読書メーター KADOKAWA Group

九十九藤 (つづらふじ) (集英社文庫)

感想・レビュー
174

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
あおい
新着
九十九藤は葛藤とも書き、謂れは心理状態を表す仏教用語の語源とも…ヒロインのお藤が江戸の人材派遣業の口入屋の差配を経て女主人になるまでの商売譚に武士から譜代大名の中間に身を落とした百蔵とのロマンスを挟み純愛モノと仇討モノの側面もw。江戸時代といえば現在では良いイメージがあるが実際はパワハラの権現のブラック幕府だったのでしょうね。その衰退の一因は諸藩に科した参勤交代で、コストが莫大。そこで各藩は中間という奉公人を必要時だけ手配することになり、口入屋には実入りのいいものの肝心の寄子の実態は酷い待遇だったようだ
0255文字
John
新着
ネタバレ伊勢の旅籠のお嬢として育てられたお藤が流浪変転の末江戸で口入屋の差配として腕を振るう。これまでの慣習を破り新たな視点の商売を切り拓いてゆく様は痛快で面白い。そんな中、ある日流浪の途中で命を助けてもらった恩人・黒羽の百蔵に意外な再会をするが、やがて百蔵は最大の敵となる。お藤が恋心を秘めながらも真正面から既存勢力にぶつかってゆく様は迫力満点でその後の展開も人情味があり最後まで楽しめた。
0255文字
だっち
新着
★★★☆☆
0255文字
エレナ
新着
ネタバレ江戸人情物語。旅籠のお嬢様だったお藤は、継母に売られるが、自力で逃げ出し偶然に出会ったお侍とご隠居の人情に救われる。お藤の「各々が日々の役目を通して、己を磨く。仕事とは、そういうものです。」という仕事観がいい。口入屋の女主人としての信条を曲げずに自分の道を行く姿はかっこいい。辛いことの後には必ず人情で救われる展開が好きです!
0255文字
Kimi
新着
ネタバレ江戸時代の人材派遣業の話。最後は上手くまとめられてほんわかと暖かい気持ちになる。中江友里の解説はいつも通り良い。
0255文字
かっつん
新着
時代小説沼から出られず再読。初読時はまだ職探し中だったか。無事仕事にありついたが、覚えることが多く教えてもらったこともまだおぼつかない。身体に仕事を覚え込ませるところまで早く辿り着きたい。
0255文字
ミワ
新着
江戸時代に今で言う人材派遣業があった事を知った。読後感も良くメッチャ面白い。お藤さん格好いいし、お品さんもひょうひょうとしていて一番肝が座ってる?。時代小説、もっと読んでいきたい。
0255文字
おかめ
新着
負けん気の強いお藤さんもなかなかだけど、やはり気になるのはお品さんよね。一歩間違えれば危ない人…。面白い。
0255文字
とりこ
新着
江戸の人材派遣、口入屋。差配はお藤。小さい頃から人を見る目を養ってきた。母を病で亡くし後に父も亡くす。後妻に売りに出されたところを逃げた。逃げた道中で出会った侍と後に再会を果たす。侍が中間になっており頭の黒羽の百蔵と呼ばれ口入屋としては敵の存在に。お藤は複雑な恋心を胸に口入屋を頑張る。最後は感動した。どうなるかと思ったけど丸く収まった。好きな読後感だった。
0255文字
YH
新着
西條さんの作品には本当に根っからの悪人はほとんどいない気がする。お藤さんの前の旦那さんはちょっとストーカーじみてたけど。
0255文字
なおお
新着
口入屋の差配役となったお藤、元々からその店にいた番頭や手代たちとの関係に悩みながらも、新しい方法に乗り出して行く。強気な性格が、読み手からすると格好良く、様々な困難に立ち向かう話に終始するかと思いきや・・・。痛快な場面あり、ちょっとしたどんでん返しの終盤も楽しく読み終えた。
0255文字
RED FOX
新着
「頭で覚えようとするから体が止まってしまう。頭ではなく体に覚えさせればいいんだよ」因習に囚われ老舗が幅を利かす業界に新しい商いを。誠実できっぷのいいお藤の立ち回りに胸がすく。面白かった。
0255文字
かっつん
新着
ネタバレ江戸の人材派遣業たる口入屋。武家相手に中間などの奉公人を差配するのが普通だが、冬屋の新しい差配となったお藤は、新しいやり方で立て直しを図る。それは商家に商いの裏で台所仕事や下働きをする下男を自前で仕事を仕込んでから紹介するという画期的なもの。出る杭は打たれるの言葉どおり、店の中でも外でも障害が幾度も降りかかる。お藤の背負う過去と黒羽の百蔵との邂逅。時代小説なのに現在ハロワ通いの身に染みる物語でした。
0255文字
みっちゃん
新着
西條奈加さんは初めて読みました。時代物は高田郁さんしか読んだ事が無く…でも困難に負けず自分の道を切り開いていく。死んだ気がしなかった黒羽の百蔵が生きていて静かに幸せになる。良かった!
0255文字
ふう
新着
西條奈加さん追っかけ中❗️ ヒロインお藤以上に魅力的なのが増子屋のお品。2人揃ってウワバミとの設定も楽しい。使えない男どもをとことん叩き直して実直で使える奉公人に仕立て上げるお兼の助けを得て、信用を築き上げるお藤の逞しさにスカッとする。
0255文字
みっくん
新着
単行本で読んでましたが、文庫読み直し。以下は単行本レビュー。     登録したつもりがエラー。 お仕事ネタですが、途中からロマンス要素が入ります。 今野テレビ時代劇にできそうな雰囲気なんだけどなぁ。 ちょっと年だけれど、村上弘明さんあたりを黒羽の百蔵で。あるいは内野聖陽あたり?
0255文字
犬養三千代
新着
出会いとその出会いを活かせる主人公お藤の人生。三河で駿河屋の隠居に拾われてその才覚で生きていく。幼い頃の裕福な暮らしはまっすぐに生きる糧となる。病がちで本屋にも図書館にもいけないが本棚の片隅の僥倖。病院のコンビニに光る本があるように。、
0255文字
ぶち
新着
西條奈加さんの小説はいつも面白い!なかなか軌道に乗らない口入屋を任された女性の物語。知恵と度胸でビジネスを切り開いていく様は痛快です。そこに、かつての命の恩人によく似た男との出会い。心が揺れていきます。命を懸けた商いと、運命の恋のゆくえに、胸が熱くなります。物語の語り口調はテンポよく、からりとしていて、じめっとした不快な湿気がありません。ドキドキする場面もたくさんあって、ページをめくる手が止まらずに一気読みでした。次世代に繋がる明るい希望を感じさせるラストシーン。上質な大人のラブストーリーでした。
0255文字
うえだ
新着
仕事小説ではあるが、お藤の人生小説、「先が見えないからこそ、生きるに値する」。伝えたメッセージはなにか、種明かしがホロリとくる。
0255文字
Yasuko Netsu
新着
実は再読なのだけど、読み進めているとなんだろう、なんとなく宇江佐真理さんの作品のような気がする。そんなデジャヴ感が漂う。烏金とか、鱗やとか、人がどうやって変わっていくか、苦味も残しながら、それでも読者が欲しい終点に必ず導いてくれる。
0255文字
ちゅう
新着
旅籠のお嬢様だったお藤。祖母、母の死後、父親は商才ない上に、後妻は最悪で、旅籠は潰れ、借金のカタに売られてしまう。お藤は、山中で隙を見て逃げ出すが、九十九藤に絡まり身動きが取れなくなる。その時助けてくれたお侍に、江戸で再会する。再会するまでに、お藤もお侍も色々なことがあった。意識するものの、すんなりは行かず、それどころか敵対する関係に…。うまく行ってくれーと、思いながら読んだ。お藤さん、すごい人だ。一気に読みました。
0255文字
昼行燈
新着
単なる時代小説だと侮るなかれ、これは人生訓である。「安寧を手に入れたつもりでも、難所は必ずある。山は越えねばならず、谷に落ちれば這い上がるよりほかにない。ひとつひとつ凌ぎながら、少しずつ身の内に力を溜めていけば、いつかはもっと高い山や、より深い谷すら越えられるようになる。」胸を打つ言葉だ。
0255文字
やぶやぶ
新着
★4 女主人に奇抜なアイデア、取り持つ縁の良さとか、どこかで読んだような感じがしますが、とても良かったです。
0255文字
bun
新着
百蔵さんがいいね。しかし、藤さんに、幸さんのように、思い入れができないのは何故だろう。
山猫

こういう情の強い女は情も深いけど、関係が拗れると厄介だからじやないの?

08/29 16:49
bun

なるほど、そうなのかも。

08/29 18:08
0255文字
はる坊
新着
シナリオの内容、展開、文章が大変素敵な小説でした。特に最後の展開は想像外でした。感謝です。
0255文字
charlie
新着
ネタバレ口入屋の差配を任されることになったお藤。肉親を失って苦労を重ね、ここまで辿り付いた彼女であったが、祖母から学んだ知識と自ら磨いた力量で荒波に乗り出す。業界の妨害に遭いながらも、胆力のある主人夫妻や一癖あるが頼れる奉公人達の支えにより新しい商いを波に乗せていく。著者の生み出した主人公お藤は常に前向きで、物語を痛快な方向に導いてくれている。文章の流れも筋立ても小気味良く、読んで良かったと思わせるお話であった。ところで、彼女らの前に立ちはだかる敵・黒羽の百蔵。彼は恩人か?最大の敵か?それは読んでのお楽しみ。
0255文字
山猫
新着
ほぼ一気読み。舞台は伊勢や江戸、時代も江戸。が中身は非常に現代的。人材派遣業にモラハラ、ストーカー亭主、女性の自立、そしてバツイチ女性の恋愛と。盛りだくさんすぎて眩暈がしてきそうだし、ラストは駆け足すぎるきらいはあるが、力作。コロナでリストラされて、家の中でウダウダ言ってるだけの面々は読んだ方がいい。 ちなみに、矢垣藩のモデルになってるのは佐倉藩と白河藩。わかりやすすぎ(笑)
0255文字
かおる
新着
ネタバレ成就しがたい相手との熱愛を描いて西條奈加は、最高の作家です。この小説も、命の恩人と再会した主人公が別れざるを得なくなるシーンを描いて涙なしに読めません。死罪になる男を街道で見送る主人公。お腹に手をあててメッセージを伝えるシーンは圧巻です。このメッセージゆえに男は死罪を免れ、島送りになるのです。やがてご赦免か下り主人公と男が再会するシーンは最高です。困難を乗り越えた男女を描き、言い知れぬ感動を与えます。
0255文字
スキヤキ
新着
口入屋の差配を務める女性のお話。お藤さんの逞しさが気持ちが良いのと、お品さんが面白かった。
0255文字
ゴルフ72
新着
口入屋稼業の差配お藤さんの一代記と言っていいかもしれない。但し、一人で武家相手の口入屋を商家相手に繁盛させるにはいくつかのピースが必要だった。それは太左衛門さんであったり、お兼さん、島五郎もしかり、でも一番彼女に必要だったのでは黒羽の百蔵だった。彼との顛末は最後まで期待をもたせて進んでいくがこんな大逆転があったとは・・・西條ワールド全開です。
0255文字
白色
新着
最初は暗い話と思っていたら、どんどん展開して面白くなりました。信頼関係があってこそ、厳しい仕事も頑張れるし、会えない月日も耐えられると思いました。若い時には分からなかった感情かも。
0255文字
ゆうや
新着
西條奈加さん 初めて読みました。面白かったです。☆4
0255文字
たるぱ
新着
働く女に勇気をくれる物語だった📖江戸の時において女が表立って働く強さと心持ちに素敵だなーって思ってサクサク読み進めてしまった✨ 個人的に涅槃の雪が心に残っていたので越えられないけれど西條奈加さんの時代小説は好きだなーって思ってる😊 また本屋さんに行ったら物色しよーと思ってる😊
0255文字
shizuka
新着
一回読んで受けた凄まじい衝撃。わたしのハートに穴が開くかと思った。間を空けず続けて二回読んだ。それほど好みの小説。とにかく百蔵にしびれる。藤の生き様にもしびれる。しびれっぱなし花椒物語。わたしは女だから藤のように生きて、百蔵のような男との出会いに憧れる。わたしの理想がつまっていてもう息苦しい。ひとりの人間としてできあがっている男女が出会うとこんな大きなストーリーを生み出すのね。なんだろうね、生きる道を定めると、些細な不条理なんて寄せつけなくなるんだね。最後の展開もわたしとしては嬉しい。陳腐だっていいのさ。
0255文字
カラテboy
新着
★★★★★ 図書館本 面白かった〜。口入屋の差配として増子屋の冬屋で働き始めた藤。口入屋が、よくわからないためたくさん教えてもらいました。最後もハッピーエンド。
0255文字
yoshiken
新着
ネタバレ東北本線下り、福島行きの車内で読了。順風満帆とは言えないながらも結局するすると主人公周りの仕事や人間関係は万事上手くいって、中でも最終章で百蔵が実は死罪を免れていたと判った時は流石に出来過ぎだと感じてしまった。しかしながら時代小説の書き手としては好きな方でもあり、未だ他にも色々な作品を読んでみたいと思うし、読み終わったものは両親にも割と貸しやすかったりもする、そんな作家さんです。
0255文字
ふじさん
新着
口入屋「冬屋」の女主人となったお藤。自前で奉公人を仕込み、奉公先を商家へ転換する。この考えに手代頭たちは猛反発、更には江戸の人宿を束ねる「八部会」やお藤の命の恩人で実は中間頭「黒羽の百蔵」とも一時は敵対することになる。しかし、思いもよらない経緯で彼の子どもを産むことで人生が転機を迎える。お藤の口入屋に懸ける強い思いを具現化した独自の人材育成法が本書の面白さの一つであり、お藤の恋の行方も読みどころである。百蔵の波乱に満ちた人生と揺るぎな信念を持ち、己と仲間を信じて突き進むお藤の人生に心を揺さぶられる。
0255文字
kanano
新着
★★★★
kanano

口入屋のお話はいくつか読んでいましたが、こちらはもう少し本格的にも感じる一方で女性が働くという時代小説らしからぬ設定をうまく物語に活かしているなぁと思います。

11/06 18:10
0255文字
アヤ
新着
江戸時代の口入屋を舞台としたお仕事小説。藤が様々な逆境に立ち向かいながら成功していくのが清々しい。ラストはどえらい大事になってしまってどうなることかと思ったら、落着してくれてホッとした。
0255文字
全174件中 1-40 件を表示
九十九藤 (つづらふじ) (集英社文庫)評価75感想・レビュー174