形式:新書
出版社:中央公論新社
このうち対米戦に踏み切った連絡会議でのやり取りと、そもそも大陸利権なしでも日本は繁栄できたという仮説を紹介した森山優氏の論文を参照に、以下の記事を書いた。大日本帝国は大陸に進出しなくても発展できたか|光山忠良 #note https://note.com/oyamadak/n/n69fe37ce4319
後書きを読むとどうも自民党の勉強会での講義を新書にまとめたもののようで、納得。それは多少なりとも忖度が入るかも。。でも研究者の方々はその道のエキスパートだと思うので、また個別の著書を読んでみたいと思いました。
詳細な事実をある程度切り捨てて、現在の由来を時間軸の中で示し、将来向かうべき方向を教えてくれる俯瞰図として書かれている。⓪は近現代史を見ていく上で、江戸時代、明治・大正・昭和前期の時代、戦後の時代に分けるのがいいと。①明治維新は立憲体制導入を前提としたものであり、憲法を機能させる為の全体的な国家制度の創出へと導いた伊藤博文が大事。②日清戦争は冊封体制と近代的な国際秩序との争い。③はグレートゲームの現れ。非欧州人が欧州人に戦いを挑み勝った事実は、世界に衝撃を与えた。④では対華21ヶ条が日中対立の原点になる。
⑤ワシントン体制は中国を巡る列強間協調や中国保全を新たに規定。⑥満州事変勃発時の政府と現地軍の駆け引きは面白い。⑦1934年の日本の軍縮条約の脱退で建艦競争へ。⑧大陸権益を失えば日本は三等国になるとの認識が戦争へ向かわせた。⑨逆コースではなく、非軍事化・民主化・経済復興は規定コース。⑩死刑の根拠は重大な残虐行為。⑪20世紀の植民地は日本の韓国支配と同じで赤字だった。対日貿易の依存低下で反日を抑える人が無に。⑫抗日戦争は民族統合の原点。天安門事件後に愛国教育が進み反日。⑬便利な日本語が世界と知的距離を生む。
歴史は科学とは異なり見方、書き方で同じ出来事でも評価が変わる。難しいです。一つの書籍ではなくて色んな角度から見て自分なりに判断しないといけないですね。
仰るとおりです。楽しみながらも、知識を深めて視野を広げていきたいですね。
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