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文學界2018年7月号

感想・レビュー
58

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ねこさん
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『一人称単数』に収録されているであろう短編のうちの三つ。虚構と回想の境界が以前にも増して曖昧。実際、例えば夢の中での体験と現実に起こった(と感じている)ことの差異がどこにあるのか、一人で証明する方法は無い。ただ、あえてそれを一つの記憶として認識していること、言語化させる動機がそれの中に含まれる何か、もしくはそれが織り込まれ溶け出している領域の全部が、相対的にそれ以外よりも重要であるらしいことだけがわかる。そういう重要な何かがあるという提示が、おそらくは近代的自我にとっては奇跡であり、救いのようにも思える。
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Wヒロミツ
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ネタバレメモ。村上春樹 石のまくらに(歯の丈夫な女詩人との過去の一夜) クリーム(悪意とクレム.ド.ラ.クレム:最良、クリームの中のクリーム。中心がいくつもある円) チャリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ(最良の想像の中にある演奏。到達点)。。。 上田岳弘 肉の海と超個体 AIの経済活動
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tokko
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目当ては村上さんの短編、そのほかは斜め読み。
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ぽー
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村上春樹の「三つの短い話」なんてものが半年前に出ていたことを全く知らず、「ニューヨーカー」の英語版に「クリーム」が掲載されたというニュースで聴き取り寄せて読む。「石のまくらに」では”人を好きになるというのはね、医療保険のきかない精神の病にかかったみたいなもの”という台詞がグー。そして当たり前ながら短歌も巧いのだなと。 「クリーム」では”好奇心というものの正しい扱い方を、あちこと頭をぶつけながら学習する途上にあった”というのがナイス。 「チャーリー・パーカー~」は映画「セッション」のシーンを思い出す。
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那由田 忠
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村上春樹の短編を読むために入手。図書館で発刊直後に読んだらあとで読めなくなった。どうせ盗まれたのだろう。改めて短編は、よくできているものの、昔の何かを連想してしまうので、大きな衝撃がない。『石のまくらに」は面白い短歌があって、ある意味面白いかな。
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わくい
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読後に余韻をもたせてくれる感じがいつもながらよかったです。良さが凝縮されてたと思います。
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DZ015
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ようやく読めた。もちろん村上春樹の「三つの短い話」目当て。色鮮やかでファンタジックな「クリーム」が素晴らしく良かった。苦手と仰る方も少なからず存在する独特の文体。自分は内容以前にこの文体そのものが恋しくなるようなところがある。音楽マニアの春樹氏ゆえか、文体のリズムというかグルーヴのようなものが自分にはとても心地よい。またかの性描写にはこっちが「やれやれ」だが。
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未然
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「クリーム」での不可解な悪意に見舞われるところはいいんだけどそのあとそれを人生訓に回収させるのが蛇足の極み。文字通りの夢小説「チャーリー・バーカー・プレイズ・ボサノヴァ」といいハルキも老いたなあといった感じ。「石のまくらに」の短歌けっこう好き。石原慎太郎のは群像18年3月号の西村賢太との対談そのまんまでびっくり。多和田葉子のは終わりかたがそれじゃなきゃなあ。
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ココロココ
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村上春樹の短編のみ読了。『石のまくらに』が良かった。短編なのに、とても存在感のある3つの短編だった。
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飴
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村上春樹さんの短編が目当てで読みました。騎士団長殺しを読了したばかりでしたので、他の作品も続けて読みたくて。3作品の中では〝石のまくらに〟の青春感が漂う作品が一番好きでした。
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miho
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村上さんはやっぱり短編のほうが好きだな。短歌や関西弁の老人など、今までの小説ではみかけたことがないので目を引いた。「クリーム」が特によかった。読み終えてしばらくしてからじわあっときて後をひく感じ。多和田さんは初読みだけど、言葉のセンスとか物語への引き込みかたとか好み感じの作家さんだったので嬉しい。
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teeta
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わかっていながら、またも(もう何度目だろうか)”寂れた王国”を訪れてしまった。 そろそろ本当に認識せねば............。
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市太郎
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村上春樹さん目当てで図書館本にて。3つの短い話は本当に短かくてすぐに読めたが考えさせられる内容となっており、飲み込むには文章量の割りに時間が掛かる。クリームなどは答えの出ない永遠の謎掛けかもしれない。3つともに共通して感じたのは死の面影か。何となくだけど、人はそんなに長く生きられない。問題一つ一つに囚われすぎるなという事かもしれない。いや、そういう事なのだ今回の短編は。僕にとっては。
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ゆき子
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村上春樹 「石のまくらに」 「クリーム」 「チャーリー・パーカー・プライズ・ボサノヴァ」
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ミカママ
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同じく在米日本人に譲る前に再読。春樹さま?『人生のクリーム』が心に沁みる。ナナメ読みした石原慎太郎氏(今まで食わず嫌い)の『老惨』悪くない←上から。読み友さんから教えてもらった、多和田葉子さんも初読み。するする読める。こういう日本人の若者、アメリカのコミュニティカレッジに居そうだもんなぁ。
ミカママ

おケイさん!慎太郎のことは言ってなかったよね?わたし、政治がらみもあって、偏見あって読む気なかったんだけど、ナナメ読みしてたら、いつの間にか最後まで読んでた。だからって、昔のを掘り返して読もうとまでは思わないけど。おケイさんとわたしのベン図の真ん中がまた増えたね@春樹さま♡

08/20 10:05
ミカママ

慎太郎については自己解決。あなたのほうのレビューに書いた。

08/20 10:05
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夏しい子
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ネタバレ村上春樹さんの小説は「あ、また後腐れなさそうで死にそうな女性が出てきた」という感じだった。石原慎太郎さんの【老惨】は、そんなに石原さん弱っているのかと思えてしまった。 町屋良平さんの【愛が嫌い】はとても面白かったが「え?ここで終わっちゃう?」と私的には中途半端感で残念だった。ところで、この物語の主人公は自分をクズと言っていたがクズは、しまおまほさん【スーベニア】の石田くんとシオの方だ。前号までは石田くんのクズさばかり感じたが最終回にして「結局、文雄って何だったのさ」とシオもクズだったと感じた。
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natsuko
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村上春樹『三つの短い話』を。ひとつひとつは切り離され完結した短篇なのに、どことなくお揃いの薄いパラフィン紙に覆われたような同一の視界が広がった。三つの話の語り手が、同じように振り返る遠い過去の記憶。まるでその時目の前で起こった事実と、耳に残された確かなメッセージと、それらが霧のように消えてしまったという曖昧な結末を、納得のいくかたちに結論づけるのにそれだけの月日が必要であったかのように。『石のまくらに』の後半うねるような彼の使命感と心の表明に圧倒された。物語的好みは、人生のクリーム、の方なのだけど。
natsuko

多和田葉子『胡蝶、カリフォルニアに舞う』。なめらかなのに、翻訳の翻訳みたいなどこか引っかかりの連続の語り口は相変わらずの多和田シークレット。其処此処に秘密がひそんでいる。西瓜(suica)カード。仮眠(come in)。タッケル(炊ける)。IとYOU子。長い長い夢の舞い。

08/09 22:01
natsuko

町屋良平『愛が嫌い』。主人公の愛着心の欠如ともとれる心理状態と、それを形成した幼少期の家族環境との因果関係が気になった。自己評価が低いという自覚も。愛が嫌い、というより、愛がこわい、というのが本音だろうか。友人女性の「母親なのに本が読めるなんて、贅沢かなあ」という独り言が印象的。母親〝なのに〟。

08/10 06:08
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御庭番
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村上春樹目当てで。 やっぱり短編もいいなぁ。 石原慎太郎も他もいくつか読みました。 【図書館で借りました】
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かえる
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村上さんの作品のみ読了。「石のまくらに」「クリーム」「チャーリーパーカープレイズボサノヴァ」の三作でどれも本当に短い話だったが、全て秀逸。「石の~」は短歌が出てくるのが珍しいが、いくつもの短歌が村上さんの作品から詠める上に、私の心に突き刺さる。「また二度と/逢うことはないと/おもいつつ逢えないわけは/ないともおもい」。「クリーム」は「バースディガール」に似ていると感じた。「チャーリー~」はなぜかイシグロの「夜想曲集」を読みたくなってくる。村上作品は長編が目立ちがちだが、実は短編も優れていてとても面白い。
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村上春巻
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ネタバレ【A】春樹どんの「三つの短い話」(「石のまくらに」「クリーム」「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」)を目当てに久しぶりに文學界を購入(前回は自栽した江藤淳特集であった)。「石の…」は「ノル森」を、クリーム」は「中国行きのスロウボート」の中の短編を思い出させるような食感で、虚実皮膜に包まれたような(あるいは全部虚構なのか?)「CPPB」がいちばんの好みであった。しまおまほの小説は最終回なのに笑ってしまった。綿矢りさが文學界新人賞の選考委員だと知り姪っ子が偉くなったような気持ちに。
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KEI
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AIと純文学に関する対談が興味深かった。創作はなかなか入り込めず読むのがツラかった。反面、島田雅彦、村上春樹は安定のベテラン作家だなーと感じた。
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cふく
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多和田葉子 初めての作家さん。面白い。他の作品も読みたくなりました。
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federao
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優れた短編を読むのは、気持ちよく30分走るようなものですね。もっとも大切なことは書いてない。 https://yoshimor.hatenadiary.jp/entry/2018/07/13/142859
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K
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ネタバレ村上春樹さんの短編を読みたくて。名前も顔も忘れたけれどその人の書いた短歌という言葉だけが残っているという「石のまくらに」が良かった。
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cふく
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ムラカミさんだけ読了。 へなへなと怠けてたらあかんぞ。へなへなと怠けているわけにはいかない。 元気でたー!
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Mabel
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もちろん村上さんの新作目当てで購入。短編が3本、いつもながらどれも秀逸。
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ミカママ
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ネタバレ【独断と偏見レビュー】春樹さま最新短編3編目的。彼の作品は、つくづく比喩(メタファー)と、そして余韻の文学であることよなぁ、と再確認。この良さは、わかる人にしかわからない。
浦島の亀@南メキシコ

あら~皆さん……お仲間(´∀`)

07/10 04:26
ミカママ

亀ちゃんまで、、、(  '-' )ノ)`-' )ぺし

07/10 04:45
6件のコメントを全て見る
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ねこ
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ネタバレ まずは春樹だけ。手癖で書いたと思えない読後感。作者の回転木馬デッドヒートから出てきてる気がする。加齢なのか…?
ねこ

あと胡蝶。この手合いの話を現代に書く必要性を考えた。

07/10 17:51
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mitu
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村上春樹最新短篇。三作品ともとてもよかったです。既読感はありますが企みつくされているのだろうな。と、その手は桑名のとおもいつつ心地よく。二十にもならない大学生や浪人時代の思い出話を装う。現在との距離が伸びただけ更に老獪に。①「石のまくらに」は短歌が初登場します。またしても一夜だけのアルバイト先の女の子と。彼女が残した/遺した?私家版の短歌集。『たち切るも/たち切られるも/石のまくら うなじつければ/ほら、塵となる』。…なにはともあれ、それはあとに残った。ほかの言葉や思いはみんな塵となって…。⇒
mitu

⇔②「クリーム」は仙人みたいな老人が哲学問答のような問いを。『中心がいくつもあって、時として無数にあってやな、しかも外周を持たない円を、君は思い浮かべられるか?』『クレム・ド・ラ・クレム』③「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」は楽しんで書いたのだろうな、と。またしてもカルロス・ジョビンが登場。真骨頂。むふっとなります。

07/04 08:25
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メルキド出版
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「石のまくらに」
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えりか
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多和田さん、すごく面白い。「Come in. 」「お休み(仮眠)のところ失礼します」って。言葉遊びのセンスがとんでもなく抜群。笑った。そして何より、とぼけた感じでニヤリとさせておきながら、夢と現の境がわからなくなるような、気づいたらいつのまにか夢の中にいるような、あの導き方?というか導かれ方というか、それがすごく心地よくて好きだなぁ。いい。村上春樹の短編も面白かった。「村上春樹らしさ」(正直らしさって必要なのかわからないけれど)の中に短歌が入ってきたりと新鮮。まだまだ挑戦し続けるぞって感じなのかな。
えりか

そうそう、あと、多和田さん、『Iは~した。』という文章なので、イニシャルで指す三人称語りなのかな、でもそれだと文脈おかしいなと思いながら読んでたのだけど、途中でわかる、その仕掛けにも驚かされる。面白いなぁ。

07/03 23:17
えりか

コメント修正しました。ナイスくださった方、すみません。

07/03 23:18
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おさむ
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村上春樹の新作短編3作を読む。とてもシンプルなんだけど、それぞれ味がある。なんだか凝りすぎてしまって、つかみどころのない最近の長編群より良いかも笑。今回の3編は主題やモチーフが見えるのでスッキリするし、余韻もほどほどに感じさせる。「石のまくらに」は短歌がらみの作品で、新鮮味あり。「クリーム」は神戸の山の上の住宅街が舞台でどこか自伝っぽい。「チャーリー・パーカー‥‥」はハルキさん得意のジャズもの。
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NAO
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新聞に短い書評がのってあって、本誌を図書館にて発見したので読みました。すぐに読めるし飽きさせない。[まるで~のように。]と後から追加する比喩の表現が、ああ、村上節だなんて思いながら読んでました。でも登場人物の台詞までそんな村上節なんで、思わず吹き出してしまいますね。自殺志願者の若い女性もそんな感じだったので、僕のイメージの中でその女性が、体は女、顔が春樹さんになっていろんな意味でやばかったです。春樹さんの狙いですかね?3篇とも面白かったです。文庫化期待!
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タオルケット
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村上春樹の新作に期待して、購入。予想以上に良かった。まだこんなのやってるよ、と思う読者もいるのかな、でも、私は今回の三作はどれもらしさの中に新鮮さがあったと思う。短歌かかせたら、あんなことになるのか、、と。松浦寿輝の描く短歌も魅力的だった。あとは、多和田葉子、ちゃんと読んでみようかな。
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MaRuTaTSu
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多和田葉子:胡蝶、カリフォルニアに舞う 「頭の中が混乱というよりも混線してきて、阿佐ヶ谷と高円寺の間の線路みたいにくねくねし、とても中央を真っ直ぐ走っているのだとは思えなかった。」(78頁) 多和田さんのこういう表現が非常に好き。
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MaRuTaTSu
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諏訪哲史:文字の「謡い」を聴く/「文字形象じたいが持つ身振りや舞踏の軌跡、文字が奏でる声や音楽の揺蕩い、それら呪術的な言霊の時空間を生き、言葉を味読し謡う力能を現代人は失った。読者の多くが味読者であることをやめ、効率的な内容読取機(スキャナー)になり下がった。量産される文字は、生まれるそばから消費される手軽なファーストフードに堕した。文字は謡わなくなった。人も文字を謡えなくなった。→
MaRuTaTSu

→多忙で飽きやすい現代人にとって文字はただの標識、バーコードやQRコードのような、指示内容との過不足なき互換性のみを要請された単なる符号へと頽落した。」(54頁)

06/26 16:46
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むりょ
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ネタバレ村上春樹の新作短編掲載と聞いて購入。短編ながら秀逸揃い。〈チャーリー・パーカー・プライズ・ボサノヴァ〉は特に短いのに一瞬で引きずりこまれて、体がその匂いや音楽を感じ取ろうとする。やっぱり村上春樹は凄いなぁ…
0255文字
MaRuTaTSu
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村上春樹「三つの短い話」 「クリーム」と「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」が良い。
MaRuTaTSu

「死はもちろんいつだって唐突なものだ(…)しかし同時にひどく緩慢なものでもある。君の頭の中に浮かぶ美しいフレーズと同じだ。それは瞬く間の出来事でありながら、同時にどこまでも長く引き延ばすことができる。東海岸から西海岸くらいまで長く―あるいは永遠に至るほど長くね。そこでは時間という観念は失われてしまう。そういう意味では、私は日々生きながら死んでいたのかもしれないな。→

06/26 16:44
MaRuTaTSu

→しかしそれでも、実際の本物の死はどこまでも重いものだ。そのときまで存在していたものが唐突にそっくり消えてしまう。まるっきりの無に帰してしまう。そして私の場合、その存在とは私自身のことだった」(51頁)

06/26 16:44
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文學界2018年7月号評価100感想・レビュー58