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カント哲学の奇妙な歪み――『純粋理性批判』を読む (岩波現代全書)

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meiji
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15%ぐらいは理解できてかもしれない…
0255文字
Z
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ロック、バークリーなどイギリス経験論の影響や彼らの思想との対比、また当時の論理学の歴史を参照してカントの理解を重層的に深められるのは良かったが、本の主張は当たり前じゃないか。著者は「カントの哲学は自然科学を形而上学によって基礎づけたのではなく、自然科学を基盤としてそれに形而上学の装いを与えただけでは」とするが、これがわからない。私の考えでは自然科学が可能ならどのような認識の仕組みが人間に備わっている必要があるかを考えており、それならカントの論旨が自然科学を基盤にしているのは当たり前じゃないか?デカルトじゃ
Z

あるまいし、カントの哲学はデカルトのように第一原理として展開したものじゃないと思うので、著者の本論はあまりピント来なかった。ただ歴史的な経緯や、ポイントポイントの議論の運びはかなりきっちりしていて勉強にはなった

07/23 01:55
0255文字
またの名
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カントって実は変なロジックを用いてるのでは?との問いを、英米哲学と経験論の専門家が真面目に探求。経験可能な現実の事柄から議論を立ち上げていく自然主義を批判し、アプリオリな総合判断という超歴史的な原理を打ち出した哲学者の議論が、たとえば経験の類推で哲学的原理→自然科学という優劣・順序を唱えているのに、実際には自然科学→哲学的原理になってると指摘。ドゥルーズ風の言い方をすれば、超越論的領野は経験的領野を基礎づけると主張するにも関わらず、経験的領野を引き写すことで前者を描いている(國分功一郎)こと等が暴かれる。
0255文字
hryk
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カントの『純粋理性批判』が自然主義的見解に依拠しながらも超越論的観念論の道に進むことでそれを崩すという歪みを持つことを解き明かす書。ロック、バークリ、ヒューム、カントの抽象概念の展開や中世の論理学とカントの論理学講義の相違点など、歴史的文脈も広く参照されており、とても勉強になった。『カント入門講義』と同じ問題意識で書かれているので、両者を続けて読むと著者のカント解釈のスタンスがよりはっきりしてくると思う。
hryk

ただ、肝心の「歪み」については、中世論理学の歪んだ受容と自然科学的原理に依拠することで生じる歪みの二種類の歪みが指摘されているけれど、両者の関係がどうなのか、よくわからないところもあった。たとえば第4章では、無限判断から質のカテゴリーの制限を引き出すことにおかしいところがあると指摘されるが、外延的判断から内包的質のカテゴリーを引き出すこと自体がおかしいと主張しているように思える。だとすると、そこから無限判断の扱いに問題があるとは言えないようにも思える。

05/10 03:46
hryk

だから、4章の副題の「伝統的論理学のよくない使い方」は、どこがどうよくないのか、今ひとつはっきりしないようにも思えた。

05/10 03:51
0255文字
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