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日本の戦争映画 (文春新書)(Kindle版)

感想・レビュー
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イワハシ
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戦争映画というとつい東宝の大作シリーズを連想してしまうが、面白かった印象がなかった。岡本喜八を見るようになって、やっと面白く感じるようになった記憶がある。これは、そんな喜八映画に頁を割いてくれているので、ありがたかった
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オールド・ボリシェビク
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春日太一はまじめな人だよな。戦争映画とは何であるか、丹念に作品から探っていく。戦争体験を経た映画関係者がいなくなった現代においては、どのようなアプローチが可能なのかも考えさせられる。巻末「この世界の片隅で」の片渕須直監督との対談は必読。
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pudonsha
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イデオロギーから脱して戦争映画について考えることで、作家の向き合い方のグラデーションが見えてくる。
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kokoko
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『本書の目的は戦争映画の変遷を追い、作り手の意識について掘り下げること』。製作者の戦争体験や苦悩、映画に込めた想いに目頭が熱くなること度々。経営者の姿勢に嫌な気持ちになることも度々。序に『本書に書かれているのは「映画内の作品描写としての戦争」』『「史実」と異なる場合も多々あり』とさらっと書かれていたが、読んでる内に忘れてたこともあって p.68 の歴史修正的内容や p.166 の陰謀論が解説もなしに載ってるのはギョッとした。フェイクのあふれる時代、註ででも史実を載せてればもっと良かった。
kokoko

映像研の金森さんがリアルだと本書で描かれるような経営者になるんだろうな、作品作りのためにお金儲けも大事だよなとも思うけれど。/巻末の片淵監督インタビューでも問題になるが、受け取る側の姿勢や知識・認知の問題で受容のされ方が変わる。映像作品で誰にでも誤解の余地が無いことと魅力的であることを両立させるのは困難だろうが、本書に註が無いのは手間を惜しんだ印象を受ける(これも金森さん的な問題に回収されるんだろうか)。

12/15 02:22
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Yasuhisa  Ogura
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コロナの影響でアマゾンプライムに加入。アマプラには、沢山の戦争映画がアップされていて、どの作品から観ればよいのかわからないので、アドバイスとして講読。昭和の戦争映画の制作には、かなり多くの戦争経験者が監督、脚本家、役者として参加しており、彼らにしか分からないこと、伝えられないことが描かれている。それは、当時としては共通感覚であったかもしれないけれど、資料としては残されていないことから、戦争を経験していない戦後世代にとっては、貴重な資料といえる。特に「独立愚連隊」などの岡本喜八監督作品は、観てみたと思った。
Yasuhisa  Ogura

早速、岡本喜八作品を鑑賞。「独立愚連隊西へ」は傑作。

12/05 01:29
0255文字
tkm66
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資料
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Meursault
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「この世界の片隅に 」の片渕須直監督との対談が掲載されたので手にとってみた一冊。戦争映画というものは、どこか暗くて、クリシェ的な演出で「押し付けて」くるものだと思っていた。本書は戦後の日本の戦争映画をたどる。戦後間もない50年代は、戦争体験のある映画製作者が持っていた思いが詰まっていた。やがて、時代の世相や、観客の層の変化により、戦争映画がどのような影響を受けて変わったのかが浮き彫りになる。それを踏まえて、「この世界の片隅に」がこれまでのどの戦争映画とも違っていて、まさに転換点であった事に気付かされる。
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スコットレック
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本書に出てくる、岡本喜八監督の言葉が胸に刺さる。 春日太一さんの著書、どれも丁寧で わかりやすいです。昔の作品はこういった本がないと なかなか出会う機会がないですからね・・。 動画配信サービスがかつてないほど充実している現在なら、本書で紹介されている作品も 苦にすることなく、触れ合えますね。
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みこ
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邦画における戦争映画の軌跡。映画の専門家である著者が思想的バイアスを込めずに戦争映画を論じているので映画論として非常に読みやすい。それでいて戦争について読者が自ずと考えさせられる良書である。普通の人の普通の日常を奪う戦争はこの世で最も必要のないものだと感じた。戦争の記憶がまだ色濃く残っていただろう60年代、70年代に戦争をコメディとして描いていたことに驚いた。今だったら確実に右からも左からも様々な圧力がかかるだろう。当時者の少なくなってきた現代の方がかえって表現に制限がかかっているものなのか。
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曲月斎
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戦後登場した日本映画の中の戦争映画というジャンル。当然のことながら、制作したスタッフも出演した役者も、多かれ少なかれ、戦争経験がある訳で、体験が当然反映する。まして観客も戦争体験を持っている。それが昨今の作品との大きな差だ。中で、戦争を伝えるということはどういう手法があるのか。イデオロギーを描く映画(それが反戦であれ、人情劇であれ)から戦争自体を描く手法の一つとして、「この世界の片隅で」の片渕須直監督と筆者の対談が示唆に富む。細部を描き、1人1人の姿を追う手法は範に足る。戦争体験を聞くことにも繫がるか。
曲月斎

中で、「日本のいちばん長い日」を制作した岡本喜八を後半では焦点を当てている。最初の勤労動員での空襲で大惨事を経験し、召集されて浜松の舞台でも空襲を浴びて首から血を吹き出したり、内臓が飛び出したりする仲間がいる中で生き残った体験が根底にある。死を喜劇化して受け止める。最後は笑うしかない、か。

09/08 09:15
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ますりん
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戦争の渦中から生き延びて戦争を描いた映画人たちと、戦争を知らない、または戦争を客観的に捉えた世代の映画人たち。その後の娯楽としての戦争映画作品と、そして「この世界の片隅に」へ。映画人たちの思いを掘り下げてるところがキモ。特に岡本喜八については1章割いてます。 戦争映画がそもそも少なくなったこと、戦争映画が泣かせるほうのバイアスが強めのドラマになったことも、近頃の巷間に溢れる想像力不足と、二択しかない価値観のペラペラさに影響してるのかしら。好き嫌いは別にして「この世界の片隅に」を先ずは観るべし。
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はなちゃん。
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読み応えあり
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ムーミン2号
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敬して遠ざけていたり(例えば『ひめゆりの塔』(’53)、超大作はスペクタクルシーンばかりだろうと勝手に思い込んでいたりしていた日本の戦争映画について、認識を新たにした新書だった。第一部は日本映画に描かれた戦争を時代を追って作品を紹介し、製作者・監督者の意図を掘り下げる。第二部は岡本喜八監督の戦争映画8作について語る。第三部は『この世界の片隅に』の片渕監督との対談。今後、日本の戦争映画もこの本を片手に避けずに見ていきたい。
マーブル

戦争映画と同列に語っては申し訳ないですが、ゴジラ40年記念の本を読んで第1作から通して見直してみていますが、時代の流れを感じますね。ゴジラの変化だけでなく時代の要求と言いますか。ドラキュラの歴史を扱った本でも感じましたが、時間軸をもって何かを継続して考察するもは面白いですよね。

08/11 22:48
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さも
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正直、未だ観ていない映画も多かった。ただ、以前は地上波でも度々流れていて、悲しい、残酷な場面を、断片的に多く覚えているこのジャンル。戦後が長くなり、色々と難しい状況なのか。だからこそ、片渕監督のインタビューに価値がある。
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ポスト丸山眞男・寺
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春日太一の本はいつも文章が簡潔で読み易い。内容の面白さも加わり、ずんずんと読んでしまう。本書は題名通り、日本の戦争映画の紹介。右寄りのものも左寄りのものもフラットな視線で紹介する。私が子供の頃は「邦画はつまらない」とされていて、そのつまらなさの理由のひとつが、これらの戦争映画の大作のせいでもあった。しかし本書を読むと、岡本喜八や笠原和夫が携わったものは観たくなる。増村保造のものも観たい。我々は戦争だけではなく、戦争映画すら時が経たないとクールに判断できないのだ。いや、戦争に関しては未だクールになれない。
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てら
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「戦後日本の戦争映画」を語る新書。ミリタリー視点はありません。気鋭の著者らしい、理と情のバランスのとれた良書になっていると思います。制作サイドが「戦争を経験しているかどうか」で大きく変わってくるというのは、実証されると改めて納得。プロデューサーや会社の言うことを聞かなかった監督や脚本家に拍手を贈りたい。片渕須直監督との対談も良かったです。
てら

『ダンケルク』なんかでも思ったんですけど、戦争体験が無い監督の作る「戦争映画」というのは新鮮で自由なアプローチがあって、可能性はむしろ大きいんじゃないかなと思ったりするのですね。

08/05 21:56
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hee
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戦後に作られた日本の戦争映画、「独立愚連隊」や「兵隊やくざ」でさえ監督脚本家さんの戦中体験が色濃く反映しているとのは目から鱗でした。戦争が終わって75年。既に戦後生まれが戦争を描くようになり、今後どのような戦争映画ができるのか。そういう意味でも巻末対談の「この世界の片隅に」のアプローチはとても興味深かった。
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ヒデキ
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春日太一さんによる日本の戦争映画の歴史を描いた作品です。戦後直ぐの時代から、21世紀までの作品を監督・脚本家と戦争との関わりから描かれています。春日氏の過去の映画、書籍からの情報量に圧倒されてしまいます。適切な評論を読んでいるとつい忘れてしまうのが、リアルタイムの時代に私がどんな感情で描かれた映画を見ていたかということです。もう一度、見たくなった映画を今日から見返しています。
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kei-zu
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日本映画は、戦争をどのように描写してきたのか。また、公開時期のおけるそれぞれの時代背景とは。紹介の何作かは観たことがある。 1953年公開「戦艦大和」は、沈没に向けてただただ人が死んでいく。何よりも鎮魂の映画であった。 1960年公開「太平洋の嵐」は、ミッドウェイ海戦をスペクタクルに描くが、敗戦の口封じのため生き残った主人公は南方に送られる幕切れ。 戦後の記憶が薄れた1981年公開「連合艦隊」は、感傷的な主題歌をバックに大和が沈んでいく。 「この世界の片隅に」の片渕監督インタビューも必読です。
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日本の戦争映画 (文春新書)評価100感想・レビュー19