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詩集 燃える水滴

感想・レビュー
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tetekoguma
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若松英輔さんのファンで詩集も読んでいます。若松さんの若い頃の話に共感する自分がいます。
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ミムラ
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ネタバレ【掘る人】 いったい どこまで遠くへ 走ろうというのか 誰かのうしろを 追いかけて 生きるとは 薄紫色に燃える 地平線にむかって 駆けゆくことではない 「私」という 小さな地面に 自分の身体が 入るぐらいの 穴を 掘ることかも しれないのに 探しているものは すでに 心のうちに あって 今のおまえを 支えているのかも しれないのに
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新田新一
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若松さんの第三詩集。詩を書く意味を問いかける詩がいくつかあることに、心を打たれました。同時に亡き人たちと自分をつなぐものとしての詩の意味が、表現されているところに深く感動します。他の日本の現代詩と違って分かりやすい表現が使われているので、読みやすいです。「祈る人」という詩が特に好きです。一人ぼっちだと思う時も、あなたのために祈ってくれる人がいると書かれて、勇気づけられます。こんな風にして、人は見えないところで繋がっているのだと思います。
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白と茶
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こちらも亡き恋人を想う詩が多いですが、派生して結構人生訓となるような作品も多い印象。遠く見えない何かを追い求めるより、自分のこころの内や近くにいる人にもっと目を向けましょうよ、というメッセージを随所に感じます。 「あやまち」一番好き。
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沙羅双樹
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たとえ涙が渇いたとしても、頬に跡がしっかりと残っている。一遍の詩によって。
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Э0!P!
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託された言葉を鍛えよ 鉄の姿に火の息を吹き込み鋼の姿を与えよ、耳には決して届くことのない 不知火の海に似た碧色した意味の轟き
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Yonowaaru
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日本語の詩は、なんだかんだで初めて。死者に贈る言葉、残ったものの中にある言葉にならない種子を丁寧にするような、向き合いながら進むような詩。驚きの言葉も出るが、それも楽しみながら。
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なおっちゃん
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詩とは、言葉にならないおもいを、言葉のちからを借り世に顕すことにほかならない。だから、そうした、語りえない経験があれば、誰でも詩をつむぎだすことができる。書くとは手放すこと、自らの経験を、それにまつわる言葉を、他者に開かれたものにしようとする営みではないだろうか。
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双海(ふたみ)
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深いかなしみの中にも、光を見出す言葉あり。「つむげ/かなしみの文字を/生きよ/涙の光に/照らされて」・「ひとは あまたの/言葉を 費やし/満たされた/沈黙を/生む」・多くの/文字を刻んでも/お前に/届かなければ 何も/書かなかったことになる」
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t
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あとがきを読み、詩集にあるのは、若松さんが想像を超える真剣さで、悲しんだゆえに出てきた言葉たちなのだと知った。喪失感を、ここまでちゃんと悲しめる彼の心が、とても美しく見えた。彼は、言葉に救われた。そして、深い悲しみを知るゆえの彼の言葉にまた、救われる人がいる。わたしも、その一人。《悩める者であれ/人生の 答えらしきものを語る/偽善者に/欺かれないために》《言葉を磨け/おのれと/大切な人の心が/ありありと/映るように/もたらされた/言葉の力を 借りよ/世にはびこる/邪なものから/愛するものを/護るために》
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やすらぎ
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詩に出会うまで、随分と長い道を歩かねばならなかった。探しているものはすでに心のうちにあって、自らを支えているものかもしれないのに。…人は自分を知らない。自分の言葉の力を知らない。声を知らない。自分が放っている光さえ気づかない。「私は自分で自分に感動できる人間になりたい。」…大事なことを探したいと本ばかりを読んで、隣人の悲しみに目を閉ざす非情な人にはなりたくない。「水をください。こころを満たす言葉という渇くことのない蒼い水を。」…詩集が道しるべとなり、人々の心に明かりを灯す。何度でも、言葉を紡ぎ、心を繋ぐ。
りんか

やすらぎさんの感想を読んで、涙が出ました。

06/04 20:23
やすらぎ

りんかさん、この本の読後、心が澄み渡っていったことを思い出しました。そう感じることができるのかと、新たにたくさんのことを教えてくれた一冊です。おかげさまで振り返ることができました。ありがとうございます✨

06/04 23:20
4件のコメントを全て見る
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浜簪
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前半は言葉を綴ることについて、後半はかなしみに満ちた詩集でした。ただ、暗い夜に、星を探して空を見上げる時のように、光を見出す言葉たちであり、胸の内に火を灯される読後感です。「楽しい、嬉しい」は既にその対象や共有する相手を得ていますが、「悲しい」は、むしろそれを喪った時に現れる感情で、それ故に、人はその気持ちが、どれほどか、言葉にならないおもいを、詩に託さざるを得ないと愚考しますが、いかがでしょう? 余白の使い方にまで工夫がされており、詩集はある意味で、一番贅沢な本です。若松英輔氏、他の詩集も気になります。
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mer
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お願い、終わらないで、と思いながらページをめくっていた。そして読み終える頃には、絶対に詩を書こう、死ぬまで言葉を紡ぎ続けようと強く思った。大切な人のために。1番は、誰でもない「わたし」のために。
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momo
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喫茶店で読み始めたら、涙が出そうになってパタンと本を閉じた。若松さんの詩は危険だ。一瞬で心を鷲掴みにされる。「あの時 あなたが ふいに言った ひとことは 今も 心で燃えている あなたの姿が もう この目には 映らなくても」亡くなってしまった人、生きているのにもう二度と会えない人、何気なく交わした会話のひと言ひと言が重く心にのしかかる。今になって言葉の重みを感じ噛み締めている。投げかけられたボールを受け止められなかった自分が情けない。
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rinrin
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言葉を扱うことへの熱量 愛を表現することへの躊躇のなさ 装丁に惹かれて、思わず手にとってみたら、あっという間に若松さんの世界観に引き込まれてしまった。
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Kyohei  Matsumoto
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若松さん詩集第三弾。ゆっくり読もうと思ったのに止まらずに気づいたら読んでしまっていた。石牟礼道子さんへの追悼の詩が後半にある。また詩を。 わたしはむかしから 死ぬことを怖いと思えない 別に命を軽々しく思ってなどいない 現実感がないのだろう 当然向こうの世界のことなど わたしにはわからない 想像すらできない 人にはそもそも わからないことだと思っているから おそらく わたしは死というものが 全く解っていない わかるときがくるのだろうか そのときが来たら 向こうの世界のことも 話がピンとくるのだろうか
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sato
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言葉の組み合わせにはっとする感じではないけど、大人が放つ素直すぎる言葉に胸を突かれます。鎮魂歌は亡くなった人のためのものだけど、残された人のためでもあるのかも。
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comet
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言葉にならない思いをことばにする。大切なひとが生きていて、わたしもいきていて、おなじ世界にいるということ。涙という言葉が何度も出てきたのが印象に残った。
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呉下の阿蒙
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愛の発見/ あやまち/ 掘る人/ 碧い花
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テクパパザンビア
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面白かった。『私はわたしを知らない 』と『わたしはいつも 悲しむのがおそい』がお気に入りです。
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とよぽん
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Ⅱ部の詩は、亡き人、石牟礼道子さんへの手紙。装丁が名久井直子さん。表紙の金色の水滴が存在感を放つ。本を持った感じは、軽くて手になじむ柔らかさがあった。若松英輔さんの詩は初めて読んだ。「言葉の供物」の3連、4連「言葉をささげよ」、「燃える水滴」の、さくらの樹を介した亡き人との交信。静かだが強い思いが表されている。
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Tsubasa Kato
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秀でた者でありたいと 少しばかり道を 歩いてはみたが たどりついたのは おのれを見失った者たちの たまり場だった (28 「緑色の光」)
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ルカ
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亡き石牟礼道子さんへ贈る詩集。 目に見えないものほど、言葉に出来ないものほど、それを表すために詩を書こうと著者は言う。 大切な人が亡くなったとき、思いをひたすら書く。手紙として届けるように。
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まんだむ
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平易で、優しい言葉たちがページをめくるたびに佇んでいる。詩について、とても考えさせられた。中でも「おのれにむかって / 一冊の / つたない詩集を / 送り届けなくてはならない」が印象に残った。詩を書きたくなる本でした
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羽
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☆☆☆☆ 枕元に詩集がある夜は、いつもより贅沢な夜。そっと、ページをめくる。静謐なひととき。
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イコ
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「私は わたしを知らない」「愛の発見」「あやまち」「掘る人」「本と金と」「つたない詩集」「コトバの人」「誘い」「痛む人」「火と鋼」「蒼い水」「渇いた夜のために」「うごめき」「密かな動機」「知らない顔」「燃える水滴」「言葉の供物」「詩の歴史」「美しみの窓」「愛語」「緋の花」「荘厳」「沖宮」などが良かった。
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つっきー
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自分も詩を書きたいです。
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あじ
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ことばが表面張力をすり抜けて つっっと燃える水滴を流す◆若松氏の第三詩集
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不易流行
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ネタバレ図書館本。若松英輔さんの詩集を読むのは久しぶり▽「渇いたまま/おまえは/今日一日/終えるつもりなのか/詩を/一頁も読まずに…」(渇いた夜のために)。私自身に向けられた一節のようだ▽「詩とは、言葉にならないおもいを、言葉のちからを借りて世に顕わすことに他ならない。だから、そうした語り得ない経験があれば、誰でも詩をつむぎだすことができる」(あとがき)▽昨年お亡くなりになった、石牟礼道子さんへの作者の思いは広く、深く、果てしない。「語り得ない経験」だったと拝察する。安直な言葉で感想を記すわけにはいかない。
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kentaro mori
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⚫️詩集を 探さねばならない/道しるべとなる言葉に/出会うために//詩集を 読まねばならない/眠れる詩人を/よみがえらせるために//詩集を 編まねばならない/おのれの心に/明かりを灯すために//詩集を 残さねばならない/異なる時代に生まれるだろう/まだ見えぬ 友のために//ほんとうのことを/全身で 感じるために/ひとは みずから 言葉を/つむがねばならない//おのれにむかって/一冊の/つたない詩集を/送り届けなくてはならない
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RiJu
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人によって、おかれている状態によって、刺さる箇所がかなり変わると思う。詩を読んで初めて泣いた作品。
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読書熊
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寝る前に体を温める白湯のような詩集。詩を書くことに誘われるようで、心地よかったです。
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3月うさぎᕱ⑅ᕱ゛
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若松英輔さんの詩集。Ⅱは亡き石牟礼道子さんへ贈った詩。「愛の発見」「掘る人」「碧い意味」「碧い花」に心惹かれる。あとがきを読むとより深く響くようでした。昔の人が誰かを想い歌をうたったように、詩が亡き人への手紙として届き、亡き人を思う人の心にも残りつづける。今は無くなりつつある大切なことも教わったようでした。
3月うさぎᕱ⑅ᕱ゛

寺さんお久しぶりです?

02/18 18:45
永野芽郁そっくりおじさん・寺

やはりバレましたか(笑)

02/18 18:46
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法水
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第三詩集。二部構成になっていて、後半は石牟礼道子さんに向けて書かれた詩が集められている。タイトルからしてもそうだが、全体的に水に関するイメージが印象に残った。「渇いたまま/おまえは/今日一日/終えるつもりなのか/詩を 一頁も読まずに」という一節があったけど、心を潤す言葉の数々がこの詩集には収められていると感じた。
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Kota
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著者三冊目の詩集。自分は本作が一番好きだ。特に石牟礼道子さんに捧げられたⅡの中の詩が良い。 以下は心に残ったひとつ、「碧い花」 声にならない うめきは 高貴な祈り 心を 流れつづける ひとすじの涙は 情愛のしるし やり場のない 怒りは 天への 異議申し立て 耐えがたい悲しみを 生き抜くのは 残された者に 託された 誇り高き労働 痛みの奥に 亡き者と出会う場所を 見つけ 目に見えない 碧い花を咲かせ 亡き者に贈るのが 生者のつとめ *** 大切な誰かを亡くした人にこそ読んでほしい一篇。
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蓮
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涼やかに、時にはゴツゴツと染み透ることばたち。いつもの若松さん節なんだけどだんだん透き通っていく感じがする
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