母娘で子猫を育てたい気持ちが芽生えたことにホッと。第5話で居なくなった猫が飼い主を案じて、失った悲しみに囚われず次の子を看てあげるよう示唆するささやきにハッと、ほろり。背を押され一歩踏み出そうとする結末にまたホッとします。
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他言無用の多くの人生(ドラマ)に寄り添う臨床心理学者と、ノンフィクションから時に彩りを添え意外な着地点へと紡ぐ作家さん。そんな二人の対談を踏まえ『博士の愛した数式』を再読すると、また違った味わいを得るかもしれません。対談中に小川さんの作品がポツポツと覗き、忘れ得ぬ日航機事故の乗客リストで『人質の朗読会』が頭をよぎり、河合さんが着目した『ブラフマンの埋葬』で幻となった話の続きが気になります。化学療法で補えない心の扉へのアプローチはコツコツとですね。箱庭! 私も猫砂をいじって、自問自答してみようかな。
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taraimo
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牛の穏やかな横顔、やさしい目、時には躍動感ある姿。そんな表情を楽しむとともに、酪農を学ばれた経験のある著者の眼差しで綴られるエッセイは温かいです。手塩にかけて育てた命を人の栄養のために良い状態で引き渡すこと、乳牛でありながら道半ばで手放さざるを得ない切ない別れ。私が旅立ちを看取った犬や猫たちとは違った、経済動物としての役割や宿命を背負う牛たちへの餞の言葉は見つからなくて……涙。関東近郊の酪農家さんの試み、磯沼牧場さんとの親交で垣間見られる代表のお人柄、深い愛情と舞台裏の葛藤、未来への想いが伝わる一冊です。
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完璧主義で個性的な母と穏やかで人並みの幸せを望む父、そんな確執の狭間で悩む息子の勝呂に著者自身の体験を重ねたように思います。勝呂の孤独な気持ちを支える犬のエピソードで、家族や周囲の同意を得られずに懐いた犬を幾度か手放すシーンが気になり、今日の人と犬の関係性からは遠い時代背景を感じなから読了。犬の哀しい眼が反芻します。左官屋で酷い目に遭う犬を良かれと思い連れ出したのに、元の主人のもとへ還ってしまう忠実な犬、嫌悪感を抱きながらも父に似ていく自身の宿命など、それぞれの背負う十字架に葛藤が見られました。
taraimo

悲壮感を漂わせながら、言葉のひとつひとつが深々と積もっていくような気がしました。

06/29 04:33
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どちらかというと私は犬派で、猫は序に看ている感覚でしたが、その存在は大きくなりつつあり、本書で猫の特性や能力を知りヒントを得ました。満面の笑みは稀でも、耳やヒゲの動きから気持ちを想像し、ゴロゴロ鳴らす喉の振動が手に伝わる時が私も至福です。敵を抱え込み首に牙を剥き仕留める、そんな光景を職場の先住猫が新入り野良猫にやったけれど、歯が抜け落ちた老猫にやられても慕うように離れない若蔵にクスっと。安易な餌やりや野良猫の繁殖など課題はあるものの、島での人と猫のように地域と猫の良い空気感が築けたらと願います。
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滋賀県のとある町の風景や暮らしの中の気づきを木版画で魅了します。丹念に描かれた線の結晶『麦秋』や『田園』に見入り、時々覗く猫の表情も愛らしい。小さな命の営みを見つめると、レモンの木の葉を食べる青虫や苺の収穫どきに寄ってくるナメクジへの思いも複雑です。ワビスケなんて可愛い椿を知りました。“樹は空が大好き”の言葉に共感し、我が家のいよいよ屋根の高さへと迫る庭木をどうしてあげるへきか悩みます。土の道や石ころの道に転がる発見は楽しいものですね。絵と物語のハーモニーに憩い、心を休める止まり木のような作品集でした。
taraimo

それぞれの木版画にコツコツと積み重ねられた労を感じますが、展示会などで原画を拝見すると、また味わい深いのでしょうね。

03/28 02:33
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著名人との人脈を覗かせ、さまざなイベントが開かれながら、常連客のコミュニティの場としての役割りは揺るがない雰囲気のお店。少数派や弱者をおもんばかり、個々の在り方を否定しない店主のスタンスがいいですね。窓辺のモミジバフウが突然 剪定され憂う気持ちに同感です。看板猫(白玉)のこと、保護猫の預かりやお客との引き合わせなどが微笑ましい。本文中に紹介されて知った作家さんや作品も興味深く、この書店でそっと売られている本たちが気になりました。パッと咲いた本よりも、ひっそりじわじわと散らずに読み継がれそうで……
taraimo

ちょっと余談です。弟の連れが熊本の人なので親戚ができてから、時々デコポンなどの瑞々しいフルーツを贈っていただきますが、私はまだ熊本へは行ったことがなく、憧れの地です。

02/29 23:50
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taraimo
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花時計の時間の流れとともに咲き代わる花たちを、いつか眺めて一日を過ごしてみたい。音ではなくワサビの香りが火災を知らせる発想にハッと。品種改良され味や見た目も整う野菜、水分を与えず我慢させて出来上がるスイートトマトに心が痛み、昔ながらのトマトも気になります。植物の視点で、その言い分に耳を傾けると楽しい発見があり、人間が憐れむ以上に、植物ならではの立場を有効活用し、他の生き物との友好関係を築き、時には潜在する毒性で抵抗したり、賢く生きる彼らが頼もしい。そして、私たちは多角的に恩恵を得ていることに気づきます。
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taraimo
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表紙の絵に惹かれ、開いた画家と文筆家の対談。観たものを記憶しスキャンしたように描ける諏訪さんの能力も、さらにモチーフとなる被写体への係わり方にも驚かされます。写実画とは被写体と時間をかけて向き合い、丹念に掬いあげていく気の遠くなるような作業だけれど、唯一無二の原画にふれると、画家の想いに少し近づけるのだろうか… 消化しきれない領域です。私は記憶に自信がないので、写真という記録を手がかりに、身近な動物たちとの想い出を振り返るけれど、在りし姿の温もりや手ざわりは戻らず、伝えられない儚さに行き着きます。
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taraimo
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著者がタヌキの食性調査を津田塾大学でされたと同様に、平成天皇が皇居でされた件が興味深いです。タヌキや他の野生動物と植物の関係性、循環し合う中でヒトも生かされいることを知ります。ヒトが人間の立場で他の生き物を排除する傾向の中で、本書に出合い、共生への希望が見えます。私も素人ながら、カラスやネズミの習性が気になり、密かに経過観察中で眼差しは緩めに。職場で受付ける動物の死体収集数は、近年は飼い犬がほぼゼロで安堵し、野良猫やタヌキ、ハクビシン、カラスなどが多いのは切ない。廃プラスチックの増大は課題だと感じます。
アウイナイト💎@the best things are in the future

taraimoさん、こんにちは。最近は高齢化都市化に伴うのか、中途半端な立ち位置の市街地で以前にはなかった動物たちとのトラブルが増していますね。里山が減り、空き家が増え、ゴミの管理が悪くて食べ物を味を覚え、という事が増えてるのでしょう。尚、実家には断続的に3年ほどハクビシンが侵入し、子供まで産んだようです。夜中の大きな音は怖かったですし、業者さんが捕獲した時も酷く恐ろしい状況だったようですよ。

10/09 09:49
taraimo

アウインさん、こんばんは☆ 残暑が長くて、急に涼しく少し肌寒く……なりましたね。本書で昭和を振り返ると、アナログな時代に楽しいことが沢山あったなと思います。年々、野生動物の住環境が脅かされているのは事実で、彼らが都市や街に出てくるのも分かります。どんな生きものも必死で、ひたむきに生きていることは受け止めています。

10/09 18:34
7件のコメントを全て見る
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/06/03(2790日経過)
記録初日
2014/04/26(3924日経過)
読んだ本
133冊(1日平均0.03冊)
読んだページ
28076ページ(1日平均7ページ)
感想・レビュー
123件(投稿率92.5%)
本棚
10棚
性別
血液型
A型
外部サイト
自己紹介

何気ない日常の風景を時々、つぶやきます。
少しずつ読書を進め、感想も書いてゆきたいと思いますので、よろしくお願いいたします😃
リンク先のこんな本を読んでいただけたら幸いです🍀https://www.livre.jp/blog/topics/2940

旅する本『山のくろと呼ばれて』の行方は、taraimo-nikkiにて、時々 発表させていただきます。仕事の傍らでの活動で、亀の歩みのようですが、少しずつ続けられたらと思っています🐢
https://t.co/GeijVSPHLb?amp=1

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