バリバリ仕事をしている人が常に上を見て生きているのを見て、「憧れ」…というよりも「焦り」を感じる。本を読まなければバカになる、努力しなければ堕落する。一度止まってしまったら、そのまま社会から溢れ落ちてしまうのではないか。そんな切迫感がある時期まで自分にはあった。 ある意味、誰よりも忙しく、もっとも社会に適応しているように見える星野源という人が、「インストールしてきた社会通念が“落ちる”瞬間がある」と語るのに勇気づけられた。加えて、その“落ち”先にあるものに「自由」という言葉をあてる、その感性に感銘。

基本的に狭間だらけの制度のなかでソーシャルワーカーは「無能」である。ニーズに基づいて支援の制度は作られていないからそうなる。でも、その限られたリソースのなかで、困難を理解しようと聴き、「共に考える会話」を続け、「部分的にしか使えない」としても選択肢を手渡すソーシャルワーカーの振る舞いは、決して「無力」ではない。「その場をしのぐ」を共にできる人間として存在すること…。長沼葉月さんの担当章が素晴らしい。荒井さん、木下さんの章も勉強になった。 「うろたえ」を書くには密度の薄い、木村さんの章は好みでなかった。

バリバリ仕事をしている人が常に上を見て生きているのを見て、「憧れ」…というよりも「焦り」を感じる。本を読まなければバカになる、努力しなければ堕落する。一度止まってしまったら、そのまま社会から溢れ落ちてしまうのではないか。そんな切迫感がある時期まで自分にはあった。 ある意味、誰よりも忙しく、もっとも社会に適応しているように見える星野源という人が、「インストールしてきた社会通念が“落ちる”瞬間がある」と語るのに勇気づけられた。加えて、その“落ち”先にあるものに「自由」という言葉をあてる、その感性に感銘。