数式がほぼ出てこなくてとても読みやすい。指数的な増加は人の手に負えなくなってしまうことがしばしば。ロジスティクス成長モデルははじめ指数的だけど環境収容力に近づくと伸びが鈍る。本当に話が多様で原注の論文も沢山。いかに数学が幅広いかがわかる。細かい話は難しいけど統計学の知識は自分を守ってくれると感じた。平均への回帰、偽陽性と偽陰性、独立の事象、偶然が起こる確率……ぱっと見の印象で判断すると騙されてしまう。原書はコロナ前に出版されたけど数理疫学を力説する姿はまるで予言していたかのよう。どっしりした読書だった。