子に恵まれない若夫婦にもらわれてきた元警察犬のジャーマンシェパードのシャルロット。厳しく訓練されめったに吠えないシャルロットが吠えて近所の空き巣侵入を知らせたり火災を防いだりしつこいリフォーム業者を追い払ったりと大活躍。だが交番の前を避けたがり警察での厳しい生活には戻りたくないらしい。それぞれちょっとしたトラブルをシャルロットを中心に解決していくいずれも楽しい６編のおはなしです。夫婦に愛情たっぷりにかわいがられ、厳しいしつけが少しずつ和らいで、徐々に愛犬らしい甘えや愛嬌がみえてくるのも微笑ましい。

　子に恵まれない若夫婦にもらわれてきた元警察犬のジャーマンシェパードのシャルロット。厳しく訓練されめったに吠えないシャルロットが吠えて近所の空き巣侵入を知らせたり火災を防いだりしつこいリフォーム業者を追い払ったりと大活躍。だが交番の前を避けたがり警察での厳しい生活には戻りたくないらしい。それぞれちょっとしたトラブルをシャルロットを中心に解決していくいずれも楽しい６編のおはなしです。夫婦に愛情たっぷりにかわいがられ、厳しいしつけが少しずつ和らいで、徐々に愛犬らしい甘えや愛嬌がみえてくるのも微笑ましい。

　税務署を舞台にした殺人事件を追いかける新聞記者のおはなし。汚職の罪を負わされ辞職させられた生真面目な元税務官が殺害されたところから話しは始まる。おはなしの世界にグイグイと惹き込んでしまう著者の構成力・筆力はさすがで、税務担当官と納税義務を負う大きな企業の癒着、税務官側の悪徳ぶりには読んでいて憤りを感じてしまいます。 　喫煙が当たり前、社の運転手付きの車を自由に使ったり、現代社会では考えられないような古さも多々感じます。ヒットメーカーだった清張も若い世代には合わなくなっていくのかな。でもおもしろかった。

　トヨタのスポーツカーを作り出す技術者のお話。スポーツカーから足を洗っていたトヨタが再びスポーツカーを製品として作り出し売り出す。採算をとるのが難しいスポーツカーの分野で売れなければいけない、単に性能の高い車を作るだけでは済まされない世界で技術者がこんなに生き生きと活躍しているところだったんですね。メーカーの内部、そこに働く技術者の姿を興味深く映し出し、トヨタという会社に対する認識を新たにさせてくれる本でした。