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ウソつきの構造 法と道徳のあいだ (角川新書)(Kindle版)

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Kentaro
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ウソつきとは、客観的真理に反して語ることではなく、自分の「自覚的信念」に反して語ることである。例えば、ヒトラー政権下のドイツにおいて、隣に住むKがユダヤ人でないのにユダヤ人であると誤解して、「ユダヤ人だ」とゲシュタポに通報する者も、Kがユダヤ人であるのにユダヤ人ではないと誤解して、「ユダヤ人ではない」とゲシュタポに通報する者も、ウソつきではない。 理性的な人間であれば、自分が不利益を蒙るがゆえにウソをつくこと、他人のウソを見逃すこと、それに加担することが(道徳的に)悪いということを知っているはずだ。
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本読みましょ!
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ネタバレ政治家や官僚のみではない。企業も、病院も、学校も、さまざまな(営利・非営利) 団体も、個人も……不祥事が発覚すると、①まず高飛車に否定し、②証拠が出てくるまでは絶対に認めず、その後動かぬ証拠が突きつけられると、③恥ずかしげもなく、クルリと態度を変えて、一斉に頭を深く下げ「心からの謝罪」を表明する。本当にうんざりです・・・●あらゆる暴力は何らかの理由により正当化され、まさにここに徹底的な言葉の迫害があり「端的な真実」はかき消され「法に守られた真実」すなわち「法に守られたウソ」が大量に 跋扈する
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テツ
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気楽に気軽に「ウソはダメ」だと大人はこどもに教え諭すけれど、本当にどんな場面でも真実だけを口にする人間を目にしたらおそらく眉を顰め嫌悪するだろう。一般的に社会生活を営んでいれば嘘(真実ではないこと)をつくなんて日常茶飯事だろうに、何故それをろくに考えもせずに「ウソはダメ」だなんていう誰にとっても至難な生き方を美しいものだとして教えようとするのか。表紙にもあるようにこの矛盾が発生する理由を考えて、それを受け入れる在り方を考える姿勢が哲学的なのだと思う。
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ウソつきの構造 法と道徳のあいだ (角川新書)評価100感想・レビュー3