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再起動

感想・レビュー
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フレブル
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野心家な主人公が意志薄弱な親友とタッグを組んでインチキ宗教を始める。最初は順調に思えた計画だが途中から予想外な方向へ進んでいき…。ある種のテンプレ通りの話だけども、現代への風刺だったり宗教とシステムの混和が的確で面白かった。もう1つ収録されている短編の方も斬新で面白かった。昔読んだ『姥捨バス』って小説に通じるものがあるなぁと思った。
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mayu
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初読み作家さん。中編の表題作と短編「高田山は、勝った」の二作品。どちらも自分の手で創造した小さな世界が自分の計り知れない所で暴走を始める。そして自分が創造の神だと思っていた世界が大きな世界の一部だった事を思い知らされる。表題作は若い実業家が想像と思いつきで作り上げた新興宗教「リブート教」の話。人間の中の不要だと感じている自尊心、不安、妬み、あらゆる機能を排除して再起動すれば良いという思想と不思議な世界観が怖い。怖いのに読んでしまう。再起動に執着して変化していく信者達が怖かった。極端になった人間は怖い。
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ちゃすくん
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ネタバレ「再起動」も「高田山は、勝った」もどちらも淡々と面白い。人間を機械に見做す言葉はたくさんある。逆に機械を人間に見做すこともある。それぞれが喩えられてる時に捨象されているものはなにか。「再起動」で、事務処理のアルバイトを選ぶ際に「履歴書の中から二十代の女性のものだけを選び、一番の美人を選ん」だとこがリブート教の教義から外れているように感じて笑っちゃったけど、だからこそシステムの神?になりきれなかったんだなって、また笑う。神なんて考えても、ただただ頭上を見上げるしかないねえ。
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がらす
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製作者の意図を超えて動き出すシステムの物語2篇。どちらも面白かったですが、表題作のインパクトが強烈です。でっち上げの新興宗教がどんどん巨大化していく様子は怖すぎます……。無駄がなく読みやすい文体で、気づいたらほぼ一気読みしていました。著者の他の作品も読んでみたいです。
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RED
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ネタバレとんでもない本に出会ってしまった。なんだなんだ、これは。こんなにも心が揺さぶられるとは。こんな思想、好みではない。なのに何でこんなに心を揺さぶられるんだ。 恐ろしい話。でもどこか現実的で風刺的な話。最初は、「何も考え無しに他人に依存していれば、いいように使われるぞ」という警告かと思った。しかし、(続く→)
RED

同収録の『高田山は、勝った』までを読んでみると、 「運命というシステム的なものがある」という言葉に表される、この本のテーマ。 「人は常に、さらに上の者の手の平で踊らされている。」 作者はよくこんな話を思いついたものだ。他の作品も読んでみたい。

03/07 03:12
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たくみ
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主人公は神の視点から小さな世界を構築する。最初は意のままに動くその小さな世界は、時間が経つにつれて創造主の手を離れて自律的に動き始める。その様は人間が作ったプログラムが意思を持つといったSFによくある設定だが、本作の斬新さはそれが人の集合体であるところ。再起動では宗教法人であるところ。結局のところ己を神の役割と考えていた主人公は村の村長のような役割を与えられた一部品のような存在でしかなく、実はクォーターやパープルこそがプログラム作製を管理する側の存在だったように思う。やっぱり私は著者の作品が好きだ。
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にいたけ
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ネタバレ生まれてから身につけたいろいろなことをアプリと捉え、余分なものが増えると動作環境が悪くなりフリーズしてしまう。アプリを消して軽くしてPCを再立ち上げする。そんなふうに再起動出来れば、楽に生きられる。そんな新興宗教リブート教。発想は素晴らしい。ただし再起動したら主体性みたいなのなくなって「屍」みたいになってしまう。自分で考えて行動することが正しいという考えに冷水を浴びせるようなお話。何故主体的に考えないといけないのか明確に答えられなくなってしまう。😅
東谷くまみ

にいたけさん、おはようございます✨今までの経験を全てゼロにするってこと😳?忘れたいことから学ぶこともあるし、やってきたことから自信が生まれることもあるし、それが全部なくなるのは怖いなぁ🤔

10/21 10:10
にいたけ

くまみさん、こんにちは。そういうことみたい😔強制終了させて基本OSで立ちあげるってことだから。基本機能のみの状態で生きることを目標にする新興宗教という話。しがらみは削除したいという思いはわからないでもないけど😅再起動した人が怖すぎる。色んなことに反応しないの😓

10/21 16:30
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horuso
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ネタバレ表題作の中編と、短編「高田山は、勝った」を収録。再起動はホラータッチで、高田山はやや微笑ましいタッチだが、どちらも、システムを神の立場で作ったつもりが、別のシステムの中に組み込まれていたという話。両作品ともなかなか面白かった。再起動は、組み込まれたシステムがあまり明らかにされないが、それを書くのは難しいだろうし、テーマから外れているのだろう。高田山は「架空列車」と設定がやや似ていて、架空の力士を作り、厳密かつ複雑なルールのもとに架空の場所を開催し続けている男の話なのだが、作者も何かやっているんじゃないの?
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ヨシダコト
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再起動:とてもインパクトのある話。この再起動という考え方は実際にあり得るのではないだろうか?と思いながら読み終えました。 高田山は、勝った:普通に面白かったです。神の存在について。
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johngaraman
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岡本センセを読むのは初めて。ICTチックな宗教観がいい。ツイッターもフォローしたし、先生が小説ってのがいいな。再起動したいものだよ。
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真波
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ネタバレ大学時代からの友人であった僕とクォーター、ふたりはビジネスとしての宗教法人を設立する。名前はリブート教。ありもしない自身の再起動を目指して修行をする信者たち。だが、僕が考えた嘘の教義にクォーターが心酔して修行を始めてしまい…。 うすら寒い話だった。シンプルになりたいと願う気持ちはわからなくもないけど、余計な機能を削ぎ落とすことが果たして幸せなのか、と考えてしまった。
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bingooo
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★★
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R
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興味深い小説でした。物語よりも、そこに描かれた設定に引き込まれて、実にありそうな「宗教」が創られる様が面白かった。自分でも思いあたるというか、そういうことにすがりたくなるような気持ちがわかるようで、なかなか危険で魅惑的な教えだと感心してしまった。もう一本の短編も似たような扱いで、神と情報システムの組み合わせが面白く、実に狭い世界観だけども、とても楽しそうな感じがシンパシーというか、気持ちがわかるようでありました。箱庭的で、物語よりも、この設定を楽しむものだと感じました。
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田中非凡
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岡本学二冊目。これもよかった。
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よしだ
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何の気無しに短編の「高田山は、勝った」から読み始めたが、それが良かったのか表題作もスイスイと読めてしまった。両作ともテーマとしては「作り上げたシステムが想定を超えてしまった事によるシステム設計者の葛藤、そして神の存在」という事になるのだろうが、この難しいテーマを典型的な文系人間の自分にも分からせてくれる(分かったような気にさせてくれる)一冊だった。自分としてはこの本をたまたま手に取ったつもりだったのだが、それもまた「運命」だったのか…?
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torami
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中編1本と短編1本。 両作とも、システムが創造者の意図を超えていく過程が描かれている。 無駄のない文章と構成で一気に破局へ向かう物語に引き込まれた。 大小や巧拙の差こそあれ、どんなシステムも人間の想像から生まれる。 それは言語を介して拡大し、言語の曖昧さを以って形を変えていく。 人間社会で今も昔も繰り返されてきたシステムの暴走を、筆者は優れた寓話によって表現している。
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soinetohagu
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めちゃくちゃ面白かった記憶 宗教のはなし
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メタン
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怖い。この本を読んでいて感じたのは物々しい怖さだった。 何が怖いって自分が作り上げたものが自分の意図せぬ方向にまるで意思をもつかのように動いていってしまうことだ。怖い。
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ちび独
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コンピュータに詳しい人が書くとこうなる。宗教というのもこんなふうにできあがるのかな、と思わせる。新興宗教と工学は案外馴染みが良いのかもしれない。
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Kento Isikumada
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自分の考えた出鱈目な世界。 それが現実になったら。 徐々に部屋が水で満たされるような恐怖。この本に使う時間、後悔させません。おすすめです(^ω^)
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ぶんた
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宗教団体をつくり、洗脳し、暴徒化していく団体。独自の精神世界がある団体は大きくなりすぎると、制御のきかない危ない団体へ。 崩れていく過程に、ぞっとしました。
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月式
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神が先か宗教(システム)が先か?
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本の間
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ちょっと安いお話でした。欲を捨てることを目指して欲が無くなってしまった人とそこを目指して邁進する人々、そしてそんな宗教を作った男のドタバタです。
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田中峰和
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IT企業を立ち上げた僕は、売却倒産後、新しいビジネスとして宗教法人リブート教を設立する。人間の無駄な機能をオフにして再起動することが最終目的。仏教の解脱を再起動と捉えた教義は、IT世代に受け入れられ信者数を拡大した。釈迦以外に解脱者など出ないように、再起動者など出ないと軽んじた僕は、無意味な修行ツールで信者を操る。やがて再起動した宣言する信者が増え困った事態に。再起動者とは単なる無能で無気力な存在だから。自ら解脱者を名乗った麻原を信じたオウム信者たち。人間の弱さにつけこむ悪い宗教家はITまで活用するのだ。
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来条
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中編と短編。適当に作り出したはずの宗教が実体(?)を持ってしまった話と、プログラムのはずの相撲取りの話。どちらも、主題は共通で「自分にこの行動を選ばせた何者か(=神?)はどこかに存在するのか」かなあ。実際、理屈なり科学なりで突き詰めるとそれだけで語れないものって出て来そう。
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n75
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新聞の書評を見て。新興宗教の話がだ~い好きなので読みました。篠田節子にも新興宗教の話があってそっちは長いし途中までしか読んでないんだけど、新興宗教を思いつきで興したのがどんどん信者が増えて思ってたんと違う、となる話としては似てそう。こっちの方が短くて端的でよかったです。それよりも短編の「高山田は勝った」が、私が好きな誰にも言わないで独自ルールで無意味なものを作り続けて自己矛盾に陥るという話だったのでニヤニヤしながら読んで、最後はなんか泣けてしまった最高の話だったのですごいよかったです。
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チャリー・コグコグ
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初読みの作家。中編1・短編1。リブート教は、フィクション感満載の展開と侮って読んでいたけれど、一歩ひいてリアルな可能性があると考えると、とても怖い宗教の話。薄い本だけど内容は重い。
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さつき
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どんな宗教であれ、目指すところはまさに「再起動」なのかもしれない。欲望や煩悩からの脱却…でもその先は? 人間らしさを捨てることになろうがなるまいが、究極的には本人が幸せなら良いのかも、とも思ってしまった。 あと、IT用語に置き換えて考えると物事が分かりやすくなる'気がする'のはなぜなんだろう。
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Akirajimusyo
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新聞の書評がきっかけで読んでみました。面白かったです。が、どこか物足りなさが、、もっと極端でもよかったんじゃと思ってしまいました。
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青心
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軽い気持ちで「いっちょ神でもやってみるか〜」なんて思って、実際神をやり始めたまではよかったんだけど、勝手に転がり出すわ、全然コントロールできないわ、だからと言って投げ出すことも許されないわで、終いには自分でもコレ作ったのが誰だったか分からなくなる始末で。よくよく考えてみたら、聖書の神だって自分で作った人間のコントロールが利かなくなって、半分ヤケになって世界を水の中に沈めるとかいう力技のリセットしたんだったっけ。意思ある人間として、誰かから役割与えられて従うような人生は真っ平ってだけだったのに…厳しいねぇ。
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佐助(ふー)
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ネタバレ宗教には入らないだろう。そんな風にずっと思っていましたが、こんなお手軽で、前向きで、自由なものだったら弱っているときに心の支えや想像の夢として 入る可能性あり…。 なんでも組織化できてしまう彼がすごいなぁ。 読んでいるうちに、本格的な宗教の本や、自己啓発本を読んでいるような不思議な気持ちになりました。(^^)ほほ
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Mitsuru Sato
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理系が苦手とする人文科学や社会科学も、IT用語を使って説明してもらうとスッキリするかも。宗教法人を別の目的に使うSFとしては、石川英輔 『亜空間不動産株式会社』が懐かしいです。
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神鬼
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ネタバレ結局何だったのか。というのが読み終わったすぐの感想でした。一体あの宗教団体はどうなったのか。再起動できなかった人々は、最後に出てきたパープルも何者だった、あるいは何者になったのか。複雑に考えずに単純に考えた方がいいのかな。逮捕されたと言うもののあそこは本当に警察なのかも不思議ですね。再起動したという人々はどこで何をしているのかも気になります。読者にその辺は委ねる形で自分の思うように考えたらいいのですかね。それとも、伏線等あって読み切れなかったのか。 疑問は残りますが本自体は読みやすかったです。
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nori
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俗世間を絶つ。本当に?
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のっちん
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新興宗教を立ち上げるならもっとギラギラしていてもよさそうなのに。どこかライトな、薄味な感じがしてひきつけられなかったなぁ。ただ大きくなるが故に周りが暴走するなんて事は有るのかもと思わせるラストはなかなか。
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ひめ
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再起動という発想は面白いけど・・・。クォーターとの関係やパープルは何をしようとしたんだろう。よくわかってない。ということで、なんとなく読んだけど、共感できなかったのかもね。否、私の理解力のなさかな。
ひめ

富士山やまさま 認めたくないけれど・・・。日々記憶力(ぼけ!)と重力(たるむ!)との闘いです(笑)眼力って経験力だと思うのですが、老化で鈍るのか、それとも日々の鍛錬をおこたっていて鈍るのか・・・。両方かな。

04/16 11:53
富士山やま

精進あるのみですね(^◇^) 重力は…もう知らんぷりするしか~

04/16 14:55
5件のコメントを全て見る
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そらねこ
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ネタバレ若者2人から始まるストーリー。立案し実行していく人と話を聞く役割の人。新興宗教を立ち上げ、手に余るほどに拡大し破綻してゆく。引っ張っていく立場と見えた彼は実は空回りしていただけなのかも。謎の事務員パープルの正体は?思わせぶりなシーンが何度か入るが結局のところ判明せず。なんとも不思議な読後感。【図書館本】
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ミツヒコ
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ネタバレ必要以上に楽しいコンテンツが溢れた環境に頭が付いて行かず、たまに記憶や知識をシャットダウンしてシンプルにやり直したくなる時もあります。そんな気分にぴったりの教義が面白く、また神と科学という融合も斬新でした! 自身の嘘の教義で再起動するラストは一見怖さも感じますが、クォーターの言う役割という観点で見れば救いも感じます。 「高田山は、勝った」は運命論に対し苦悩する二人を現実の世界での接点を示唆する事で神の視点をも描き出せているのが凄い! 本書を手にした事すら何かの大きな力を感じてしまう程の衝撃でした。
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Shiho Kanie
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とにかくテンポがよい。 シュールな内容は好みではないが、1度練り上げた作品の、枝葉を切り落とす作業は潔い。ラストは読めてしまったし、もう少しクォーターを活躍させてほしかった。 もう一作「高田山は、勝った」は色川武大氏の実生活をモデルにしてるみたいだけど、その記述はないな。
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