形式:Kindle版
出版社:左右社*
「どうして小説にせよ映画にせよ、あんなに「伏線の回収」が支持されるんだろう。僕は回収されるよりも投げっぱなしになっているほうがやっぱり好きだ。腑に落ちないもの、わからなかったもの、そういうものが僕には残る。回収される伏線は物語の中に留まってしまう。回収されない伏線こそが僕に向かってくる物語の鋒だと思う。夕飯は筍の土佐煮。わりとうまくできた。」晩飯、土佐煮が主菜って、なんかすごいな
お仕事辞典としても参考になった!特に、ゴミ清掃員と歯医者さん、辛いそうだ。医療従事者が大変なのは勿論だが、人が出したゴミ(飲みかけのペットボトルや鼻を噛んだティッシュ等)触るなんて危険すぎるし、人の口の中にアプローチするのも危険すぎる!もっと彼らをメディアで取り上げて欲しい。それを言い出したら他の職種も何かしら危険でキリがないのだが…来年の春こそはお花見がしたいな。出口がなくて、先が見えないですが、歴史を見ればチフスだとかコレラだとか人間は乗り越えているようなので、私たちもいつかはきっと…と信じたいです。
その質量を実感できたのだった。 読んで良かった。 どの日記も滲み入るものがあったが、特にピアノ講師の方と旅行代理店の方の日記が刺さった。 ただ、これはこの本に対してというか、読んで自分に向き直って感じたことなのだけど、書き手の職業などは幅広かったけれど思想的には割と似ていたように思う。 当時の政権に対しては、“特に触れない”から批判的な辺り。 よくやっていた、という人はいなかった。 私も思い切り批判的な考えなので、とても読みやすかった。 でも、読みやすくていいんだろうか、とも思ったのだった。
思想的に遠い人たちも、というかその人たちこそ、生きていることを私は実感すべきなんじゃないだろうか。 でも、それは1冊の本に負わせずに私が考えていなければならないことだなと思ったので、それは自分に。 書き手の選別には出版社の信条なども託されているのだろうから、この本自体が一つの主張であるのはいいと思います。 (ところで、この装丁は好きではあるのだけど〆切本シリーズと同じなので、違うものが見たかった、という気持ちは少しある。でも、それもコロナ禍の影響で一からは難しかった、ということならオッケーです!)
日記単体ととしては町田康がやはり面白いが「仕事日記」としてはごみ清掃員、映画館副支配人、ホストクラブ経営者、葬儀社スタッフの方々のものが切実&リアルで興味深く読んだ。
自分に関しては3月くらいから「原則在宅勤務」が続いていて、現在も月に2〜3回出勤するくらいで、恐らくワークスタイル自体がいまの形にシフトしていくんだろうなあ…と思う(もともと1月から在宅併用していたので違和感はない)。窮屈さ、先の見えない不安はやはり4月あたりがピークだったのかな。あの頃は殆ど本も読まなかった。また読む気が出てきたのは、この現実を自分の中で受入れることができたからだと思う。不安と鬱屈した思いを解消するために4月から毎朝走り始めたんだったな。今や筋トレも加わり腹筋も割れ、無駄に健康体w
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