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2024年11月の読書メーターまとめ

令和の殉教者
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感想・レビュー
6
ナイス
24ナイス

2024年11月に読んだ本
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2024年11月のお気に入られ登録
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  • venturingbeyond

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

令和の殉教者
audibleで。「経営」の視点で恋愛、就活、芸術、、、といった様々なものをみていく。ここでいう「経営」は、自分と他者がwinwinになるという究極目的に向かって、それに照らして目下の諸問題を問い直すこと、くらいの意味だろうか。正直、「ちゃんと目標を意識しましょう」くらいのことしか言っていないのだが、無駄な文学作品の引用小見出しや「令和冷笑体」なる冷笑にも値しない「ダダ滑り文体」が胃もたれを引き起こし、私は先日から消化不良で胃腸炎を起こしてしまっている。(というような滑りギャグが30秒に1回現れる。)
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
6

令和の殉教者
audibleで。2022年3月の講演原稿がもとになっている。超長期的な視野で見ると人類はゆっくりと平等への歩みを進めてきたが、依然として不平等は残っている。それは社会制度が生み出しているものであり、文化、政治、イデオロギーなどに由来する。所得・(それより大きな)資産の格差、ジェンダー格差、教育の不平等などが論じられる。最後に環境問題(二酸化炭素排出量の各国比較)の話をして終わり。
令和の殉教者
2024/12/05 12:37

興味深いのは累進課税の話で、所得税の累進性に対して見直しが行われるレーガン政権までの時期、アメリカではイノベーションが阻害されず経済成長を続けていた。「応能負担税制は意欲を失わせる」というのが虚飾に彩られた汚いブルジョワのイデオロギー、嘘っぱちだということがよくわかる。

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令和の殉教者
audibleで。「経営」の視点で恋愛、就活、芸術、、、といった様々なものをみていく。ここでいう「経営」は、自分と他者がwinwinになるという究極目的に向かって、それに照らして目下の諸問題を問い直すこと、くらいの意味だろうか。正直、「ちゃんと目標を意識しましょう」くらいのことしか言っていないのだが、無駄な文学作品の引用小見出しや「令和冷笑体」なる冷笑にも値しない「ダダ滑り文体」が胃もたれを引き起こし、私は先日から消化不良で胃腸炎を起こしてしまっている。(というような滑りギャグが30秒に1回現れる。)
が「ナイス!」と言っています。
令和の殉教者
妖怪ぬらりひょんが気になっている。後頭部が奥に伸びた禿頭は飯の支度時に人の家に上がり込んで飯をくすね、人は彼を家の主人と思いなし、咎めないという。奴の逸話のほとんどが後代の創作であるにせよ、それが妖怪の総大将と考えられたのは、こうした「食客=パラサイト」的な出来事が、不気味でありつつも普遍的なものとみなされたからではないか。世間では「共生」の美徳が謳われるが、他者とのかかずりあいなしにはやっていけない以上、それは「寄生」的な現実として目の前にある。
令和の殉教者
2024/11/22 07:59

普段は不可視で「対話」なぞしようとも思わない彼らの存在に、あなたも気付くことがあるかもしれません。例えば、狭い食堂で肘と肘が触れたとき。通勤電車で人の足を踏んだとき。ほら、ぬらり。

令和の殉教者
2024/11/22 08:21

(感想)共生を排した寄生的な存在論から説き起こされる文脈(シュミット、石原吉郎、アーレントなど)は面白く読めた。自分を取り巻く存在は必ずしも敵/友に二分できるわけではないし、議論のテーブルにつくとき書記官が発言することは想定されない(が、彼はそれによって「飯を食っている!」)。他者や共生を肯定的にせよ否定的にせよ重視する思想も、パラサイト的な存在様態を無視してきた。その筋は追えるのだが、パラサイトの持つもう一つ顔、口唇トポス的存在の側面(ブリヤ=サヴャラン、魯山人等)はあまりつかめなかった。

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令和の殉教者
「われわれは労働力を呼んだが、来たのは人間だった」。高度経済成長期の日本。溢れる農村の人口は、都市の好景気に吸い寄せられた。金の卵と呼ばれた彼らはどれほどの夢を引っ提げていただろう。永山則夫。家郷を嫌い上京した彼も、生まれ変わりを夢見ていた。しかし、当の都市がそれを許さない。人々のまなざしは、彼が決別を夢見た出自(戸籍、履歴書、訛り...)でもって彼を見定める。逃げ場を失った実存は、やがて一個の都市への怒り・怨恨となって、連続射殺事件を引き起こす。
令和の殉教者
2024/11/13 07:47

さて、冒頭は移民政策の表現にしばしば用いられるフレーズである。社会に内在するまなざしの地獄には、いまも鬼が棲む。

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令和の殉教者
悪口についての考察であると同時に、オーソドックスでない(=哲学史的背景を踏まえずトピック的に解説する)という意味で「悪い言語哲学入門」。悪口はなぜ悪いのかという問いへの回答は、それを発することが、言われた者を貶めるようは上下関係を生み出し維持する「ランク付け」の機能を持つから。この説明に、言語行為論、意味の外在主義、意味の機能(真理条件、前提、使用条件、会話の含み)、発話(内/媒介)行為、嘘・誤誘導・ブルシット、総称文と本質主義といったトピックが動員され、ヘイトスピーチの悪さを指弾して幕を閉じる。
令和の殉教者
2024/11/04 22:25

多分望まれる使い方ではないのだろうが、本気で読み込んで勉強すれば、レスバにめちゃ強くなる気がする(そのような使われ方を避けるためか、記述に冗談を挟みつつも、議論の本質的な部分はとても真摯に書かれていると感じました)。しかし、「このタコ!」が悪口として成立する一方、「このイカ!」がそうではないことについては、あまり納得のいく回答はなかったのでは?と感じています。

令和の殉教者
2024/11/05 08:47

「哲学史的背景を踏まえず」は違うな。体系的な哲学史的解説はしていない、くらいの感じか。

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令和の殉教者
とある政治哲学者のXをフォローし始めてから、ウマ娘のイラストがTLに現れるようになった。本書はロールズ『正義論』を解説したものだが、お馴染みの「無知のヴェール」「正義の二原理」と並んで「自尊心」の記述が厚い。ケイパビリティ論などとの対比で基本財の分配への固執が批判されるロールズだが、基本財は外形的なものに限られない。むしろその中でも「自尊心」が最重要のものに挙げられている。それは、社会的に価値のあることを自ら選んで成し遂げられるという自信のことであり、その獲得には他者や共同体からの承認が必要なのである。
令和の殉教者
2024/11/04 17:35

件の絵師は政治哲学者がいいねをしなくても十分に人気の絵師であったはずだ。しかし、そのいいねがないことによって諦めた才能もあったのではないかと思うと、なんだか空恐ろしい。ふと画面に目をやると、速描きのアドマイヤベガが泣いていた。気がつくと私はいいねボタンを押していた。そこは承認の共同体であった。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/07/16(2351日経過)
記録初日
2017/02/11(2871日経過)
読んだ本
645冊(1日平均0.22冊)
読んだページ
149963ページ(1日平均52ページ)
感想・レビュー
283件(投稿率43.9%)
本棚
15棚
職業
事務系
外部サイト
自己紹介

持っている本を本棚に登録する作業をしています。(R5.1.1)

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