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2023年11月の読書メーターまとめ

Shun
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感想・レビュー
12
ナイス
522ナイス

2023年11月に読んだ本
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2023年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Shun
初読みのシリーズ。<ワニ町>と親しまれている喜劇のようなスパイ小説。ミステリ要素もあるがどちらかと言えば型破りな女主人公とワニの町で繰り広げられるドタバタ劇が本作の真骨頂のようです。まず主人公は本職のスパイ任務中にしでかしたヘマが原因でマフィアに命を狙われることとなった。そこで雲隠れ目的で上司が用意した偽りの身分になりすまし潜伏先となるルイジアナの田舎町へと赴くことになるが、到着早々問題を起こしてしまう。フォーチュンと呼ばれる彼女の名は伊達ではなく次々とトラブルは巡り、まさにフォルトゥナのような主人公だ。
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2023年11月にナイスが最も多かったつぶやき

Shun

先月のベストは「侍女の物語」続編の「誓願」に尽きる。ディストピア小説の世界は息が詰まる話なのだが惹きつけられるものがあります。怖いもの見たさの心理に加え善悪どちらか一極に偏った世界を不健全に感じるからなのだろう。これからも読み続けたい。 2023年10月の読書メーター 読んだ本の数:11冊 読んだページ数:5034ページ ナイス数:514ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/816840/summary/monthly/2023/10

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2023年11月の感想・レビュー一覧
12

Shun
当時栄華を誇ったフランスやイギリスのようなヨーロッパ諸国から見て、ロシアは遠方の厳寒な環境にある野蛮な新興国とされていた。その国がヨーロッパからどのような影響を受け近代化を遂げていったか、それは工業化だけでなくロシアに芽吹いた芸術にも見て取れる。絵画と共にロマノフ家の波乱に満ちた系譜をなぞれば、政治に翻弄され恐ろしい最期を迎えた人物の多いこと。暗殺に謀略、そして徹底した秘密主義がこの国の礎を築き滅びていった。恐ろしい逸話には事欠かず、中には有罪判決を受けた教会の鐘なんてものがあり滑稽なんだか皮肉なんだか。
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Shun
ペルシア戦役を勝利しギリシア世界において都市国家アテネの力量は軍事・経済共に示され文字通り覇権国家としての地位を築いた。しかしその覇権も長くは続かず次なるギリシアの強国スパルタにバトンは渡されたかに思えたが、質実剛健の気質は柔軟性に欠き時代の変化に対応できなくなっていた。泣く子も黙る重装歩兵で畏怖の対象になっていたスパルタブランドは次第に軽視されていき、ギリシア世界は混迷の時代を歩む。そして時代は新たな強国を迎える、それはオリンポス山の向こう側マケドニアの台頭である。次は最終巻、英雄アレキサンダーの登場。
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Shun
スコットランドの作家。文庫になり始めて知る作家でしたが、アントニー・バージェスをして偉大な小説家と言わしめるその作品には興味があります。あらすじは、19世紀末英国にて異端の科学者バクスターが入水自殺した女性の胎児の脳を母体に移植し蘇生させてみせたことから始まる。その無垢な女性は成長しながら魅力を振りまき多くの男性を巻き込み、やがて自身の出自の謎とより大きな世界の真実を知ることとなる。驚きはこの物語を読み終えてから訪れた。この仕掛けの巧妙さは著者の博覧強記によるものか、注釈までも読み込ませる稀有な作品です。
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Shun
特殊設定系ミステリの書き手といえばこの作家。設定やネーミングセンス等々、おふざけが過ぎる内容なのにこの作家の作品には惹きつけられるものがあり、読み手を選ぶ作家であるのは間違いない。エログロやナンセンスが苦手な方にはお薦めできないが、現実ではあり得ない世界観の中でちゃんと本格ミステリしている作品ではあります。本作はそんな特殊ものの短編集で特に食をテーマにした1冊。奇しくも現在の私は胃もたれを起こしていますが、本作の影響ではないと思いたい。しかしこれから読む方には体調管理を万全にして臨むことをお勧めします。
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Shun
初読みのシリーズ。<ワニ町>と親しまれている喜劇のようなスパイ小説。ミステリ要素もあるがどちらかと言えば型破りな女主人公とワニの町で繰り広げられるドタバタ劇が本作の真骨頂のようです。まず主人公は本職のスパイ任務中にしでかしたヘマが原因でマフィアに命を狙われることとなった。そこで雲隠れ目的で上司が用意した偽りの身分になりすまし潜伏先となるルイジアナの田舎町へと赴くことになるが、到着早々問題を起こしてしまう。フォーチュンと呼ばれる彼女の名は伊達ではなく次々とトラブルは巡り、まさにフォルトゥナのような主人公だ。
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Shun
キリストが育ったとされる生家から発掘された”イエスの乳歯”を巡って驚きの解析結果がもたらされる。このDNA鑑定から判明したのはホモサピエンスとは異なる遺伝子配列を持つ神人類とでも形容すべき存在の証明だった。現代で神の存在が証明されたと活気づく教会に加え、人類の救済を掲げるカルトの勃興により世界は異様な空気を形成しつつあった。この神の痕跡に隠された真実の探求で、科学者とジャーナリストらはとある伝承の残る孤島へと導かれていく。本作はミッシングリンクといったテーマにロマンを感じる人に刺さるミステリかもしれない。
ちゑ
2023/11/16 20:32

レビューを拝見しただけで、半分ほど刺さっています(笑)面白そうですね。いただきます。

Shun
2023/11/16 20:42

是非お楽しみください👍

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Shun
シリーズ最長の物語終幕。新たに京極堂店主の前に難敵が登場し佳境に入ったかのような終わり方。歴史から消された村、そして村民の大量殺人という惨劇の裏で暗躍する国家のエリート集団。そして戦後に勃興し人心を集める新興宗教にそれに似た研究会と新手の武術会の存在。これら謎の集団たちが目指す韮山に隠された謎がようやく明らかとなる。あまりに大掛かりで複雑な関連図のようだが、それらを収拾するは中禅寺において他はない。それにしても情報量の多い「塗仏の宴」だったが、結局塗仏とは何だったのか絶妙に気になる点を残して幕を閉じた。
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Shun
文庫にして2冊分の分量がある長大なシリーズ6作目。1冊目を読んだ限りでは今回起こる事件の流れがいまいち読み取れない。どうやら戦時中に起きた村人大量殺人と歴史から抹消された村の謎が中心となるようだが、まだ本筋に繋がる断片を読まされた程度で何やら壮大な”宴の支度”が整いつつあるとの不穏な気配が漂っている。さて次巻の「宴の始末」ではどんな大掛かりな事件を見せてくれるのだろうか。また表題は塗仏という何かの妖怪をモチーフにしている他、ひょうすべやしょうけらといった妖怪も各断片で登場しこれらの存在も気になるところだ。
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Shun
介護施設で寝たきりの男性が殺害された事件で施設関係者は警察による高圧的な取り調べを受け、その不祥事は世間の知るところなる。そして事件解決のめどが立たず焦った捜査陣によりさらなる事態悪化へと繋がっていく。本作では問題を抱えた刑事と人に言えない被支配願望を持った介護スタッフによるインモラルな関係というセンセーショナルな場面が強烈だが、事件の本筋となる殺された男の身許を探れば男女の淫靡な関係を上回るよりおぞましい人の業が隠されていた。しかしその後さらなる闇を見ようとは衝撃でした。まるでオゾミスのような読後感。
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Shun
読友さんの間でよく読まれていた作品で気になる作品でしたが、最近親に小説を薦める機会が増えその際に本作のタイトルが浮かんだ次第。なんとも惹かれるタイトルでいつか読む運命だったようです。物語の中で時はゆったりと流れる。美味しいサンドイッチと名前の決まっていないスープ、そしてレトロな映画館の間を思う存分はしごして生きるような穏やかな時間。その中でサンドイッチに引き寄せられた人たちの縁が紡がれていく。章ごとにゆっくりと読んでも良い連作短編でしたが、スープの滋味豊かな香りに誘われて結局一気に通読することになった。
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Shun
いつか読んでみたいと思っていた倉橋由美子さんの長編小説です。ちなみに現在展開中の河出文庫フェアにて本作は穂村弘氏推薦の書。初めて読む作家でしたが、物語のさわりから最後まで独特の世界観に惹かれていった。表題も装丁もそして小説のテーマも暗い、さらに比喩に使われる言葉まで徹底してそのネガティブなイメージを作り蠱惑的といっていい魅力を感じた。この文章がとても馴染んで心を離さない。暗い旅。それは突如失踪した婚約者の痕跡を求めて。同時に己の暗い過去の断片と再び邂逅する魂の旅でもあった。
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Shun
エドガー・アラン・ポーの短編集その2。その1は「アッシャー家の崩壊」に代表されるゴシックホラー系でしたが、本作では推理小説を集めています。ポーの推理小説と言えば人類史初の推理小説と評される「モルグ街の殺人」がまず挙げられる。小説で提示された些細な証拠から謎を解くという推理小説において探偵役の洞察力や推理力に加え、読者が予想しなかった驚くべきトリック等が評価される。現代はさらにキャラ造形といった推しの要素も注目される実に多様なジャンルとなったミステリですが、本作でその一ジャンルの嚆矢となった作品が読めます。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/12/17(2583日経過)
記録初日
2016/08/28(3059日経過)
読んだ本
1506冊(1日平均0.49冊)
読んだページ
570488ページ(1日平均186ページ)
感想・レビュー
1327件(投稿率88.1%)
本棚
77棚
血液型
A型
現住所
熊本県
自己紹介

以前利用していた読書管理ツールがサービス終了したのをきっかけに、2017年暮れに読書メーターでの記録開始。
読書メーター以前の読了本と現在積読中の本は、読友さんが登録した際に便乗して登録させていただくことがあります。
今後も読友さんのレビューなどから読みたい本を探したいと思います。
よろしくお願い致します。

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