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哲学の25年: 体系的な再構成 (叢書・ウニベルシタス 1131)

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鴨長石
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カントが「私の前に哲学はなかった」と言ってから、ヘーゲルが「これをもって哲学は終わった」と言うまでわずか25年だった。この25年にどのようにドイツ観念論が発展していったのかを解き明かす。ゲーテが多大な役割を担ったのは知らなかった。特にスピノザのドイツでの受容・哲学への取り込みについては、ゲーテがいなければ起こらなかったのではないかと言えるぐらいの存在感だった。
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この本に書いてあることがまさに知りたかった。著者に聞いてみたいこともある。著者のイメージする「直観的悟性」って、何なのだろう。カントの時代とぼくらの時代では悟性のイメージが違っていて、「認識の全体性」というものを誰もが知っている。ソシュール的な構造主義のパラダイムでも、クワイン−デュエム的なホーリズムでもそう。言語や科学的知識の〈全体性〉って、直観的悟性そのものだろうか? だとすると、スピノザの直観的悟性の場所はどこへ? 哲学史的にはベルクソンとドゥルーズという後継者がいると思うが、彼らについてはどうか?
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おこっぺ牛乳
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面白かった。カントから「スピノザ論争」を経て、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルへ到る流れが、主要著作の問題意識を浮き彫りにすることで体系的に叙述されている(哲学者ごとの単なる要約ではない)。特に『判断力批判』から「知的直観」がフィヒテとシェリングへ、「直観的悟性=直観知」がゲーテとヘーゲルへ継承された点に啓発された(実際はより複雑だが)。ゲーテをカントから生じたもう一つの哲学の可能性として位置づけている点が新鮮であり、この著作自体、そのゲーテの方法論に依拠して彼らについて再構成している遂行的な哲学史でもある
おこっぺ牛乳

著者フェルスターは、カッシーラー、.D.ヘンリッヒ、ブルーメンベルクといった代表的な哲学史家に与えられたクーノ・フィッシャー賞を受賞。

12/05 21:27
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Go Extreme
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哲学の一つの始まり 「カントは帰結を与えたが」: カントの 「思考様式の変革」 批判と道徳 AからBへ 人はいかにしてスピノザ主義者になるのか 一から三が生じる 「批判の仕事」─完? 批判の仕事─未完 「なお前提が欠けている」: フィヒテの 「思考様式の完全なる革命」 道徳と批判 精神即自然? 直観的悟性の方法論 哲学は歴史を有するのか ヘーゲルの「発見の旅」─未完 ヘーゲルの「発見の旅」─完 哲学の一つの終わり
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