死後の世界にある天国屋敷で、自分が誰に殺されたのか、なぜ殺されたのかを推理していく作品。全員が殺された瞬間の記憶しかなく、名前もわからないためあだ名で生活していく、お互いを少しずつ知り合って仲良くしていくシーンはほほえましい。死後の世界という特殊状況も作品にしっかり生かされていて、二転三転する推理のシーンは夢中で読んだ。ラストも余韻が残る終わり方で、殺された被害者及び加害者ではあるけど、次の世界で幸せになってほしいと思えるものだった。

扉でつながっている2つの部屋に男女と2つの死体だけで、どうやって話を広げていくのだろうと思ったが、あれよあれよと面白い内容だった。政治的な思想が話の中心にあるので、どちらにもいい印象がないがそこはいろんな考えがある点なので気にしなかった。マリア＆蓮シリーズと比べるとやや弱めな印象だった。

新興宗教の本部で起きる連続殺人もの。タイトルにもあるとおり密室ものでどういうトリックだろうと楽しみにしていたけど、少々現実的なものには思えずちょっと疑問。登場人物にも感情移入できず、話をすすめる駒にしか感じなかった。登場人物が自分のことを名探偵と言ってる作品はあまりいいイメージがない。

変わった味わいの短編集。すごく面白いって話ではないのについつい読んじゃうかんじでした。休みの日にたまたまつけたテレビを2時間くらいぼーっと見ちゃうかんじ。

死後の世界にある天国屋敷で、自分が誰に殺されたのか、なぜ殺されたのかを推理していく作品。全員が殺された瞬間の記憶しかなく、名前もわからないためあだ名で生活していく、お互いを少しずつ知り合って仲良くしていくシーンはほほえましい。死後の世界という特殊状況も作品にしっかり生かされていて、二転三転する推理のシーンは夢中で読んだ。ラストも余韻が残る終わり方で、殺された被害者及び加害者ではあるけど、次の世界で幸せになってほしいと思えるものだった。

なじみのない弁理士という職業を主人公に特許にまつわる物語でこのミステリーがすごい受賞作品。発明の権利程度にしか知識がなかったが、ライセンス契約など知らなかったことも分かりやすく解説されていて物語に入りやすかった。自分はミステリーの定義に寛容な方で広義のミステリーは歓迎しているけど、この作品はミステリーで大事な謎の部分が前面に出ていなくて、お仕事小説の域をこえていないと思った。ストーリー自体も弁理士と特許という点以外は目新しいところがなく、同じ賞を獲得している某作が頭をかすめ二番煎じな感が否めなかった。

時代背景が700年代という設定にびっくり。同じキリスト教でもどちらの派閥を信仰するのかを問う会議が開催され、その会議中に有力者の一人が殺害される話。思っていた以上に見るテリーしていて、作品の雰囲気はクリスティーのようで登場人物の名前になじめない点以外は読みやすくて良かった。久しぶりに犯人も当てることができ、満足感ある時間だった。