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ウソつきの構造 法と道徳のあいだ (角川新書)

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山口透析鉄
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ネタバレこちらも合わせて市の図書館本で読みました。 答えが出ないことを考えるのが哲学者というのはおそらくその通りで、法の支配とその限界と、専門であるカントの考えたことについて、ドストエフスキー も引用しながら書かれています。 アベ政権下の数々の不祥事の事例や不条理な事件の具体例、今だったらまた変わるでしょう。日大アメフト部の顛末もお始末極まりありませんでしたし、一般教養科目でとった法学の講義も思い出しました。 基本的人権と近代的な法の体系、必ずしも真実の側に立つものではなく、幸福の側に立つもの、それでも考え続け↓
山口透析鉄

るしかないのが人間なのかな、とも思います。著者の他の本も読んでみるべきでしょうし、葉書を書いて送っておこうとも思います。カントは入門書くらいしか読んでいないので、やはり不勉強でした。でもこの辺、また研究者によっても意見は変わるのでしょうし……。

06/22 00:35
0255文字
ausud
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ネタバレ実践派カント学者の中島先生のご本です。カントの理性主義を改めて解説していただいています。なぜウソをつくのか。うそつきとはどういう人か。うそつきがはびこる昨今(昔もだろうけど)、理性と直感、判断と根拠などなど改めて考えなおしました。朝カル事案も実践派躍如で、真実性を訴えてもその貫徹はいかに困難か、それでも闘い続ける生き様はカント大先生に通じておられると思います。
0255文字
おさむ
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ネタバレ森友・加計問題といった安倍政権下におけるウソの構造を解き明かすのだと思いきや、自らの朝日カルチャーセンターに対する私怨があふれる新書でした(笑)。長年にわたり、講義時間が2時間だったのに、1時間半でも講師料は同じと言うことを聞かされていなかったことに憤慨したという内容。哲学者たる著者はいろいろな本でこの「朝カル事件」を書いてるようだが、これって事件?。
0255文字
山本哲哉
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ネタバレ昨今、こんなにウソがまかり通る世の中の、「ウソつき」のメカニズムを哲学的に切り込む。すなわち「道徳的価値は内面的な真実性にあって、外面的な適法性にあるのでないが、それにもかかわらず、我々は外面的な適合性を第一にして内面的な道徳性を第二にするという転倒を犯してしまう。」そこに「法に守られたウソ」がまかり通る。やはり、先の「転倒」により自他の幸福のためにウソをつくことは、はっきりとした「悪」である。そうは言ってもと思う反面、やはり内面的道徳に従って生きて行かなけれは。
0255文字
とむ
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ネタバレウソをつくことに対して罪悪感をもたず、損得だけを追及することの罪深さを、カントの倫理学をベースにして鋭く批判している。よく生きるためには、自らの魂を汚れさせないように、内面的美しさを失わないようにしなければならない。しかし、ウソはそこに忍び寄って、魂を、内面的美しさを蝕んでいく。少なくとも、そのことを自覚して生きることは理性的人間であるためにはひっすの条件であろう。
0255文字
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