話の節々に『君の膵臓をたべたい』という言葉が出てきます。自分の死を受け入れつつ、家族以外に自分の病気の事を秘密にしている彼女が、唯一その秘密を共有した彼・主人公との穏やかで緩やかに進んでいく日常のお話。死を受け入れている彼女、と私は表現しましたが、たぶん彼女は彼と一緒にいることで死を受け入れられなくなっていったのではないでしょうか。話の節々にラストに向けた伏線が散りばめられていて、とても良かったです。個人的にはずっと真剣になれず斜に構えている彼が徐々に素直になっていく様子がとても良かったです。

話の節々に『君の膵臓をたべたい』という言葉が出てきます。自分の死を受け入れつつ、家族以外に自分の病気の事を秘密にしている彼女が、唯一その秘密を共有した彼・主人公との穏やかで緩やかに進んでいく日常のお話。死を受け入れている彼女、と私は表現しましたが、たぶん彼女は彼と一緒にいることで死を受け入れられなくなっていったのではないでしょうか。話の節々にラストに向けた伏線が散りばめられていて、とても良かったです。個人的にはずっと真剣になれず斜に構えている彼が徐々に素直になっていく様子がとても良かったです。

レプリカだって恋をする。初めてこのタイトルを見た時心が躍りました。タイトルの美しさに惹かれて読み始めたら、レプリカである彼女の苦悩や、レプリカを産み出したオリジナルの彼女の苦悩。そして彼女と出会う彼の想い。色んな感情の波に溺れながら最後まで読みました。なんてこの作者様は情景描写に感情を乗せるのが上手なんだろう、と思いました。素敵な文章に心が溶けていくようでした。お話の流れもとても素敵で引き込まれました。第3章の中盤以降は読む手が止まらず一気に読み進めました。あとがきのお話も含めてとっても好きな一冊でした。