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共喰い

感想・レビュー
1981

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nishi
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反吐が出る
0255文字
あさぎり
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強烈な芥川賞受賞後の会見から10年以上も経ってから初読。会見での、作者のナイフで切るようなピリピリ感と自分がいることのいたたまれなさと意外にユーモアもあって気になってたのに読んでなかった💦会見で山口県の印象をかわいた街と言ってた。共喰いも川辺りに住む者達の話しだが確かに渇いた印象を受けた。共喰いも第三紀層の魚も言語化出来ない葛藤を抱いた少年の日常やもどかしさなどが淡々と描かれていた。山口県は父の生まれ育った場所でもあり、ぜひ読んでおきたかった作品。
0255文字
たかか
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ネタバレ図書館本で読了。「共喰い」「第三紀層の魚」の2篇を収録。 【共喰い】 読みはじめてまず思ったのが何故、昭和63年?だったが、これは作者が実際に十代後半だった時期ということだろうか。下水の臭いが漂うゴミだらけの川を囲む町・川辺では、停滞したようなだらだらした時間の流れがある(時間についてはしつこいほど描写があり印象に残る)。17歳の遠馬は「こういうとこで生きとるうちは何やっても駄目やけ」と言いつつ、将来の見通しは全くない。
たかか

【第三紀層の魚】 個人的には表題作の「共喰い」よりこちらの方が好きだった。物語の要所要所で心にぐっときた。小学4年生の信道は早くに父を亡くし母子家庭。同じ市内の祖母と曽祖父の家で面倒を見てもらうことも多い。曽祖父は高齢で寝たきり、若い頃は戦争に参加しており愛国心も強く、勲七等をなくしたことを後悔している。まだ子供の信道は大人の入口のようなものにぶつかり、そこで揺れ動く。

02/08 15:25
たかか

思い込みかもしれないが、象徴的な描写が多い。例えば、曽祖父が戦後当たり前のように釣ったチヌ(クロダイ)を信道は釣り上げることができない、幼い祖父は曽祖父から勲七等をもらうも失くしてしまう、曽祖父の死、信道の母の東京での挑戦などなど。緻密さを感じる一方でちょっとあざとい感じもした。父性的なものが死ぬ点は「共喰い」とも共通している。

02/08 15:25
4件のコメントを全て見る
0255文字
すっぽん
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『共喰い』のみ読了。面白さの欠片も感じられなかった。正直そのつまらなさに怒りすら感じる。淡々としたドライな文章だが、何を言っているのかわかりづらい部分がある。語彙力にプロの腕前を感じるだけに、単純につまらない、読み手に関心を持たせない文章なのだと思う。同じ物語でも、違い人に書かせればもっと面白くなると感じた。芥川賞?女性を殴りながらする性交に耽る親子の物語、それを書き並べたこの文章の総体が芥川賞?性がモチーフの突飛な物語であればそれでいいのか?残念でならない。
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読書家さん
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☆2 暗い重い昔話。寝る前に読むやつではない。
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本木英朗
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日本の現代小説家のひとりである、田中慎弥の短編集の1冊である。川辺の町で起こる、逃げ場のない血と性の濃密な物語を描いた表題作と、死にゆく者と育ってゆく者が織りなす太古からの日々の営みを丁寧に描いた「第三紀層の魚」の二編を収録。前者は終わりの方はちょっと俺的にはダメだったような気がした。後者は最初から最後まで面白かったかな、ウフフ! 満足でした。
0255文字
たかし24
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共喰いでは、特異な親を持つ子どもの葛藤が、旺盛な性行為と合わさって上手に表現されていたように思うけれど私は好きではない。もう一つの方は、題名がそこに繋がるんだと思ったことと、戦争経験者の死ぬまでの頑固さが印象的でした。
0255文字
さぁや
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ネタバレなんだこの親子。女性を何だと思ってるんだろう。作者もこういった思想があるのだろうなと勝手に想像。どこにも行けない人たちは我慢するべきなの?結局は琴子も逃げたけど、それは妊娠する前に逃げようよ。妊娠中は殴られないから、妊娠中に逃げるて設定が理解不能。この閉塞感漂う川辺の生活がこの状況全てだっただろうし、実際戦後の田舎はこんな感じの生活がよくあったんだろうな。にしても暴力は本当に嫌だ。思い上がってるこの親子(子はいい子のようにあったけど、所詮やってることは同じ)に辟易しながら読了です。
0255文字
taverna77
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川﨑秋子氏の『共食い』と読み比べ。直木賞VS芥川賞。色の狂気の先に見える優しさと崩壊が切なくしんどい。いったん悪いループにはまるとそこから抜け出すのは難しい。もがき、悲しみ、藁をもつかむ思いで前を見る人間たちの生き様を時代と場所を超えて感じ取る。
0255文字
田中一郎
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映画から原作のパターン。原作も青山真治が好きそうなインテリ的な印象を受けた。全てがメタファーで象徴的だから、良く言えば「文学的」なんだけど、悪く言えば「構図的で作者のお人形遊び」感も感じる。とは言え個人的には結構好き寄りかな。映画の天皇制批判は取ってつけたようで違和感感じたけど案の定原作にはなかったのが知れたのはよかった。
0255文字
kmkrc
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サイゼリヤパーティの前に読むんじゃなかった。。 2Bで書いてそうな強い文章、惨い話、虫が多い。 赤犬のテンションが場面の緊迫度を表していると思ったら最後死んでて納得、アパートの女は無常を表していると思ったら静かに変化してて意外。 最後の一文なに?笑
0255文字
TARO
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血と血縁と性と暴力。川沿いにしか住めない貧しい者たちが住む村社会。生起する状況を性と暴力という枠組みで捉えていく。何故、今、このようなことを描いているのか、分からないまま読んでいた。大江健三郎などが、描いてた村社会をなぞっているような、さんざん読んだような文章。昭和の時代だったら上手いだろうなぁという印象。純文学というカテゴリーに拘りを持つ先生方たちに昭和のノスタルジーの幻想を与えて喜ばせようとしているのかとも、思ってしまう。緒先生方に、こんなん好きなんだろと、なかば挑発して書いてたとすれば面白い。
0255文字
かしまだ やこう
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ネタバレ山口が舞台の、バイオレンス親子の話と曾祖父ちゃんが死んだ少年の話。どちらも釣りをする事がストーリーの軸になっており、ウナギやチヌなどを見て色んなことを隆起させられる作り?になっている。親子の話はなかなかえげつなかった。どこにも行き場の無い田舎の鬱々とした、夏の暑苦しい汗臭い情景が浮かんだ。2012年の作品だからか、安倍総理が1年間だけ就任したエピソードが書かれていて時代を感じた。話は読みにくかったが、ストーリーはなんとか理解できたって感じ。
0255文字
カモメ
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ネタバレとても生々しく露骨な内容。暴力を振るう父のようにはなりたくないけど、いつかそうなってしまうかもしれない恐怖。感情のままに振る舞う男性たちに引いてしまったけど、対照的に女性たちの強かさを感じた。暴力を振るわれても、冷静に逃げる選択をしている。最後の展開には驚いたけど、女性同士の結束を感じた。
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tyra
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ネタバレ★★★☆☆お手本みたいに行儀の良い芥川賞受賞作という意外な印象を抱く。まぁこういうのが文壇は好きなんだろうなという率直な感想。腕のない肉親の設定が上手い。しっかり父親は死ぬ。死なない方が文学的ではないかなどと考えるが、死後の仁子と主人公の刑務所(留置所?)での淡々とした邂逅が気味悪く映るため、罪があることは必要だろう。終わり方が淡々としていて好き。もう一つの短編は、タイトルが勝っている。良いタイトルと視点だと思う。死後釣りして泣くのは文学的にもそうだろうなと。エスカレーターが地層は斬新な視点。
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みーちゃん
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あらすじを読んだ時、内容は違うが自分と重なる部分を感じて購入。 少年の性への貪欲さも生々しく描かれていて、読みにくくて気持ち悪さを感じるけど、 遠馬の「父のようになりたくない」「でもいずれ自分もそうなってしまうのではないか」という葛藤は、共感しながら読めた。 覚悟を決めた女の強さ、守るものがある女の強さを感じ、最後まで一気読み。 純文学大好きマンだけど、あんまり読み直す気にはなれないかなぁ。
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kazi
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読もう読もうと思いつつ、エグ味のある「あらすじ」に恐れをなして先延ばしにしてた本。存外読みやすいというか、作品紹介から受ける印象とはまた違った作品でした。巻末についてた著者との対談で瀬戸内寂聴先生も指摘していたが、女性の描き方が上手いですよね。また古くからあるテーマだが、「父殺し」というのもこの作品の重要な要素の一つでしょうか?主人公の内面にある「宿痾」のようなものをドロドロと描いていく作品かと思ってたのだが、その視点ばっかりに寄りすぎると大きなところを見落としてるような気がする。近いうちに再読したい。
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天然素材
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★★⭐︎⭐︎⭐︎(2) 表題作「共喰い」は、第146回が芥川賞受賞作。 「女を殴る父と、同じ目をした、俺」 俺と父親を取り巻く人たちで話が展開していく。生々しい描写、最後の終わり方が印象的です。 純文学らしい作品で、昭和を感じる話です。 全体的な描写は丁寧で、読みやすいです。 もう一作の「第三紀層の魚」は、曾祖父、祖母、母と、小学生の主人公の年齢ならではの描写から書かれた作品です。前半は、少し読みづらかった印象。
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猫草
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地方都市の場末の暮らしぶりが緻密な情景描写と共に迫って来て、その閉塞感に息苦しくなる。ろくでなしの父親の血に拘り囚われる息子の気持ちに救いが無い。女たちの切ない思いと逞しさ。ねっとりと纏わりつくようなジメジメした読後感に引き摺られる。
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ころっぷ
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生理的な匂い立つ描写が肌に纏わりついてくるかの様。ねっとりとした湿度、物語が脈打つ感触までが感覚として残る読後感。同録の第三紀層の魚は、やや爽やかな所があるものの、行間によって察する事で短いながらも奥深い余韻を持たせる。どちらも方言による土着性が作品に独特なリアリティを持たせる。
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月と星
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★★★ねっとり纏わりつかれて共喰いされた感じ。
0255文字
Nyaga
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田中先生作品初読み。鋭い。痛い。何だこれは。。読了した後の清涼感などクソ喰らえというぐらいの切れ味ω いやはや、まいりました。
ω

エッジがきいてるぜ~ω

02/15 22:02
0255文字
読書家さんを愛する人
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読んでいるだけで生々しさや、匂い、気温、湿度が感じられる本でした📖´-
0255文字
くれよん
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衝撃的な作品であった。少年の性の欲求を抑えきれない描写が生々しかった。父親の異常な行為に嫌悪を抱いたし、産みの親の仁子さんの哀れな人生の中に秘めた子を思う優しさと世間に対する詫びのような潔さに感服した。
0255文字
にく
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ねばっこい文章が田舎の逃げられなさをまざまざと見せつけてくる。 DVものは嫌いだし読みやすい文章ではないと思うけど、部分部分の表現がなぜか詩のように、情景を映し出してくる。 うまそうなのかまずそうなのかわからない鰻、鳴き喚く赤犬… 読後感が、いままで感じたことないものでした。整理するのに時間がかかりそうです。
0255文字
読書好きになった
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田中さんの芥川賞受賞作品と思う。舞台は、山口県のようだが、福岡県の炭鉱での、男性気質、暴力的なところ、人情味のあるところが、感じられる。昭和の男性のもとて、苦労する女性が描かれている。令和の時代には、こんな人は、いないなあという気がする。時代や土地柄を、感じさせる作品です。
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長生き婆さん
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西村賢太のテレビ番組に出ている田中慎弥氏を見て、氏の小説がどんな作品なのか知らずに、芥川賞から読んでみようと初めて手に取りました。 最初から最後まで読むのがほんと大変でした。こんなストーリー凄すぎて辛いです。私の大好きな読書の時間なのに暗く重苦しい気分が続き、やっとの事読み終えてほっとしました(笑) 図書館から田中慎弥の本4冊も借りて来たのに、共喰いだけで勘弁してもらいます。
0255文字
ジュニア
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図書館で目に触れて、少し前に話題になった本だなと思って気軽な感じで借りてみたら、とんでもない重苦しい内容で読み進めることが大変。読む人にとったら全く受け入れられないと思う人の方が多いのではないかなという内容。わざとに違いないが、場面時々に散りばめられた動物の行動、人のどちらかというと理解できない部分の描写が生々しく、世界観は際立っていた。ストーリーが進むにつれて主人公と父親の同一性がフォーカスされていく。ラストに向けた引き込み力はすごみを感じた、が、この1作品だけでよいかなと思ってしまった。
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Ooka
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体調イマイチな時に読む本ではないな。。また文学が遠のいた。
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烏山ちとせ
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宮本輝を彷彿とさせる昔で男女でドロドロで田舎な話。好きだなと思うのは、朴訥とした彼らの風貌や変わり身のできない取り返しのつかなさが、振り返らない男らしさの皮をかむった我ら人間のやってられなさを映像するからかもわからない。あとこれは受け売りだが、こういうのが新奇さや今新しさや趣ありさをかなぐり捨てて時折向かってくる様はそれがまるで遠い将来と遠い過去を繋げようという試みに思えるからだからいたたまれないのだと、全てを台無しにしてもこれだけは言っておきたい。
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やっピー
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風景やにおいまで想像できる文章、救いのない物語にほっこりする物語とあっという間に畳みかけられた。終わり方が唐突でそこがまた深い余韻を残す。
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mattari🐈
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ネタバレ「これが、」と左手で右腕の見えない義手を描いてみせて、「のうなったけえすっきりしたもんじゃわ。もう魚、おろせんけえ、店も仕舞いじゃわ。」
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ポレポレ
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性交時に女を殴ったり首を絞めたりする悪癖がある父親の"血"が、自分にも流れているのではないか――という不安を抱く主人公を描いた表題作はまあまあだった。併録の「第三紀層の魚」はよく解らなかった。 ★★☆☆☆
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読書家さん#S3ugZk
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5
0255文字
れおた
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父親から受け継いだ悪癖に葛藤する主人公の姿を切なく感じました。田舎特有の閉塞感や退屈さが日常の景色と川の描写に落とし込まれていていました。優しく、いなたい文章で故郷を思い出さずにはいられませんでした。
0255文字
コロンブスの卵から孵った雛
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セックスするとき、妻を殴る父。欲望のままに動く子供みたいな父。そんな父に似てくる息子。遺伝や環境に抗おうとする意志が行間から伺えた。琴子さんを見ての発情を必死に抑えたり、時=川の濁流に逆らって母を探したりしたシーンがその証と思う。内容が内容なので文章はゴツゴツしているかと思いきや、優しく読みやすい印象。うなぎのシーンは理性では抑えられない生殖本能からの肉欲を表しているように見え……強烈だった。
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