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2024年10月の読書メーターまとめ

烏龍茶
読んだ本
1
読んだページ
449ページ
感想・レビュー
1
ナイス
25ナイス

2024年10月に読んだ本
1

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

烏龍茶
本心を巡る物語。 最愛の母を事故で失いAIで作られた〈母〉との対話で心の隙間を埋めようとする主人公の苦悩や葛藤が克明に描写され、その痛々しさが心に突き刺さった。「もう十分」と言った母の本心は永遠に謎のままだが、作中で主人公が思い至ったように人の心を真に理解することは、人間という生き物にとって不可能な望みであり、だからこそ AIの技術を以ってしても完全な人間を再現できないのだと思う。人心とはそれほど複雑で儘ならないものであって、我々は人心とはそういうものとして死ぬまで生きていくしか無いんだろう。でも、それは
烏龍茶
2024/10/09 20:25

決して悲観的な事実ではなくて、分からないからこそ優しくできるし、想像力を働かせて相手を思いやることができる。イフィーが恋心に悩んだように恐れや苛立ちを抱くことは、自分の欲望と他者の尊重という完璧な両立の正解が存在しない難問を生み出して、その狭間でこそ人は他者への思いやりを実感して安堵を得られる。社会での生の実感とは、そういうところで感じられるものなんだろうと思った。

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
1

烏龍茶
本心を巡る物語。 最愛の母を事故で失いAIで作られた〈母〉との対話で心の隙間を埋めようとする主人公の苦悩や葛藤が克明に描写され、その痛々しさが心に突き刺さった。「もう十分」と言った母の本心は永遠に謎のままだが、作中で主人公が思い至ったように人の心を真に理解することは、人間という生き物にとって不可能な望みであり、だからこそ AIの技術を以ってしても完全な人間を再現できないのだと思う。人心とはそれほど複雑で儘ならないものであって、我々は人心とはそういうものとして死ぬまで生きていくしか無いんだろう。でも、それは
烏龍茶
2024/10/09 20:25

決して悲観的な事実ではなくて、分からないからこそ優しくできるし、想像力を働かせて相手を思いやることができる。イフィーが恋心に悩んだように恐れや苛立ちを抱くことは、自分の欲望と他者の尊重という完璧な両立の正解が存在しない難問を生み出して、その狭間でこそ人は他者への思いやりを実感して安堵を得られる。社会での生の実感とは、そういうところで感じられるものなんだろうと思った。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/02/17(2110日経過)
記録初日
2019/01/30(2128日経過)
読んだ本
211冊(1日平均0.10冊)
読んだページ
72264ページ(1日平均33ページ)
感想・レビュー
126件(投稿率59.7%)
本棚
1棚
性別
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