ネタバレ以前友人に借りて読んだ本をもう一度読みたくなって買い直した。浪漫溢れる冒険と、描かれる世界が美しい。ラゴスの持つ不思議な力は誠実さなのかな。学問を志す誠実さ。相手に対する誠実さ。他人が何でも話したくなる力。王国建国のところも面白かった。故郷に帰った後、ラゴスは得た知識をすべて教えるのでなく、社会に合わせて科学技術を導入したり、農業や土木では積極的に示唆したり、政治経済の改革をどのように進めるかを計画したり、まるで人間社会をリセットしてやりなおしたようである。本を読んだのがラゴスでなければ、

ネタバレ4度目。何度読んでも冒頭のお母さまの上品さと雰囲気の描写が圧巻、またかず子と母の2人の生活に忍び寄る不幸な雰囲気も良い。自分は春になると斜陽が読みたくなる。本書の、不安でどうしようもないような息苦しいような圧迫感が、春に感じるものと似ているからだろうか。かず子はこの閉塞感を、恋によって打ち破ろうとしたのだろうか。『戦闘、開始』恋と革命のために生きるかず子の力強さが感じられる。自分は春が嫌いだから、春の気怠さみたいなのを打ち破るために斜陽を読んでるのかもしれないと思った。（過去に数回読んでるのもこの季節）

ネタバレなんというか衝撃的な短歌集。一冊を通して不思議な世界に飲み込まれる感じ。これはこの先もパラパラめくって楽しめそうだ。『「美」が虫にみえるのことをユミちゃんとミナコの前でいってはだめね』という歌がかなり気に入ったので、ある人に教えてあげようと思ったけどその子がクミちゃんだったからやめておいた。

ネタバレ三回目の人間失格。この本は読んだタイミングによって心に響く部分が変わり、感想も変わってくる。その時の考え方とか悩みとかがなんとなくわかってくるような気がするから占い本のようだ（別に占いは好きじゃないが）。第一の手記を読んで思ったけど自分も幼い頃は道化というか、自分が下から行くことでしか他人と打ち解けられなかったな。それを辞めるようになってからちゃんとした人付き合いができるようになって、今でも関係がある人はその後に知り合った人だ。そのとき何が自分に起こったか深彫りできれば自分のことがもっとわかるかもしれん。

ネタバレこれを読んで、作者は朗らかな人だなと言う印象を全体的には受けた。しかし、『潰れた鶴』『恩人』『中野のライオン』など、生活や人生の中で腑に落ちないこととか不条理なことががユーモラスに描かれているけど、やるせない感じも伝わってくる。『パックの心理学』など、女性の美に対する思いみたいなのが書かれててなるほどなと思った。最近こういう心理がわかってないがゆえに、付き合いのある女性をイライラさせてしまうことがある。『男性鑑賞法』に登場するヘア・ドレッサーの方に弟子入りしたい笑

ネタバレマッサージ店で働く母を小学生の娘の視点から捉えてる。ちょっと重い部分もあるけど、その不穏な空気感の中で、母と娘の愛情が暖かく際立つ。文章がかなり好き。言葉選び一つ一つが良かった。また、語り手がまだ書けないであろう漢字をひらがなにしてるのが印象的。子どもの視点を色濃くなり、境遇の悲しさも強く感じれられる。『私は変タイマッサージのタイを漢字で書けないけど、読める。だから、お母さんがお店で何をしているのかだって、書けないけど読めた。』の部分とか良い。

ネタバレ以前友人に借りて読んだ本をもう一度読みたくなって買い直した。浪漫溢れる冒険と、描かれる世界が美しい。ラゴスの持つ不思議な力は誠実さなのかな。学問を志す誠実さ。相手に対する誠実さ。他人が何でも話したくなる力。王国建国のところも面白かった。故郷に帰った後、ラゴスは得た知識をすべて教えるのでなく、社会に合わせて科学技術を導入したり、農業や土木では積極的に示唆したり、政治経済の改革をどのように進めるかを計画したり、まるで人間社会をリセットしてやりなおしたようである。本を読んだのがラゴスでなければ、