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2024年10月の読書メーターまとめ

くみん
読んだ本
15
読んだページ
3137ページ
感想・レビュー
14
ナイス
110ナイス

2024年10月に読んだ本
15

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

くみん
図書館からこの本が回ってきた日ノーベル賞受賞の報。ふたりの囁きに目が離せず美術館へ行く往復の混雑した電車の中でも読み続ける、人々がすれ違い流れてゆく電車の中でたくさんの人の気配を感じながら読む、この本を読むになんて相応しい場所なのか思う。朝鮮の人がたくさん亡くなった長生炭鉱を今まさに発掘してる人がいる、スープとイデオロギーのオンマ、南京大虐殺、日本の韓国併合の歴史、韓国の歴史には日本が大きく関わった、鳥、雪。ハンガンの覚悟と愛と四・三事件の詳細を解説した訳者あとがきがありがたかった。哀悼を終わらせない。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
14

くみん
読んでる最中に著者の訃報92歳。フィレンツェ洗礼堂扉コンクール同業者組合が競いあいながら芸術保護活動、フランソワ一世の功績、宮廷画家や有力貴族のお抱え芸術家の時代が終わり市民たちがパトロンとなった時代、ルネサンス期のフランドルや17世紀オランダがいかに成熟した市民社会だったか、美術批評の隆盛ゲーテ、ハイネ、ゾラ、ユーゴー、画商登場で美術品が商品化ミレー《晩鐘》千フラン→3万→30万→55.3万→30年後80万華麗な値上がりセザンヌやアンリルソーらを見出したアンブロワーズ・ヴォラール。美しい文章読んで心整う
くみん
2024/10/30 09:27

カラー図版は口絵に2点のみ、アングル《レオナルド・ダ・ヴィンチの死》1818プティパレ美術館 フランソワ一世がレオナルドの頭を支え国王の胸に抱かれて息を引き取ったとヴァザーリも述べている。ルノワール《アンブロワーズ・ヴォラールの肖像》1908コートールド美術研究所 画商ヴォラールは敬愛する画家たちセザンヌ、ルノワール、ボナール、ピカソらに肖像画を依頼。あ、モネと松方のことも。だいぶ前に著された文章なのだけど色褪せずわかりやすく何度でも手に取りたいと思える素敵な本。

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くみん
マークロスコに関する詩があった。自ら命を絶ったロスコの最期はとてもとても壮絶、その死から数ヶ月後に生まれたハンガン、やはり特別な思いを抱いてしまったか。韓国では小さい頃から学校や家庭でみな詩に親しんで過ごすのだそう、ロシアでもそうだと奈倉さんが言っていたけれど本当に羨ましい文化、我が国では文化芸術がないがしろにされつつあるのだから。ハンガンさんの作品は一貫したテーマがあるのだけれど、詩になるととても柔らかく優しかった。ラストきむふなさんと斎藤真理子さんの対談がとてもおもしろくて更に理解を深める。
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くみん
ハンガン4冊目。7つの短編は今を生きる我らのリアルな物語といった感じ。誰もが肉体的な傷、精神的な傷を負っている、にもかかわらず登場人物のとくに女達はしなやかで強い。死んでしまった人や過去の自分のことなど、死と生は隣り合わせで今までこれからのそんなこと背負いながらなんとか自分の人生を生きようとする彼女ら。「傷と回復」を描いた物語、まだ誰も起きてこぬ静かな居間でひとり読んだ。
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くみん
ネタバレ読み始めは混乱しながら、しかし読み進めると一気に、はかり知れないふたりの絶望と苦しみを味わいつつ。深い悲しみを背負った者同士がギリシャ語の時間に出会った、そしてあくまでも静かに人生が交錯していく、ラストが少し明るくてホッとして、読み終わった瞬間また最初に戻り読んでしまった、そしてようやくわかることがあった。ギリシャ語の中動態の世界、これがわかればこの物語をもっと感じることができるのかも。訳者あとがきに國分功一郎著『中動態の世界-意志と責任の考古学』が紹介されていた。
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くみん
ネタバレこだわり抜いた製本、つるつるだったりザラザラだったりする白い紙に生と死との寂しさが淡い言の葉で語られており、読んでいる側も静けさと孤独の淵へと導かれる。ラストの「作家の言葉」に震えた、ハン・ガン自身の言葉でこの本を書いた背景、どんな部屋でどんなこと考えながら過ごしていたのか、生まれてすぐに死んでしまった姉は自分にとってどんな存在なのか、彼女らが死ななければ自分は産まれていなかったのではないかとまっすぐに綴られていた、ワルシャワという街の歴史の爪跡のことも。著者は母から産まれた、そして母でもあるのだな。
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くみん
図書館からこの本が回ってきた日ノーベル賞受賞の報。ふたりの囁きに目が離せず美術館へ行く往復の混雑した電車の中でも読み続ける、人々がすれ違い流れてゆく電車の中でたくさんの人の気配を感じながら読む、この本を読むになんて相応しい場所なのか思う。朝鮮の人がたくさん亡くなった長生炭鉱を今まさに発掘してる人がいる、スープとイデオロギーのオンマ、南京大虐殺、日本の韓国併合の歴史、韓国の歴史には日本が大きく関わった、鳥、雪。ハンガンの覚悟と愛と四・三事件の詳細を解説した訳者あとがきがありがたかった。哀悼を終わらせない。
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くみん
奈倉さんの案内で一緒にロシアの詩を読む。ロシアの児童書は詩の形式で語られ、韻律と脚韻のある詩を子どもの頃から自然と浴びているのだと、なんという豊かなこと。世の中はウクライナ賛美で盛り上がったけれどもっといろんな視点で世界をみていかないと。嬉しかったり寂しかったり雨降りの日にあれこれ思い出したりとても切ない文章なんだけれど、奈倉さんは人なっっこくて優しい、そして本当に大事なことは何かと年上の私にもハッと気づかせてくれる、だから大好き。柏崎の狸になる、には驚いた!今を憂える気持ちは一緒、彼女の今後を応援!
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くみん
SNSの発信がとても楽しくて素敵なレシピをいつも紹介してくれる馬田さん、思春期のお嬢さんとのやり取りがわたしにとっては懐かしく、レシピは自由ででもしっかりこだわりがあるものばかり。ホットサンドや鍋などいつも参考にさせてもらって重宝している。この本でいいなと思ったのは「クリスピーチーズそら豆」 やってみよ。「世界中のすべての親子に幸多かれ!」ほんに!
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くみん
サクサクっと読めた。行ったことのある店ばかり、高級鰻前川は別として。両国の政五ずし?と思って調べたらすでに閉業していた。江戸っ子のおばあちゃんが作るごはんやおやつが美味しそうで、いつでも何かサッと出してくれる心準備が嬉しいし、誰かと一緒に美味しいもの食べるってやはり最高だなー。爽やかな人ばかりでストレスなく読了。
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くみん
アンリ・フォション(1849ディジョン-1918リヨン)が1934-35にパリ大学で行った公開講義をフォションのメモと受講生のノートをつき合わせ復元したとされる1952年の書を1997年日本語翻訳で出版したのが本著。白黒ではあるもののなかなか目にすることが難しい図版も多数、文章も読んでいて心落ち着く。ピエロ(1410から1420のあいだ-1492)60歳で白内障で失明し86歳?迄生きた、故郷トスカーナ地方のセポルクロで死去。1469年ウルビーノのラファエロの父の元に身を寄せたことも。フーケとの比較がラスト
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くみん
当時の暮らし、風習、文化、信仰などについて細かに表や図で解説されていて全部ちゃんと読もうとするとものすごいボリューム。図書館で借りて角田光代源氏物語読んできたけど並行してこれを手に取っていればより理解が深まったかも。それにしても光る君へのおかげで平安時代の人々に近づくことができて嬉しいなー、雅。
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くみん
いいなと思ったレシピは「ひとくちトンポーロー」豚肩ロースに調味料とシナモンで煮るの。それから、ターメリックは二日酔いに効く?と「ターメリックラテ」ターメリックには抗酸化作用があり、肝機能も改善してくれるよね。「きのこと豆腐のみそグラタン」にはナツメグ、これもやってみよー。
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くみん
「玉ねぎが焦げ茶色になるまで」白→キツネ色→あめ色→焦げ茶色10分…の工程の写真がわかりやすかった!先日スリランカ料理のお店で食べたチキンカレーが茶色でコク深く美味しかったな、これを頭に入れてやってみよ。コクと旨味を引き立てるトマトの炒め終わりの「針金状」、焦げ茶色の玉葱にトマト加え水分抜けてペースト状になるまで3分、ここまで丁寧に作ったことなかった、初心にかえる。
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くみん
「普通に働いて普通に暮らすことがなんでこんなに大変なのか」…世の中全体が貧しくなり心の余裕も失ってしまった、ひしひしと私も感じる、子の世代の給料が私たちの若い頃と変わらないのだ。1995年日経連が「新時代の日本的経営」として日本の安定した雇用スタイルを見直す提言がなされたことが日本を賃金の安い国にした根源だと。政治や経済を動かしてる人たちは自分たちの利益を堅持しつつ大多数に過酷な生活を強いている。著者たちが現場に通い取材を続けてくれることがありがたい。政治の力でもっとよい世の中に変えていけるはずなのに。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/09/12(2267日経過)
記録初日
2018/09/08(2271日経過)
読んだ本
683冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
160156ページ(1日平均70ページ)
感想・レビュー
670件(投稿率98.1%)
本棚
0棚
性別
自己紹介

2018年9月12日〜図書館で借りた本の忘備録として。毎日家族のごはんを作るパートタイマー。料理本ながめるのが好き、美術館が好き、ひとり映画三昧好き、生まれついてかれこれ半世紀。秋田→→→千葉県。

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