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われらの独立を記念し (ハヤカワ・ミステリ)

感想・レビュー
30

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あえ
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虐待を受けた子供がそのトラウマと戦う過程において、自分よりも体の小さいと思われる動物(現実においては人になる場合も)に自分がされたことと同じようなことをして、そんな反応になるのは自分だけではなかったんだと確かめるシーンにみぞおちを突かれた。本人はそれで一つ問題を片付けた気になるのかもしれないが、それではまた新たに自分のようなトラウマを抱える命を増やすことに繋がるとまでは考えに至っておらず、負の連鎖は終わらない。
0255文字
穀雨
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アメリカ・モンタナ州の田舎町に住むソーシャルワーカーが、地域の不幸な子どもたちのために奮闘するお話。そこには自分の一人娘も含まれる。問題を抱えた家族を通して、一時代(本作の設定年代は1980年)のアメリカ社会を描く手法には、フランゼンの「フリーダム」に通じるものを感じた。不器用な主人公が幾多の困難に見舞われながらも、「家庭福祉局は一種の聖職」(530ページ)と考え自分の使命を懸命に果たそうとするすがたはひとつの人間讃歌であり、尊いものを感じた。
0255文字
咲
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ちょっと長い…もう少しコンパクトにまとめてほしいと思ったり。子どもが可哀想で辛い。ソーシャルワーカーは警官とは違うんだという言葉が深い。自分の家庭は救えなかったぶん、よその家庭に入り込みたがるのかな?
0255文字
whitespring
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不思議と引き込まれる物語であった。プライベートが破綻しているソーシャルワーカーなんて、日本では考えられないけど、話は進んでゆく。狂信的なパール一家に振り回されるピートは、自分の全てを犠牲にして世話をしようとする。仕事が唯一彼を彼として保っているのかもしれない。
0255文字
松本
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どうにもならない、どうしようもない状況にある人たち(と自分)の、どうしようもないながらもつづく生活の飛距離を少しでも伸ばそうとする主人公。主人公、あのボロボロの私生活でよく他者にコミットする気力を失わずにいられるなあ。ボロボロだからこそ何か成し遂げたいと思うんだろうか。私も毎日ワイオムしてたら朝が来て夜が来るよ。
0255文字
abk1
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子供が虐げられる物語は重いなぁ、、、。
0255文字
shiaruvy
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【2017.06.15 初版】 ポケミス1920番 \2,300- これまた早川epi文庫っぽい。まぁ,かの国らしいお話であった。
0255文字
sachizo
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自らも問題を抱えたソーシャルワーカー、ピートが様々な家族と子供たちに関わり、巻き込まれてゆく。綺麗事ではない、やりきれなさが良かった。関わる家庭の親達と変わらない、むしろもっと酷いかもしれないと自覚しながらも泥臭く食らいつく主人公。すべてが解決するわけではない。それでも、できることをして生きていくしかない。ヘヴィな現実に立ち向かう生き様を見ると、私はどこか安心できる。読んで良かった。
sachizo

パールの話が長く感じたけど、身近な職業なので感情移入して一気読みだった。援助職もまた、救われたい人達なのだ。クロニンジャーの存在が大きいなぁ。そんな器もパワーもないけれど、自分が持つもの、できることを改めて考えたくなった。

01/07 10:56
sachizo

レイチェルが使ってた「ワイオムする」って言葉が癖になりそう。私も一日の大半ワイオムしてることがあるよ…。

01/07 14:13
0255文字
himehikage
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寒々としている一方で、羨ましいくらい自由だ。特に主人公のソーシャルワーカー。いつ仕事しているんだと。クロニンジャーさんと判事さんが救い。最後も希望を残す。「ソーシャルワーカーは警官とかその手の人間じゃありません」と主人公が言うのが印象的。このタイトルにこの内容の組み合わせ、既視感があるんだけど…たぶん気のせい
0255文字
星落秋風五丈原
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自分の娘とうまくコミュニケーションが取れないのに他人の家庭に入って子供達を救う男が見るのは荒廃した米国家庭。
0255文字
とし
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個々人が負うべき責任範囲と政府によるソーシャル・サービスの境界線は、アメリカ大統領選でも常に議論の的となる問題だが日本人には理解しずらい部分ではある。 前者に重きを置く(というより後者-政府からのサポート-を望んでいない)パール一家と後者の代表たる主人公(ただし個人的思いには職責とは微妙なずれがある)の両者が、時に衝突し時に理解しあいながら進んでいく。つまりこの小さな田舎町の物語が実はアメリカ社会の縮図といて表現されている訳だろうが・・・。 長い、長すぎる。途中でくじけそうだった。
0255文字
がんちゃん
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ウーンよくわからん。訳文が悪いのか?原文がでたらめなのか?
0255文字
ケイ
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デビュー作とは思えない読ませる力。読者の心を不穏にする間に挟まれる会話たち。田舎ほど病んでしまうと歯止めがきかないのかもしれない。しかし、善意もまたあることに慰められる。作者は女性にとても冷たいと思った。ボロボロの男たちには差し伸べられる手がふとやってくるが、女たちは虐待され傷付けられるばかりに見えた。
ケイ

あるあるか、ないないかは、わかんないけど。

10/01 14:16
ミカママ

ほう・・・

10/01 21:08
6件のコメントを全て見る
0255文字
GO-FEET
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ミステリ色は薄いが、こういう作品をラインナップするあたり、ハヤカワのポケ・ミスって、あいかわらずいい受け皿になっているなぁ…と思わせる一冊。長編デビュー作としては質・量ともに申し分のない出来! ★★★★
0255文字
あらかず
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1980年大統領選の年、ソーシャルワーカーのピートは小学校に姿を現したみすぼらし格好の少年ベンジャミンと出会う。彼は終末論者の父親ジェレマイアと山の中で暮らしていたがジェレマイアは頑なに援助を拒む。一方、ピート自身も父親や弟とは疎遠、若くして結婚したベスとは別居中だった。ミステリー要素はジェレマイアの妻や他の子供たち、家出したピートの娘レイチェルの行方になるが、ここで描かれるのは、何とか皆を救いたいのにそれが上手くいかないというピートの苦悩だ。他人の為に奔走する一方、滅茶苦茶になる私生活と増える酒量。
あらかず

日本でも虐待事件が明るみになると、児童相談所の対応は適切だったのかと批判の矛先が支援する側に向かうことも少なくないが、実際問題、他人の家庭に踏み込んで、助けが必要なことを納得させ、支援を受け入れてもらうことというのは大変な作業だと思う。ソーシャルワーカーにだって家族もいれば家庭もある。しかし、様々な大人の事情に優先するのはやっぱり子供たちの安全だ。ベン、セシル、レイチェル、危うさの一方で彼らの逞しさが一筋の光。

09/22 23:01
あらかず

ミステリーとしてはとても地味だが、等身大の登場人物の心情を描き切った本作、デビュー作としては上々の出来だと思う。モンタナの厳しくも美しい自然描写も印象に残る。

09/22 23:06
0255文字
ロコロコ
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(☆☆☆☆)読んでてかなり気が滅入る本だった(褒めてる)。全体的などうしようもなさの描き方が中々良い。特にパールの話の通じる所と通じない所のバランス、狂信者と人間として普遍的な側面はなかなか描こうとして描けるものではない気がするし好き。
0255文字
のぶ
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極端にこの本を要約してしまえば、ソーシャルワーカーをしているダメ男の話である。そしてその家族の物語でもある。前半はどんな小説なのか見当がつかなかったので、手探りで読んでいたが、ミステリー色はあまりないと判断し、後半は主人公、ピートに感情移入して読み進んでいった。するとダメ男なりに仕事もし、苦労して必死に生きている姿が浮かび上がってきた。何をやっても辛い人生を歩まなくてはならない人間の物語と言ったら良いのか?自然豊かなモンタナの情景と、舞台の1980年という時代がどんな色を添えているのかが読めなかった。
0255文字
stobe1904
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【奮闘する等身大の主人公を描くミステリー】 英国推理作家協会賞最優秀新人賞受賞作。ソーシャルワーカーとして問題のある家庭をサポートするピートだが、自身の家庭は崩壊し、娘は家出状態と、自身のサポートも必要な状態。そんなピートが出会った終末思想を持つ風変わりな親子、家出した娘の行方、逃亡中の弟とコンタクトなど色々な要素が錯綜しながらストーリーが進んでいく。何とも分類が難しい小説だが、読ませるパワーは十分にあった。きれいにオチがつく小説が好きな方には向かないかもしれない。★★★☆☆
0255文字
spica
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ネタバレソーシャルワーカーが出会った、山のなかで自活するおかしな親子。ミステリなのかと思ったが、殺人事件は起きず、親子の謎と主人公ピートの娘の失踪が同軸で描かれる。ジャンルが確立されていない、読んでも読んでもテーマがつかめない気がした。パールの唱える陰謀説も、読んでいて胸糞悪くなるものだし、ピートはいいやつっぽいのにアル中でどうしようもない父親。結局、なんだったんだろう、という疑問を残して終了。それに加え、無駄に長かったので、非常に疲れた。
0255文字
ネコベス
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1980年、モンタナ州の田舎町でソーシャルワーカーをしているピートは山中で世間から離れて暮らしている少年ベンジャミンに出会う。ベンジャミンの父ジェレマイアは終末論者で頑なに援助を拒む。その後ドラッグ中毒のシングルマザーの子セシルやケイティを保護しようと奮闘するが、父や弟との確執、浮気性の妻との別居から娘が家出して行方不明など様々な困難がのしかかり、ボロボロになっていくピート。自分が人を援助する立場にありながら自分の娘を救えずに苦しむ。これが社会福祉の現実と言わんばかりに、救いがない物語に苦い後味が残る。
0255文字
ら゛
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図書館本。海外で賞を受賞していて、ネットでも結構評判良い作品なので期待したんですが、やっぱり私は海外作品が苦手だから、こういうミステリー色が薄い作品だと、尚更合わないみたいです。主人公にも肩入れできないし(まあ、元々作者も肩入れして欲しいと思って書いていたと思えないが)、読んでて疲れちゃいました。身近に問題ある人がソーシャルワーカーっていう設定は、リアリティー感じたけどね。
0255文字
とも
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1980年レーガン大統領誕生の年のモンタナ州でソーシャルワーカーをしているピートの物語。ピートが一生懸命子供たちを虐待する親、ネグレクトする親、狂信者の親から守ろうとしているのに、凄まじい横槍が入り(主に親から)、ある時は命まで狙われる姿が痛々しかったです。またピート自身の家庭にも問題があり愛する娘レイチェルに対する思い、妻への不信感から女性全般への不信感につながるピートの心のありようもまた可哀想すぎました。途中入る転落していく娘レイチェルと第三者とのやり取りもまたアクセントになって読ませませす。
0255文字
rumblefish
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ヒリヒリ、ハラハラ感がはんぱなく、読みながらつらすぎて声がでたり本を思わずとじてしまったり、自分の感情コントロールがまったくきかず体力をつかう読書だった。ソーシャルワーカーの仕事をしている主人公本人の家族も破綻していて切ない。他人の子どもを救って自分の子どもは救えないのか。「パールはスノウでありピート自身であり誰でもあるのだ」この言葉がずっと残る。
0255文字
ふう
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様々な問題を抱え、もうどうしようもなくなった人たちの傷だらけの日々を追う群像劇(みたいな感じ。エピソードの語られ方と登場人物が皆印象的だったから)。誰かを救いたいと思いながら彼自身が一番救われたいと思っている主人公。彼が関わるある父子の行く末と、質疑応答形式で差し込まれる彼の娘の破滅的とも言える彷徨い様が軸となって物語は進む。正直全然ミステリーっぽくなかったけど面白く読めて良かった。読後にこのタイトルがなんとなくしみじみきた。
0255文字
mosatiger
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レーガンが大統領に選ばれた1980年、モンタナ州の山あいの町で、ソーシャルワーカーのピートは保護された11歳の少年と出会う。汚れた身なりをした栄養失調の少年は、狂信的な終末論者の父と共に世間と関わりを断ち、山奥で暮らしていた……。貧困、虐待や非行など重いテーマを扱いつつ抜群の面白さ。そして登場人物は皆くっきり描かれるが、やはりジェレマイアの存在感が圧倒的。大量の変造硬貨を作り社会を敵視する異端人物と、自らの家庭生活が破綻して傷つきながらも他の家族を救おうとするピート。二人の間にじわりと理解が生じる所が良い
0255文字
Schunag
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今年上半期の邦題ベスト1。英米ではこういう小説もミステリの範疇に入るのですね。いいことです。ジャンルに多様性は大事ですもの。
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ひみこ
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アメリカモンタナ州のソーシャルワーカーの話。自由の国アメリカ、そして自己責任の国。日本のソーシャルワーカーもキツいけど、アメリカも当然半端ない。しんどい内容と展開だけど、後味は悪くない。目薬をさすシーンが好きでした。
0255文字
しましまこ
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主人公が若いロン毛のソーシャルワーカー、良さそうじゃん。軽い気持ちで読み出したんだが重いよ~。担当家庭の悲惨さに加え、自分の家庭も破綻してるよ。後味は思ったより悪くはないが、途中のヒリヒリ感が辛かったよ。
0255文字
羅漢
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読み始めてすぐに、これはすっきりした結末など、とても望めそうもないと覚悟する。終始暗い気持ちを抱えながら、それでもページを繰る手が止められない。人を助けるソーシャルワーカーでありながら、自分の家族すら救えない。人が人にできる事など、ほんの些細な事でしかないと、いやという程思い知らされる。笑顔や感謝は望めない。それでも自分にできる事を精一杯やり遂げ、後は信じるしかないのだろう。とても辛かったが、読んで良かったと心から思えた。
羅漢

わーい。みみみさんに褒められちゃった。頑張った甲斐がありました。ありがとう!

06/18 15:20
みみみ

いつもレビューを読んで尊敬してるよー.

06/18 16:09
3件のコメントを全て見る
0255文字
huyukiitoichi
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うーんこれは凄い。
0255文字
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われらの独立を記念し (ハヤカワ・ミステリ)評価100感想・レビュー30