図書館本。成瀬よ、次は何をしてくれるんだい？令和の ニューヒロイン爆誕。十四の夏には西武に捧げ、秋にはM-1に出る成瀬。コロナ禍で学校生活が変わってもいろんな形で青春してるんだなと十代の逞しさが眩しい。将来の夢は二百歳まで生きることと大津にデパートを建てること。でも二百歳まで生きるとか言っておきながら、恋愛は人生の後半に回したいとか30年島崎に会えないのは恐ろしいとか、時間の感覚は至って普通なところもおもしろい。しかし、成瀬あかり史を間近に見て、M-1にまで一緒に出場する島崎は、果たして凡人なのだろうか？

無気力な少女がかつて起こした革命。その過去を受け入れたとき、ジニのパズルは完成する。在日朝鮮人であるジニはアメリカの学校で「本当になにもしなかった」ことが問題で退学になりそうになる。そして「なにかをした」過去が語られる。日本学校の小学校でも朝鮮学校の中学校でも差別があったこと。肖像画の気持ち悪さは日本人が持っているのもと同じなのか、伝統衣装に身を包み朝鮮舞踊を踊るニナの美しさに泣きたくなったのは朝鮮人だからなのか。怒り、悲しみ、恐怖、孤独が嵐の様に渦巻いていた。ステファニーの言葉がどれも好き。

結婚するとき、一体誰と結ばれるのか、誰と誓いを立てているのか、その先に待っているのは勝利か怨恨か。狂った宴が今、始まる。浜野を主人公とした約14年間の話。たった半日のために大金をはたく姿に、幻の金とはしゃぎ、どんでん、どんでんと繰り広げられる祝福ムードに狂ってるとさえ思う。「おれの新郎」という化身化まではじめる所がおもしろかった。「自分の本心と結婚したい」と言う松本の言葉は結婚式の真理をついているんじゃないかな。最後の浜野に対する梶の言葉は裏切りだとも感じたが、全く違う形で浜野も梶を裏切り続けたんだろう。

図書館本。成瀬よ、次は何をしてくれるんだい？令和の ニューヒロイン爆誕。十四の夏には西武に捧げ、秋にはM-1に出る成瀬。コロナ禍で学校生活が変わってもいろんな形で青春してるんだなと十代の逞しさが眩しい。将来の夢は二百歳まで生きることと大津にデパートを建てること。でも二百歳まで生きるとか言っておきながら、恋愛は人生の後半に回したいとか30年島崎に会えないのは恐ろしいとか、時間の感覚は至って普通なところもおもしろい。しかし、成瀬あかり史を間近に見て、M-1にまで一緒に出場する島崎は、果たして凡人なのだろうか？