長旅の最終日に読み終えた。つってもあと１巻ある。この作品は、ドストエフスキーが一旦死刑宣告を受けて、その後恩赦をうけ減刑になって一命をとりとめたという体験が、かなり色濃く反映されている。肺病病みの青年や、死刑宣告を受けた囚人の語る、確実に死が待っていることへの恐怖や理不尽に対する叫び。日本を崩壊させるほどの大地震が予報されている今、他人事でなく読んだ。

数年ぶりのチャレンジでようやく読了。結末はネタバレ食らってたので知っていたが、どうも想像とは違う形だった。もうちょっと盛り上がると思ってたんだが…とにかく出てくるやつ全員どうしようもない変態だ。つきあわされる身にもなってくれ。ドストエフスキーもいい加減うんざりしたんじゃないか。そんな終わり方だったような気がする。

長旅の最終日に読み終えた。つってもあと１巻ある。この作品は、ドストエフスキーが一旦死刑宣告を受けて、その後恩赦をうけ減刑になって一命をとりとめたという体験が、かなり色濃く反映されている。肺病病みの青年や、死刑宣告を受けた囚人の語る、確実に死が待っていることへの恐怖や理不尽に対する叫び。日本を崩壊させるほどの大地震が予報されている今、他人事でなく読んだ。

すごいなこれは…一応主人公はムイシュキン公爵だが、実際はナスターシャだ。この人を中心に全てが回っている。ドストエフスキーの長編で、女性がここまで大きい役割を持っているのはこれだけじゃないか？ 最後の全員集合した地獄のパーティの場面は、さすがドストエフスキーという混沌と、一瞬ののち全てが変わる緊迫感とを味わえた。

何度読んでもすばらしい。最後の武田百合子のあとがきを読むたびに泣きそうになる。

一番印象に残ったのは、短編「掟の門」についての解釈を登場人物に長々語らせているところだ。こんなシーンがあったことを忘れていた。なんとなく、カフカはこの作品だけはマジで発表してほしくなかったような気がする。