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2024年3月の読書メーターまとめ

冬峰
読んだ本
9
読んだページ
2693ページ
感想・レビュー
9
ナイス
108ナイス

2024年3月に読んだ本
9

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

冬峰
宮部みゆきはもうずっと怒ってるのではないか。このシリーズをずっと読んでいたらそんな風に思った。怪談で化けて出るのは女が多いイメージがあるけど、それは女の方が社会的立場が弱く何かと負債を押し付けられがちだからだ。この巻の表題作も、最近の同シリーズの話も、不幸に追いやられた女の話が多い。他にも子供や老人、権力のない人々の無念が変わり百物語には溢れる。愚かで悪どい侍が欲にあかせて領民を嬲る話なんて、現実への怒りを作品に写そうとしたのではないか。
冬峰
2024/03/21 20:26

このシリーズはライフワークとのこと。なら現実を写したかのような作品は今後も続くだろうし、その中で登場人物たちも生きていく。今回は富次郎にとって大きな転換点となる巻だ。従妹のおちかは無事に子を生み、兄は家に戻り本格的に後継ぎの準備を始めた。富次郎は自分の将来をどうすべきか悩み、一度は筆を捨てようとするが、最後の最後に描きたい思いが溢れて泣き出してしまう。今後どうしていくのか、宮部さんが富次郎にどんな道を示すのか、はやく次巻を読みたい。

冬峰
2024/03/21 20:31

ラストの締めは唐突に感じるが、しかしこれはもはや門二郎ではなく富次郎の物語だからこれで良いのだ。語り手が心配になるほど、語られる話に没頭し、その景色を絵にしたいと望む。ここで自分の気持ちを知った富次郎が、次の巻の最初で動き出すはず。

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

冬峰

感想に「いいね」が貰えると嬉しいのに、自分は「いいね」をつけるのを忘れがちなので、習慣化したい…

Kooheysan
2024/03/03 13:00

いつもいいねありがとうございます!

冬峰
2024/03/04 08:26

わ〜!こちらこそ、つぶやき見てくださってありがとうございます!

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
9

冬峰
宮部みゆきはもうずっと怒ってるのではないか。このシリーズをずっと読んでいたらそんな風に思った。怪談で化けて出るのは女が多いイメージがあるけど、それは女の方が社会的立場が弱く何かと負債を押し付けられがちだからだ。この巻の表題作も、最近の同シリーズの話も、不幸に追いやられた女の話が多い。他にも子供や老人、権力のない人々の無念が変わり百物語には溢れる。愚かで悪どい侍が欲にあかせて領民を嬲る話なんて、現実への怒りを作品に写そうとしたのではないか。
冬峰
2024/03/21 20:26

このシリーズはライフワークとのこと。なら現実を写したかのような作品は今後も続くだろうし、その中で登場人物たちも生きていく。今回は富次郎にとって大きな転換点となる巻だ。従妹のおちかは無事に子を生み、兄は家に戻り本格的に後継ぎの準備を始めた。富次郎は自分の将来をどうすべきか悩み、一度は筆を捨てようとするが、最後の最後に描きたい思いが溢れて泣き出してしまう。今後どうしていくのか、宮部さんが富次郎にどんな道を示すのか、はやく次巻を読みたい。

冬峰
2024/03/21 20:31

ラストの締めは唐突に感じるが、しかしこれはもはや門二郎ではなく富次郎の物語だからこれで良いのだ。語り手が心配になるほど、語られる話に没頭し、その景色を絵にしたいと望む。ここで自分の気持ちを知った富次郎が、次の巻の最初で動き出すはず。

が「ナイス!」と言っています。
冬峰
冒頭に二人の兄弟が出てきて、しかも彼らは双子の姉妹と結婚している、という記述が出てきた。なのでてっきり4人のうち誰かが殺されてもう一方は行方不明になって被害者がどっちなのかわからないって話かと思った。全然違った。今回は居酒屋の若くもない女が興味の対象になるが、かなりわかりにくい人物。最終的には愛人も含めかなり理解できるようになるが…事件解決後、あの人はどうやって生きていくんだろうか。
が「ナイス!」と言っています。
冬峰
与謝野晶子、宇野千代、瀬戸内寂聴、樋口一葉、円地文子、向田邦子、有吉佐和子、林芙美子、森茉莉、幸田文。今より女がしんどい時代、文章によって自分というものを打ち立てた彼女たちを、イタリア人女性が熱く語る。少しテンション高めで楽しく読める。…が、なんとここに挙げられた10人、自分はほとんど読んだことがないのであった…。森茉莉が短編集1冊でギリギリ読んだといえるか?むしろなんで著者はこの人たち読もうと思ったんだ?きっかけは何だ?と違うことが気になり出す。まあそれは著者がいずれ別の本で語るのでしょう。
冬峰
2024/03/15 13:09

与謝野晶子から瀬戸内寂聴までの3人は恋愛と性愛のエネルギーが凄まじくて、もはや別次元の存在。宇野千代は着物の本しか見たことなかったので、こういう人だとは知らなかったわ…。

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冬峰
ネタバレこの作品の被害者も、些細なことで殺されてるなあ、と思う一方で、なんでクラーク氏と恋人をあんなふうに登場させたの?と思う。この状況でクラークも恋人も殺人に関わってないってのが拍子抜けで、しかもなんかメグレとクラーク変なわかり合い方してるし、急にコメディかと。しかし不幸なこととはいえ、離婚を伝える前に妻が死に、残された息子も実は他人の種と判明し、クラークの再婚は薔薇色だな
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冬峰
初メグレ。若い女の死体が発見され捜査が始まるが、被害者が何者なのか全く不明。作品はほぼ全編にわたって、彼女の身元確認のためあちこちで情報収集し、またメグレはひたすら情報を整理して若い女の生前の姿を思い描こうと試みる。そして被害者の心理面から真相に達する。これが解説では「被害者はへの感情移入」と説明され、ホームズ系の推理ものもは異なるメグレシリーズの特徴的らしい。たぶんホームズよりこっちのが好きだな。クリスティと通ずるものがあると思う。
冬峰
2024/03/09 12:06

ところで、被害者と同じくらいメグレが考えるのが部下?のロニョンのこと。陰鬱で、妻のせいで家に帰りたくなくて、仕事の功績を上げたいけど上手くやれない…と思い込んでいて暴走する。メグレは彼の仕事を評価している。でも本人は卑屈ゆえそのことに気づかない。その不運や「ままならさ」が、ラストで被害者にも重ねられ…あまりにも小さなことで、あっけなく彼女は死んだことが判明する。彼女の死はメグレに言わせれば運命の皮肉で、たぶん彼はロニョンにも同じことを思ってるのだろう。でも、もし彼女が死ななかったら…どうなったんだろうか。

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冬峰
コロナ禍中の日記。奮闘している。双子の育児に四苦八苦し、ライフワークの恋バナや観劇関係、生活と政治、諸々について。ジェンダーに関心がある人なので、その角度からの見方が多い。説教臭くはなく、男性である自身の感覚を問い直したり、過去の言動を思い出して俺だめかも…となったり。ジェンダー的なことでぐらついている男性が読むと、すごく共感できるのかもしれない。硬い言葉も使わないし読みやすいです。「はじめに-私たちにはおしゃべりが足りてない」とあり、誰かに話を聞いてもらったり、誰かの話に耳を傾ける時間が圧倒的に足りない
冬峰
2024/03/06 22:39

といい、また最後には「身の上話ばかりしていたような気がするけど、令和の日本では自分の話をすることが最も不足してるのかもしれない」と。これはこの本で最も頷けるポイントで、日本は自分で考えたことや感じたことを外に出すことはあまり歓迎されない社会だと思っている。作者は男子校時代のコミュニケーションはプレゼンだったと言うが、最近なら推しに関する語りもその類だろう。オタクの友達から推しについて話を聞くのは、別に良いんだけど一方通行だなと感じていたのは、あれもプレゼンだったからかも。ただ…私は話すのが苦手だ…。

冬峰
2024/03/06 22:43

「あなたの話を聞かせて」は本当に良い言葉だ。最初にそう思ったのは萩尾望都『メッシュ』で、ミロンが「いい言葉だな。『話を聞きたい』…」と言っているシーン。彼の母が「人の言葉に心をひらいて耳をかたむけてよくお聞き…」とよく言っていたらしい。いいな、本当に。

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冬峰
短いエッセイ集。太宰大好き!な人もいれば、いやよく知らない、みたいな人もいる。山崎ナオコーラなんか後者で、でもお仕事引き受けたし…と言いつつ最後に「駆込み訴えは心の嘘ばかり書き連ねながらぞわぞわさせる傑作」としっかり分かってる。『女生徒』なんかは自分は苦手なので、平安寿子がこの作品で官能直撃されてるのは引いて見てしまう。他にも、作家論として太宰はどうしょうもない奴だが、自分のその部分に自覚的であるだけマシだ、というような話があるが、そこは特に誠実とは思わないかな…。開き直りってことはないか?
が「ナイス!」と言っています。
冬峰
うーむ…1巻ほどのインパクトはない。というか、似たようなエピソードが並んでいて退屈になってしまった。星座のサーカスは夜の動物園だし、1巻ではマイケルが、2巻ではジェインが悪い子になり、メアリー・ポピンズの親戚に会って「変な人」と言って叱られ、双子の次に生まれた赤ちゃんと鳥がお喋りして…こうなってくると意図的に似せたとしか思えない。でもマイケルと違って、ジェインが「悪い子」になったのは、やたらと「一番上なんだから」ってあれこれやらされた結果なので、あんな風に脅して終わらせて欲しくなかった。
が「ナイス!」と言っています。
冬峰
ホテルも人も「ほんとに古風でいい感じですね」と強調されまくる一方、何かが変だと勘づくミス・マープル。ずっと何かを探している警察に、なんのためにか暗躍する娘。それらが集束したときに起きる一つの殺人。関係者と関係する事件が多くて、読んでると混乱するけど、最終的に「現代風な」娘の一撃がきっかけですべてが明かされるというのが皮肉っぽい。しかし牧師の忘れっぽさときたら…ミステリに忘れっぽい人ってのは絶対に出しちゃいけないと思ってたけど、いざ出されるとこんな気の毒な立場に(笑)
冬峰
2024/03/02 16:00

自分なんかも忘れっぽいし、知らないうちに記憶の改竄が起きてるタイプなので、なにか事件が起きても絶対に証言しちゃいけないタイプだと思ってる(笑)

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/05/26(2165日経過)
記録初日
2018/05/25(2166日経過)
読んだ本
727冊(1日平均0.34冊)
読んだページ
199667ページ(1日平均92ページ)
感想・レビュー
646件(投稿率88.9%)
本棚
6棚
自己紹介

総務の人です。パソコン作業をずっとやってて、本を読もうにも集中できず、目が疲れてて辛いのが悩み。
読んだ結果、いまいちでも感想書きます。(だからポジティブな感想だけではないです)
最近はSF。 昔からミステリはよく読んだ。時代小説も(捕り物とか)好き。 面白いファンタジーが読みたいなあ。
怪談や心霊も好きだけど、ホラーよりミステリ寄りの方が好き。

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