■社会に出てからもう一度学びたくなる理由 あらゆるクリエイティビティを学ぶ際、完成物を見ただけではその本質的な創造性の半分も学べない。なぜならアイデアの凄みというのは、クライアントから要求されたオリエンテーション[問題]とアイデア[答え]とのギャップにこそ存在するからだ。しかし、街で目にする建築物にも、テレビで流れるCMにも、クライアントが最初に示した課題文は言わずもがな載っていない。だから、私たちは表層的に見えるアイデアが、なぜそこに至ったかという経緯を頭の中でトレースする必要がある。
決してアイデア自体を見てはいけない。なぜ一度社会を経験してから大学院に戻る人が強いかと言えば、最初のオリエンからアウトプットまでのプロセスを何度も経験しているからだ。同じ完成物から得られる情報の量と質に、社会を知らなかった学生時代と比べて天と地の差がでる(p.72)。
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