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2021年11月の読書メーターまとめ

paxomnibus
読んだ本
7
読んだページ
2012ページ
感想・レビュー
7
ナイス
25ナイス

2021年11月に読んだ本
7

2021年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

paxomnibus
ネタバレ小谷真理さんの章が面白かった。少女が求める「純愛」と「性的冒険」の二つの要素が「トーマの心臓」に結実してると。そして「女性たちは、現実の世界で性的なものに侵されてしまうと、純愛の欲望を男性を中心に据えた肉体的な欲望の理屈によって蹂躙されてしまうということを知っているので、フィクションの世界に純愛を求めます」という記述に泣き、「少女マンガには古今東西あらゆる国々の歴史や文化の粋がふんだんにちりばめられ」「読者はそこで得た教養のタネを自分達でさらに開拓して自身の趣味嗜好として身につけ」たという分析に納得。
が「ナイス!」と言っています。

2021年11月の感想・レビュー一覧
7

paxomnibus
論旨が明快で面白かった。死者は大別すると①安らかに眠る②浮かばれないに分けられ、平安の頃は②の祟りを恐れ調伏したり説教したりして追い返していたのが、やがて①へと変化させる方法が編み出された。それは現世の者の祈りが死者の功徳になるという概念で、そこから供養や回向などのまつりが盛んになってきたそうな。また同じ現象でも権力のある男性に起きれば示現や託宣とされるものが女性の場合は狐憑きだの神がかりだのと蔑まれると喝破。長年にわたる女性差別によって巫女の地位がどんどん下げられていったとも。冷静で客観的な分析が良い。
が「ナイス!」と言っています。
paxomnibus
古代のモノノケは「物気」と書き、正体が定かではない死霊の気配or死霊を指したそうだ。生が死に変わるのは、肉体から何か目には見えない「気」が抜けるためと考えたのだろうか。時代が進むと「気」を形容するために様々な言葉があてはめられ、名として通用するようになる。「名」があるなら主体もある、目に見えないなら悪さをするだろうと怪異の源とまつりあげられ「物の怪」に。物語が付随するようになると絵に描かれ、流布が進むとパロディが生まれる。それが増えると「物の化」と書かれる程多種多様化し、現代では幅広い概念を含む語となった
が「ナイス!」と言っています。
paxomnibus
80年代の大学生周辺のラブストーリーをうんうんそういう時代だったよねと肯きつつ、いつミステリーになるんだと首をひねりながら読んでいたら『リピート』の登場人物が出てきたので一瞬期待したのだが単なる脇役だった。何なんだよと思って迎えたラストで「えっ?」となり全ての謎が解けた。途中から感じていた違和感の正体も理解でき、なるほどなと納得。それはさておき、この作者の描く人物はどうしてこうも不愉快な人間ばかりなのだろう? 「仕掛け」がメインの作品なので人間性は重要ではないのだろうが、それにしても毎回こうだとイヤになる
が「ナイス!」と言っています。
paxomnibus
ネタバレ初出が2006年でその後2~3年に渡って書かれた作品群なので、今読むと女性観が若干古い。しかし08年でも56才の女性は髪を二つに分けて耳の上で結んだりしない。そして髪をきっちりまとめて留めておきたい時はヘアゴムを使う。リボンだけでは結んでおけないのだ。本書のキャラはどれもミステリのパズルを構成するコマに過ぎないので、読んでると別に誰が犯人でも構わないやという気になってくるためスリルもサスペンスも胸をなで下ろすこともない。簡単に人を殺す犯人達の動機は薄く心理の説明もない。読み易くはあるが面白いと思えなかった
paxomnibus
ネタバレ中二女子で148cm42kgは決して標準体型ではない。平均身長は156~7cmだからかなり低い。体重は身長相応だから、バストとヒップの発育の事を言ってるのかもしれないが、見た目小学生である。そんな14歳の少女と44歳の男性との間に純愛が芽生えるとしたらこういう状況で…と納得させるように作者は書いているのだが、成人女性が読むと気持ち悪い。「行き過ぎた科学は人類を不幸にする」等とも書いてるが、44歳男は束の間とはいえそれで充分幸せを得ているのだからテーマとして成立していない。30年の男の純愛など妄執にすぎんわ
が「ナイス!」と言っています。
paxomnibus
ネタバレ小谷真理さんの章が面白かった。少女が求める「純愛」と「性的冒険」の二つの要素が「トーマの心臓」に結実してると。そして「女性たちは、現実の世界で性的なものに侵されてしまうと、純愛の欲望を男性を中心に据えた肉体的な欲望の理屈によって蹂躙されてしまうということを知っているので、フィクションの世界に純愛を求めます」という記述に泣き、「少女マンガには古今東西あらゆる国々の歴史や文化の粋がふんだんにちりばめられ」「読者はそこで得た教養のタネを自分達でさらに開拓して自身の趣味嗜好として身につけ」たという分析に納得。
が「ナイス!」と言っています。
paxomnibus
子どもの頃、祖父の家に行くとそこに住んでるいとこの部屋に自分は読んだ事のない少女マンガ雑誌があって、マーガレットやフレンドと比べると大半は退屈なのだがたまに今まで読んだことのないような光る作品があって、それが萩尾望都と竹宮恵子のものだった。萩尾作品にはどれも魂を揺すぶられ、竹宮作品は心に引っ掛かりを残した。メジャーになったのは竹宮の方が早いと思っていたが、実はそうでもなかったと本書で初めて知った。週刊で連載を持っても売れっ子だったとは限らないと。でも竹宮の絵柄は当時から少女マンガの中で目立っていたのである
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/01/21(2491日経過)
記録初日
2018/01/05(2507日経過)
読んだ本
619冊(1日平均0.25冊)
読んだページ
191438ページ(1日平均76ページ)
感想・レビュー
611件(投稿率98.7%)
本棚
77棚
外部サイト
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