読書メーター KADOKAWA Group

2024年10月の読書メーターまとめ

KG
読んだ本
13
読んだページ
3945ページ
感想・レビュー
13
ナイス
127ナイス

2024年10月に読んだ本
13

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

KG
六人の大学生に、そして作者にまんまと騙された。グループディスカッションで波多野が複数回投票を提案した理由が蘇ってくる。この締めくくり方はずるい。途中まではこの物語における犯人をあれこれ推理しながら読んでいた。読者には犯人ではない一人が提示されているので、それを信じれば彼以外から探すことになる。序盤から怪しい人物はきっと違うだろう。あの人物は怪しい。けどこの話は犯人探しが全てではなかった。月の裏側が確認できないように、表面的な言動や切り取り情報からその人を理解するのは難しい。話の広がり方が新鮮で面白かった。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

KG

【読書メーターの本のプレゼントに応募しました】浅倉秋成『まず良識をみじん切りにします』著者サイン本を10名様にプレゼント!応募受付は11月1日(金)の正午まで。応募はこちらから→ https://bookmeter.com/giftbooks/578?track=share

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
13

KG
読み口が軽いので、ついつい読み過ぎてしまう。第一話を読み終え第二話へと読み進めると、今読んでいるのが話のどの辺かが分かるようになってくる。誰もが一度くらいは、あのとき違う選択をしていたら別の人生を歩んでいたのかもしれないと考えたことがあるかもしれない。プレイヤーが選んだ選択肢によってその後の展開が変化するサウンドノベルのように話が進み、サウンドノベルのように全体の大きな流れは変わらない作品。コピペな構成も挑戦的だった。明石さんとのその後は語らないといいつつ、どうなったかが分かるようになっているのが憎い。
KG
2024/10/29 23:08

正確にはBOOKWALKERにて。ここでもらったコインで購入。

が「ナイス!」と言っています。
KG
猫がつなぐ暖かい話の中で、店の収支を気にするのは野暮だと分かっていながら、甥を養い、奉公人を雇い、常時複数匹の猫を飼っている状態をへそくりでまかなうのは難しいのではないかと考えてしまう。やや意地悪に要約すると、連れ合いが亡くなって落ち込んでいるところにみごもった野良猫がやってきて、母猫のネズミとりの技能と子猫の里子で商売するという話。最終的には猫が繋いだ縁によって採算は取れたようだけど、現代の猫グッズや猫カフェを江戸時代(と思われる)の人が思いついたら商売になるのでは?という話の流れに素直に乗れなかった。
が「ナイス!」と言っています。
KG
序盤では徹郎のことをイタいやつだと思っていた。勉強はできるようだけど、周りの人を見下していて言葉遣いも慇懃無礼。同級生のエントリーシートの添削を始めたあたりでは、その先の就活の結果が見えたような気がした。のだが、話が進むにつれ、グループ討議では情報を整理し、課題をピックアップして、メンバから解決策を引き出していていったり、インターンでの働きぶりなど、実は仕事ができるタイプなのではと思えてきて、気がついたら応援していた。弱点を克服した後の彼には幸せになって欲しいと思った。最初は不気味な存在だった寿々歌とも。
が「ナイス!」と言っています。
KG
今年の5月に発売された、しかも文庫版なのでタイミングとしてはかなり遅いが、いきなりの断筆に驚いてしまった。なんとなく、亡くなるまで書き続けるのではないかと思っていた。老いの感覚はその時になって実体験してみないとわからないものなのだろう。耳が遠くなったとき、女性の声の方が比較的聞きやすいのかと思っていたが、必ずしもそうではないようだ。むしろ大声で叫ばれるとそれなりに苦痛らしい。九十歳を超えたかたの話を聞ける機会はそうないので貴重な一冊。衰えが死を容認させ、迎い入れる気になるというのも心に留めておきたい。
が「ナイス!」と言っています。
KG
そんなはずはないと思える設定なのに、読んでいくうちに自然と受け入れている。自分の意思で18歳でい続けることができることを。片思いで高校生活を終えた人なら主人公と二和美咲の距離感はリアルに感じるかも。彼女が18歳であり続ける理由を探す間、主人公は美咲のことを考えているので二人に濃い接点があったように錯覚するが、過去を紐解くと実はそれほどの接触があったわけではない。ただ想いの強さがそう感じさせる。主人公が心に隠していたことを明らかにしたとき、残酷な事実が浮かび上がってくるのだが、そこからが始まりと言っていい。
が「ナイス!」と言っています。
KG
多少内容のかぶりはあるものの、ひきこもりのテーマ一つで一冊書き上げているのは凄い。しかも、ひきこもりを外に出すためには社会の方も居場所を作っておかなければまた家に戻ってしまうというのも納得の理屈。茶化しているようで社会派な内容も含んでいる。ひきこもりを語る上でひきこもりの定義をしっかりとするほど言葉を丁寧に扱っているのに、最初のページの一行目で「なぜフューチャーしようと思ったか」とあり衝撃を受けた。ひきこもりの未来を語るという意味を込めた著者と校閲によるボケだったのだろう。孫子が書物の名前だったのも衝撃。
亀太郎
2024/10/15 17:58

人生、生まれてずっと引きこもり。

が「ナイス!」と言っています。
KG
最初に提示される謎めいた事件。波琉子は何をしたんだろう。風間秋絵とはどんな関係なんだろうか。話は過去に遡って、波琉という微妙に名前の違う男の子とその母親の話に移行した。そこから始まる親子の物語は、沼の中をどこまで歩けば目的地に辿り着けるのかわからないままに進み続けるように重苦しかった。母親の言葉に縛れた娘。母親に愛されなかった息子。どんな結末に向かっているのか全く想像できなかった。けど最後に全てが繋がった。あぁ、そういうことだったのかと一応納得はできたものの、何かを見逃している気がする。イヤミスだった。
が「ナイス!」と言っています。
KG
古本屋のワゴンに小説が補充されるのを見て、どこから仕入れているんだろうと思っていたかねてからの疑問が解けた。組合の横のつながりで流通していたとは。しかも、自分の店に合わない本を売ったり、自分の店向きな本を仕入れたりと、店ごとにカラーがあることも知らなかった。第一話で風貌も態度も悪く描かれたヒトリ書房の店主は、なんとなくそれほど悪い人には感じられなかった。ある人物ともつながってそうだし、今後の話にも登場するのかも。第三話の本は、その価値を知る人からすればたまらない一冊なんだろう。持ってるだけで手が震えそう。
が「ナイス!」と言っています。
KG
前巻の感想で古書の価値は自分にはわからないと書いたけど、この巻の司馬遼太郎や藤子不二雄の話を読んで、古書に価値を見出す意味が理解できた気がする。自分がその本を手元に置きたいかどうかは別にしても、司馬遼太郎が流行りに乗って書いたミステリは読んでみたいし、サラリーマン時代にどんな文章を書いていたのかにも興味はある。それらの本が保存状態の良い現物として存在していれば、コレクターにはたまらないんだろう。古書に関するあれこれを読んで思ったのは、かつては誰かが新しい本として購入して大事に取っておいたものなんだなぁ。
が「ナイス!」と言っています。
KG
少ない情報から論理を積み上げて正解に辿り着いてしまう系ミステリ。女子生徒が古い文庫本を盗む理由なんてないように思えたけど、アレを使いたいがために見ず知らずの人からハサミを借りてまで持ち去っていたとは。祖母の本に書いてある偽の署名から主人公の出生の秘密に辿り着いたり、申込書の字の乱れから本を売る人の想いを解き明かしたり。説明を聞くとなるほどとは思えるのだが、本に対する深い造詣があってこその気づきなのかも。古本屋に行ってもエンタメ小説を探してしまう自分には、主人公と同じように古書の価値まではわからなかった。
が「ナイス!」と言っています。
KG
複雑に絡み合う話が落ち着くところに落ち着き、大団円を迎えたところで放たれる最後の一行の衝撃たるや。全身の力が抜けた。サーモン・キャッチャーとは何なのか。カープ・キャッチャーの景品の最上段にある白い箱が関係しているのか。それとも癖のある背景を持った人たちが少しずつつながっていく中で明らかになることなのか。世の中に数ある外国語の中でも、本作に登場するヒツギム語は日本人に馴染みやすい言語だと思う。デマカスが「嘘だ」だったり、シンゴが「さらば」だったり。単語の意味を考えるだけで楽しく身につきそう。変な話だった。
が「ナイス!」と言っています。
KG
地頭はいいに越したことがないと思ってタイトル読み。日本全国に電柱が何本建っているか。3分で答えろと言われたらどうするだろう。本書ではそれを解くためのツールとしてフェルミ推定なるものを紹介してくれる。解く過程を読んでみると、幾らかは知識として持ってなければいけない情報はあるものの、少ない情報からおおよその数値が導き出せていた。フェルミ推定だけでなく、会議の最初に絶対座標で認識を一致させておく部分も、なるほどと思った。ページ数の割に長く感じてしまったのは、前提の決めつけが自分には合わなかったからなんだろう。
が「ナイス!」と言っています。
KG
六人の大学生に、そして作者にまんまと騙された。グループディスカッションで波多野が複数回投票を提案した理由が蘇ってくる。この締めくくり方はずるい。途中まではこの物語における犯人をあれこれ推理しながら読んでいた。読者には犯人ではない一人が提示されているので、それを信じれば彼以外から探すことになる。序盤から怪しい人物はきっと違うだろう。あの人物は怪しい。けどこの話は犯人探しが全てではなかった。月の裏側が確認できないように、表面的な言動や切り取り情報からその人を理解するのは難しい。話の広がり方が新鮮で面白かった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/12/28(5080日経過)
記録初日
2010/12/28(5080日経過)
読んだ本
1231冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
408169ページ(1日平均80ページ)
感想・レビュー
1231件(投稿率100.0%)
本棚
10棚
性別
自己紹介

後でどんな内容だったか思い出せるような感想を残していこうと思ってます。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう