形式:文庫
出版社:飛鳥新社
これまでの評で、通貨論は多く触れましたので、今回は割愛しております。ケインズさん、金本位制度復活やドイツへの巨額戦費賠償といった合理的でない政策の阻止を主張し、ただ政治的力学の結果敗れていますが、ことほど左様に社会の心情に竿をさすことは難しく思います。
たまたま経済と歴史両方に興味があったのが幸いしておりますw実は、暴論なので書かずにいたのですが、緊縮をとる人は真面目で、清貧を重んじると折に触れて感じておりました。現在の話です。緊縮とリフレで路線対立が起きていますが、緊縮派には理論的には合理性が無くてもどこかに朱子学の影響があるのでは、というのが私の推測です。すいません、見当違いかも知れません。
お返事いただきありがとうございます。いえいえ、ころこさんの卓見であり、暴論ではないと思います。日本社会での儒教の影響は広く、というか、儒教的価値観がなぜ東アジアで広く受け入れられ、私たちの意識を規定しているか、という問いが立てられそうで、酸っぱいブドウと狐の論理をアナロジーとして使うのは適切ではないかもしれませんが、清貧でも安心できる哲学として納得できる体系となっているからという気もします。朱子学は、儒教一般として推定される以上に「まじめな」人の経済思考に影響を与えた、ということでしょうか。
「経済で読み解く日本史」の平成時代が刊行されるらしいので、刊行されたら読んでみたいと思います。
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