映画やマンガや小説などを読んでいて、どうすればより深く精読することができるのかが知りたくて手に取った。専門的な批評理論についてはさわりだけだったけど、いくつか手がかりは掴めたような、そうでないような…。取り上げられている批評の具体例はシェイクスピアや映画についてのものが多く、知っている作品が多かったのも分かりやすかった。後半、ゼミ生と著者の実際の批評とディスカッションも面白く読んだ。それぞれの着眼点の違い、書き方の違い。こんな風に具体的にやり取りできる場があれば批評はぐんぐん上達しそうだ。

映画やマンガや小説などを読んでいて、どうすればより深く精読することができるのかが知りたくて手に取った。専門的な批評理論についてはさわりだけだったけど、いくつか手がかりは掴めたような、そうでないような…。取り上げられている批評の具体例はシェイクスピアや映画についてのものが多く、知っている作品が多かったのも分かりやすかった。後半、ゼミ生と著者の実際の批評とディスカッションも面白く読んだ。それぞれの着眼点の違い、書き方の違い。こんな風に具体的にやり取りできる場があれば批評はぐんぐん上達しそうだ。

内的な「萌え」から外的な「推し」へと変化したファン心理。彼らにとってエンタメは、SNSを通じた社会的な消費活動・参加活動となった。「推しエコノミー」では従来のようなリーチ型のマーケティングではなく、ユーザーの参加を引っ張り上げて引き出すようなリール型のマーケティングが肝要となる。また、ファンの熱量を上げていきながら運営していくことによってサービスとしての質を高め続けることが真髄である、と筆者は説く。具体的な数字とともにエンタメ経済圏が語られ、米中エンタメの現状も知ることができ、とても興味深かった。

ひたすら主人公の思考を追ってるような読書だった。主人公が少年時代カチャーシーで踊った時に父親に「調子に乗んなよ」と言われたこと、小学校の頃描いた絵を先生に「調子乗んな」と言われたことなど、褒めてもらえると思ったことが大人に否定されたエピソードが文中で語られる。それらは、後に自分を包む膜を破りたくても破れなくなる根本的な原因ではないかもしれないが、主人公の人格形成に影響は与えているだろう。ではそこで肯定されている人生だったらもっと屈託なく無自覚な強さを持つことができていたんだろうか。そんなことを思った。

面白かった！人は表象そのものを見ているのではなく、内にあるものが投射されたものを見ていて(プロジェクション)、そのプロジェクションを他人と共有している。プロジェクションが共有される範囲はファンたちの限定されたコミュニティ内だけの時もあれば、社会の中で広く共有されているものもある。それが共有されない外野からは異様に見えても、プロジェクションを見てる側では本当に見えてるし、それが真実なのである。実際に見えるものを通して見えないものを見ているのは誰しもがしてることだと思う。認知科学面白い。

高校時代地学を選択しなかった後悔を人に話したら、これ面白いよと勧めてもらった本。地球のなりたちから大地や大気、海流の動き、そして宇宙。間に挟まってるセンター試験問題も正答できると楽しい。地質学のあたりは岩石の種類や年代ごとの主な化石など覚える項目が多くて難しかったけど、地層や石の種類が読めるようになりたいので、次はこの辺りを深掘りしたいなと思った。