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矢の家【新版】 (創元推理文庫)

感想・レビュー
35

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カーゾン
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ネタバレM:おそらく小生の積読最長記録の本。奥付みると1971/2/19発行の旧版。半世紀の時を経て読了(苦笑) 購入直後に読んだらそれなりの驚きを感じたろうが、すれっからしの今では犯人(主犯)はこの人かあの人の2人のどちらかと早々と推察できた。古典の1つの文献として読むのが吉か。古い時代のミステリなので、秘密の通路とか、見知らぬ毒薬とか、主犯と従犯になる仲間達との関係等は許しますけど、心理闘争の火花はちらされてましたかね? 尚、探偵役は傲慢で良いと個人的に思っているので、アノーの振舞いや発言は全く問題無し。
0255文字
UPMR
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本格ミステリとして見ると瑕疵はいくつもあって、何よりミスディレクションが全然機能していないという致命的な弱点はあるが、かえってそのおかげで探偵と犯人の攻防を描いたサスペンスとしては結構面白く読めた。古典なだけあって、アノー警部のキャラクターやワトソン役との関係性、視点人物の心理が果たした物語上の役割など確かに他の作品に与えた影響は無視できないと思う。犯人を捕まえてからの解説がやや冗長なわりに二番目の事件など説明があっさりしすぎているところは不満。
0255文字
魔風
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叔母の死から遺産をもらい損ねた義弟に叔母の殺人容疑で訴えられた義理の姪を救うために顧問弁護士が警察の探偵アノーと共に事件の裏を探る 最後まで犯人が分からない出来やしばし全く話が進まない(探偵のみ情報を仕入れるが話さない)などほめるかけなすかで面白いか停滞しているか微妙な判断だが最後まで楽しく読めた
0255文字
のざきち
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ネタバレ仏の田舎町の資産家ハーロウ夫人が死んだ。夫人の義弟が養女ベティによる毒殺として警察に告訴したという報を受け現地に赴く顧問弁護士ジムとパリ警視庁のアノー。アノーは真犯人と田舎町に暗躍する恐喝魔を捕えられるのか…1924年物。昔から「探偵と犯人の心理闘争」として紹介されることの多い作品ですが読んでいる間は全くそうは思えず、ミステリの「黎明期」と「黄金時代」の狭間の作品からか冒険活劇と本格ミステリが程よく混じり合った昔ながらのエンタメ小説という印象です。
のざきち

kooさん、こんにちは。自分も「夜明けの睡魔」の影響で本書を読むのを躊躇っていた一人ですが(他のサイトを見てもそういう方以外に多いです)、読んだ印象は何か違うんですよね…乱歩説も瀬戸川説も。やはり読後の印象って人それぞれかなと思いましたね。

01/22 18:00
koo

のざきちさん貴重なご意見&感想ありがとうございます、大変参考になります!

01/22 20:08
3件のコメントを全て見る
0255文字
マーロウ
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古典的な海外ミステリを読みたくなり、再読。 全編に流れる何とも言えないレトロ感が大好き。
0255文字
夜間飛行
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ネタバレ養母の遺産を継いだベティが悪辣な親族から毒殺の罪で訴えられる。ロンドンの弁護士ジムは遙々ブルゴーニュへと向かい、パリ警察からはアノーが急行。ベティは美しく賢い娘で、アノーの罠だらけの聴き取りに反撥する。両者の間に立つジムはベティに同情的だが、この娘はやはり何かを隠しているようだ。またベティの友人アンが時折見せる恐怖の表情も謎である。アノーの図々しく生活に踏み込む所や強かな対話術は(後の探偵の一つの型でもあるが)大きな魅力だった。読者は視点人物・ジムの目と耳を介してスリル満点の心理ゲームに浸ることができる。
0255文字
guriko
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ネタバレ読み損ねていた古典だが新訳版があると知り手に取る。犯人当てをしながら読みつつ『グリーン家殺人事件』よりわずかに4年早いのか、と思っていたら、それはともかく共犯者が多すぎ!こんなに共犯がいたのでは、名探偵がおらずともいずれ仲間割れを起こして馬脚を現していたのでは。
0255文字
クロノ
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義母の毒殺の嫌疑がかかった娘の元にお抱え弁護士が駆けつけて助けようとする話 ワトスン役の主人公がホームズ役にいまいち信頼を置いていないのが新鮮な作品だった 主人公が探偵のしもべではなく一人の個人として思いやりある人物に描かれているのがとてもいい それが読後の驚きとショックにうまく繋がっている
0255文字
suu
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ネタバレ最近読んだ古典ミステリ物の中で読みやすさは上位だった。グリーン家殺人事件に少し通じるものがあった気がする。ジムがアノーに翻弄され、彼に対して評価が上がったり下がったりしていたのが面白い。 人物像がハッキリ描けていて良かった。
0255文字
ペグ
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読もうと思ったきっかけは「サハラに舞う羽根」の作者で、福永武彦氏の訳だということ。(映画はヒース・レジャーが出ていて。) 最初から犯人に目星をつけていたものの、真相が知りたくて探偵アノーにつき従い読み進めるのだけれど、解明されていく過程がちょっと唐突だったり冗長だったりでなかなか進まずもどかしい。メイソンの時代はバークリー、ウォルポール等多彩な作家がそれぞれのスタイルで作品を描いていて興味深い。
0255文字
歩月るな
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読んだ事が無いはずだけれどアノー探偵とフロビッシャーの名前の馴染みの良さはいったい。アノー探偵自体は1910年から活躍しておりこれが二作目の長編。この作品が出るまでの14年間で探偵小説界隈は次代へのバトンタッチをしていく過渡だが、この作品も「追い詰められた犯人」と「探偵」とそれを眺める「傍観者」の立場で展開する静かな闘争の物語。事件が解決してからの後半の長さにまず驚くかもしれない。でもその「闘争」が理解できた時は、とても気持ちがいい所。が、張り詰めた緊張が一気に瓦解してからの説明がいかにも冗長とも言える。
歩月るな

それにしてもハンカチのシーンの意味にはフロビッシャーくんもびっくりである。やきもち焼いてる場合ではない。

07/15 04:44
0255文字
みみみ
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超有名なクラシックミステリ。何も覚えていないので初読と変わらず楽しく読了。キャラクタの造形も犯人像も古臭いといえば実際そうなのであるが、古き良きパズルミステリを味わうことができて満足である。現代風のスピード感やリアリティを求める人には向いていない。
yum

うん。すっかり忘れてる。クラシックミステリもいつでも新刊。前向きに行くぜ(笑)。

06/05 09:01
みみみ

うんうん、いつも新鮮!

06/05 10:53
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0255文字
Märklin(メルクリン)
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ネタバレ図書館本。1924年発表という本作品。ロンドンの弁護士フロビッシャー&パリ警視庁の探偵アノー。シャーロック・ホームズ&ワトソンのようでもある。ポアロにも通じるところはあるか!?このコンビは面白い♪フランス・ディジョンで起きた資産家ハーロウ夫人殺人事件。古典でベタな展開もあるが探偵vs真犯人の対決は見もの。フェアかアンフェアで言うならフェア。『トレント最後の事件』が良いと思った方には楽しめるだろう。こういった作品が復刊されるのは嬉しいと改めて実感。この時代はミステリーの名作が多いね♪
めしいらず

メルさん、面白かったのですね。。あたしゃ旧訳版を30年積みっぱなしですの^^; トレントも。。^^;;

12/21 00:07
Märklin(メルクリン)

めっしさん、旧訳版って今じゃレアものでしょ(≧∇≦)トレントも面白いですよ♪

12/21 00:30
0255文字
マーロウ
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ワトソン役ジムの探偵アノーに対する心理を多く描いており、共感しながら読めた。また、フランスのディジョンの街並みやノートルダム寺院から見るモンブランの山々等の描写が目に浮かぶようで綺麗であった。 後書きにもあったが、ベントレーのトレント最後の事件に通じるものがあったと感じた。
0255文字
彩莉
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翻訳者の名前で手に取ってしまったんですが……。ううーん。探偵の造形は素晴らしいです。なんだかんだでフェアプレイです。でも、しかし……絶賛できる本格作品というのはちょっと厳しい。出来はいいので、好みの問題というか時代の問題というかそういうことだと。こんなもん推理できる筈がないんだけど、一応フェアプレイではあるもんで何か悶々とするというか。かなり何気ない描写が手がかりだったのに驚いて戻って確認し直したりはしたんで、すごいとは思うんですけど
0255文字
タリホー
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海外ミステリの黄金期の代表作の一つとして挙げられている作品。金持ちの未亡人が毒殺され、その養女が疑われるという発端もさることながら、探偵とその助手というコンビ等、1924年に発表されただけあって古典的でベタなネタが多い。物語の性質上、犯人やトリックは正直ベタ過ぎて面白みに欠けるが、事件解決後に明らかとなる探偵と犯人の心理戦の様子や真相判明までの進捗状況を闘牛の20分間に例える所は面白かったと思う。
0255文字
wassermusik
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フランスはディジョン舞台のお屋敷殺人ミステリ。英国人弁護士若者の視点で捉えた仏人探偵の捜査を追う。主人公が間抜けすぎるのはご愛敬だが当時の社会状況や階級差を考慮しても、素人目線に苛立つ。彼の推理と反対方向に引きずられるのは現代から見ているので仕方ない。歴史の勉強には有益かも。我々が今いる位置を確認できる。ミステリを離れ、人物達の心理劇として楽しめることは解説にあるとおり。仏人探偵アノーは傲慢かと思いきや情け深さもあるという奇妙な魅力があるので、翻訳は少ないが他のアノー登場作品も読んでみたい。1924年作。
0255文字
ゆかっぴ
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翻訳者に惹かれて読んでみました。探偵アノーと弁護士ジムの関係が独特で、じわじわと真実に迫っていく過程とジムの揺れる気持ちがとても面白かったです。
0255文字
吉田あや
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資産家であるハーロウ夫人が亡くなったのは「養女ベティによる毒殺である」と夫人の義弟ワベルスキーから告発文が警察へと送り付けられたことから始まるミステリ。ワトソン役となる弁護士のフロビッシャーと、ホームズというよりはポアロの印象の強い探偵アノーの息ぴったりじゃない絶妙のコンビプレーが面白い。ほぼグルネル荘の中で展開され登場人物も少ないけれど、なかなか犯人への真相に辿り着けずじりじりとした感じも共に捜査している感覚で古典ミステリ好きにはたまらない世界観。
Märklin(メルクリン)

すごい面白かった(≧ω≦)ここに来て今年のおすすめランキング入りかも♪

12/20 23:38
吉田あや

メルリン☆面白かったよね〜。古典って文章から見えてくるその時代の背景とかもたまらないよね(*′◡‵*)

12/21 00:10
3件のコメントを全て見る
0255文字
timeturner
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福永武彦訳に驚いて読んでみたら面白かった。奇矯な振る舞いの陰に鋭い頭脳を隠したフランス人と、直情径行で頭の固いイギリス人の組み合わせが巧い。初めからわかっててじわじわと犯人を追いつめるアノー探偵は、いけずだけど凄い。
0255文字
HANA
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古典ミステリの名作を今更ながら読了。毒殺疑惑、謎めいた脅迫状といったギミックもさることながら、一番の見所は探偵とワトソンの関係。二人とも初対面でぎくしゃくしている上に、ワトソンとある登場人物の関係から対立するような場面もしばしば。あとワトソン視点から物語を眺めるために、探偵の行動に常に疑問符が付く。他のワトソン役もこういう思いなのかな。事件自体は現在の目から見ると穴もあるが、大時代で風雅に思う事も。あとメイントリックの一つを読んで、乱歩の某作品を思い出しました。流石乱歩、ああいう風に換骨奪胎してるんだ。
0255文字
ほちょこ
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昨今の凄惨たる殺人ミステリや凝り過ぎたミステリばかり読んでいたので、息抜き的に古典推理小説を一冊。犯人はうすうす分かっていたが、小さな会話や場面に散りばめられたヒントを拾い集めるのが楽しい。こういう基本って大事だなぁと改めて思う。
0255文字
星落秋風五丈原
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映画化された『サハラに舞う羽根』の作家によるミステリ。名探偵と凡人の相棒コンビが事件に取り組む探偵ものの王道。ジムは初対面なので、どんなにアノーの評判が良くてもジムには最初に疑いがつきまとう。ましてや、こんな物言いをするようではね。登場人物が「私、あなたには何も隠し立てしようとは思いませんわ。とても隠し切れるものではありませんもの」ちょっと‘よいしょ’しようものなら「おっしゃるとおり、要するに私はアノーですからね。アノーは天下に一人しかおりません」 とこう。
ワニ🐊

ポアロさんで免疫ができているので大丈夫です!

01/11 22:42
星落秋風五丈原

こんばんは。コメントありがとうございます。私もポアロを想起しましたが彼がポアロのモデルだそうです。

01/11 22:59
0255文字
Ayah Book
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古い作品だからか、やたらくどくどした文章で、そのわりには結構重要と思われるラブロマンスなどの描写があっさり過ぎて、読むのが結構辛いのだが、ストーリーやキャラクターは面白かった。ラストが良い。
0255文字
ごへいもち
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登場人物があまりに類型的で…。福永武彦は古くないなぁ
0255文字
チェス
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図書館本。この類の話は途中がちょっと退屈、謎解きは面白い!
0255文字
吉美駿一郎
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小説の視点が完全な三人称というよりも、舞台のような三人称で面白かった。内心が「かぎかっこ」でくくってあるからそう感じたのかもしれないけど、たぶんそれほど苦労することなく戯曲に手直しできそうな、そういう作りになってると感じた。
0255文字
ちかぽん
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高校生の頃読んだクラシックミステリー。ヴァンダインのグリーン家やカーのミステリーを思い出させまた読み返そうかな。 心理サスペンス要素があり読み返しても古さを感じさせないの
0255文字
jugemu
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ネタバレ探偵と被疑者女性との初会見が済んだ序章の段階だが、登場人物の対話にかなり頻繁に当事者の仕草、物の言い回しなどを盛り込み相手や状況に対する言外のほのめかしをちりばめる手法をとり、それによって人物間の疑心暗鬼を作り上げ、読者に余分な神経を使わせる。本筋のプロットの単純さを補おうとする作者は往々にしてこのような小細工を弄する。そこで解説を読むと「探偵とワトスン役との間の心理的距離、端的に言えば」不信が本書の魅力とある。さればこの調子では神経が消耗するだけで時間の無駄とみて98頁でギブアップ。参考にならないね。
jugemu

『闇夜にさまよう女』はLAを舞台とするフランス人作家の作品だが、本作は、フランスを舞台とする英国人作家の作品だ。似ているようで似ていないのは、前者は、舞台設定をそうする必然性があったが、本作では、曖昧さや疑心暗鬼や相互不信という作者の力量不足を補う小道具としてそうしていると思う。つまり英本国を舞台にしたら読者に馬鹿にされて読んでもらえない懼れを自覚していたのだろう。

12/18 22:53
0255文字
J・P・フリーマン
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ポアロを彷彿とされるフランスの探偵アノーの活躍を描いたミステリ。古い作品とあって未知の毒や、金持ちの屋敷といった小道具が使われています。よくあるパターンのようで、殺人事件が明るみになる発端が意外という珍しいタイプのミステリです。
0255文字
tokko
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いや〜、面白かったです。「大金持ちの夫人」に「毒殺」と「探偵」と言えばアガサクリスティーを思い浮かべますが、どうやらこのアノー探偵、探偵ポアロのモデルにもなっているそうです。どうりで言動が似ていると思いました。トリック自体は超難解というわけでもなく、超簡単というわけでもなく適度にしかも読者にも親切に解明していくので読んでいて楽しいです。あんまり書くとアレなのでこの辺で終わりにします(笑)
0255文字
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