著者が出版の顛末についてブログに書いていたのを読み、楽しみにしていたのがやっと読めた。衒ったところのない、非常に好感のもてる社会人（ブログからの印象）の著作が斯様にウィットに富んでると、御本人の底力を感じる。現実のかすかな非日常的な揺らぎをこうして言語化される爽快さ、とでもいうのかな。「老ホの姫」には大笑いし、「バズーカ・セルミラ・ジャンクショ」、アメリカでは似たようなことが時々起きてるなと思い出した。 著者がここにおいでのようなので、どうか今後も元気に書き続けて頂きたく、よろしくお願いいたします。

家族に自衛隊関係者はいない。自分のいるのとは違う、何か古い秩序で動いている組織、くらいにしか意識してなかった。が、「入営」を読んで多分一番の違いは、教育の一番の目的が何かということだと思った。おなじみの「優秀な生徒を育てる」か、「落第生を出さない」か。もし戦争になると「一人のバカのせいで、十何人の戦闘班が全滅する。」だから軍隊は優秀な兵隊を作るのではなく、クズを出さないようにするのだと。落ちこぼれは切り捨てるか、皆でとにかく共存を目指すか。今の日本は両極端に走りすぎている様な気がする

在外のため、穂村弘の名前は聞いたことがなかった（未だにベッドで菓子パンってなんのことだかわからない）この本は、例の如くどこかの読書ブログで見て面白そうだと思い電子書籍で買った。・・・日常生活での違和感、不安、不満を斯様に言語化してくれればファンは増えて当然だよなあと思う。でも、短歌が本職ということは、こんな風にだらだら書いては表現できない何かがあるのだろう。多分、彼にとってはエッセイは気分転換とか余技で、おかげで自分のような短歌がわからない者もお裾分けに預かれるのだ。

著者が出版の顛末についてブログに書いていたのを読み、楽しみにしていたのがやっと読めた。衒ったところのない、非常に好感のもてる社会人（ブログからの印象）の著作が斯様にウィットに富んでると、御本人の底力を感じる。現実のかすかな非日常的な揺らぎをこうして言語化される爽快さ、とでもいうのかな。「老ホの姫」には大笑いし、「バズーカ・セルミラ・ジャンクショ」、アメリカでは似たようなことが時々起きてるなと思い出した。 著者がここにおいでのようなので、どうか今後も元気に書き続けて頂きたく、よろしくお願いいたします。

歩いて何がどのくらい治ったのか、結果は数字にもグラフにもなんにもないけれど、説得力は感じられる。病気そのものには全然効果なくても、「病は気から」の分くらいは効果あるだろう。時間あるからそのへんを一回りしてこようという気分にしてくれる一冊。

冒頭数ページ、ちょっと辟易したのでとばしてしまったけれど、あとは一気に読んだ。ひとはこうしてアル中になるのか、と思い、こんな事故で最愛のひとと一緒にいられなくなるのかと思い、迎えた結末に、なんか打ちのめされてしまった。これってハッピーエンド？　いやいやこれはエンディングではなく、これから延々続く二人の人生の、とある一時にすぎない。