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新訳 リア王の悲劇 (角川文庫)

感想・レビュー
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いなだ豆乃助
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リア王には改訂によって2作品あるというのは初耳だ。確かに今まで読んできたリア王とは、訳者の違いがあるとはいえ、なにか違和感があった。なるほどそういことか。
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のえる
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あらゆる立場の思いが交錯しすれ違いあっていく悲劇ですが、まともといえる人がエドガーや例の召使くらいしかいなかったので、その他の人間に酷い仕打ちが展開されていてもいまいち味方しきれず複雑な気持ちになりました。それがこの劇の醍醐味かもしれませんが……。いろんな演じ方によって見え方が変わる試みがなされてきたとのことなので、ぜひ劇場でも見てみたいと思います。丁寧かつ読みやすい翻訳で良かったです。
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Tsuyoshi
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観劇の予習として読了。学術的な注釈が豊富だけど、それが本文下に配置されているのは好みが分かれるところ。初めて読むなら別の訳がベターかも。「Nothing」の多義性は禅問答に通じるものがある。
0255文字
nightowl
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光文社新訳文庫を読んだ際はプロットが錯綜していると感じた。しかしこちらのフォーリオ版だけで訳されたものは整然としている分物足りなさがある。擬似裁判の場はごっそりカット。多くの人が集まり混迷する世の不条理ぶりは折衷版の方が表現出来ているのでは...訳が分からないのに人を惹き付ける力も幾分か削られてしまったような。横内正版、英国ナショナルシアター版の長丁場を俳優の演技力で成り立たせるものを見ているだけにそつなくまとまりすぎている印象を拭えない。
0255文字
ゆうしゅん
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リア王は予備知識がなくて、漫然と舞台を見てると、その魅力を全然楽しめないと聞かされていたので、本書を手にとる。さすが河合祥一郎訳。物語と同じ分量の詳細な〈注〉が付けられることで、登場人物の語りや行動に込められた意味がよく理解できる。ただでさえ、登場人物は多く、暗喩的なセリフが多いこの戯曲の予習にぴったりだ。老害が厳しく裁かれる現代の時代にあって、若い次の世代とどう向き合うべきかを深く考えさせられる。
0255文字
user 1
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☆☆
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七草奈々子
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良訳。『リア王の悲劇』を演じる際のリズムや呼吸などが脚註で指示されており、また充実した註釈によって知識が補われ、読む側が舞台の(あるいは人物の)立体的なイメージを伴いながら「劇を読んでいる」という感覚で読むことを促される。ただ、p. 194 にある「人間の運命を神や自然と絡めて受け入れる中世的な考え」云々の記述は、現代の本に書く中世理解としてはあまりにも通俗的すぎるのでは。神の全知に対し、いかにして人間の自由を確保・説明するのかということが長い中世において問題であり続けたのではなかったのか。
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ありさん
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ネタバレ三人娘をもつリア王、子育て方法間違えたようですね。 あれっ、お母さん出てこなかった? 三女が可哀想と最初思ったけど、皆が悲撃のヒロインでした。
0255文字
三毛太郎
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いわゆる4大悲劇の中、若い頃読んでこれだけピンと来なかった。この歳になるとちょっと沁みる。認知症発症しかけの父親の介護をたらい回しにしたあげく狂死させる。…あぁ今ドキっぽい。だがしかし、コーディーリアが変なこだわりを捨てて、空気読んで無難なこと言ってれば実はここまでの悲劇にならなかったんでは? ある意味元凶とも言えるコーディーリアをちゃんと描ききっていない、というのが問題なのかもなぁ…。
0255文字
フラチキさんです
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★★★★☆ 作者さん5冊目。なんとなく読みづらかった作品。角川文庫版のロミジュリが読みやすくて手に取ってみましたがこちらの注釈の量は中々の量。基本的に登場人物が狂っていたり腹黒だったりと読んでいて混乱するフレーズがいくつか飛び交うせいで私は少しだけ読みづらかったです(ハムレットよりはまし)。しかし絡みに絡みあった思惑のぶつかり合いは醜いものがありますね。所々に時代による差別感が滲み出ていてそこも面白かったです。なんやかんや一気読みです。
0255文字
かげろふ
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訳者あとがきによれば、リア王には2種類の版本があって前世紀まではその折衷版で翻訳がなされることが多かったそう。ところが最近ではそれぞれ別個の作品として扱うのが定説になってるようで、こちらはそのひとつ「リア王の悲劇」の新訳です。注釈が多いのですが、例えば「Nothing」をキーワードにしてることとかそのおかげで理解できて愉しみが拡がりました。トルストイとオーウェルによる作品批評の解説まであり、これもこの劇作を理解する上で大きな助けになりました。これら解説込みで価値ある新訳だと思います。
0255文字
Shintaro
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ネタバレ権力移譲と生前贈与に失敗した男の末路。というと実もふたもないが、僕は明らかに認知症の兆候を読み取ることができた。実は身近にこのような現象が発生し、参考のため読んだのだ。認知症という補助線を引くことにより読みやすくなる。歳を取ると頑固になり怒りっぽくなる。コーディ―リアに対してキレるところはまさに暴走老人。プライド高いし。被害妄想や譫妄も発症する。児童書しか読んでなかったので、今回初めて熟読した。底本があるのも初耳。もちろん読み方は人それぞれ。トルストイやオーウェルも論じているように、賛否両論こそ傑作の証。
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芳原
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本文の約四分の一が注釈だ。これが原文の解説だったり、他作品との関連を示したり、文字通りの劇的な事柄であったりと、行き届いている。また、河合祥一郎訳は、押韻やハーフラインを日本語で再現し、台詞の音楽性を保つ。『リア王の悲劇』はわざとそれを乱す場面がいくつかあるので、登場人物の心の揺れがより伝わりやすい。劇のキーワードは「Nothing」で、コーディーリアをはじめ多数の者が様々な場面でこれを口にする。徐々にすべてを失っていくリア王は、舞台にいないときもやはり主役なのだ。身から出た錆もここまで来ると喜劇的だが。
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葛
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シェイクスピア作 河合祥一郎訳 令和2年10月25日初版発行 発行者:青柳昌行 発行:株式会社KADOKAWA 角川文庫22391 印刷所:株式会社暁印刷 製本所:本間製本株式会社 表紙画:和田三造 カバー:金子國義+金子修 定価:本体720円(税別)
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十文字
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河合祥一郎訳のシェイクスピアを今回初めて読んでみた。福田訳、小田島訳、安西訳と読んできたけど、この角川文庫版の特徴なのか、解説や訳注がすごく細かい。
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とも
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数年に一度読んでみたくなる本。リア王って一般的には、三人の娘がいて長女次女はお父さんに(王)うまい事言って財産もらい、末娘だけはうまく言えずなにももらえないでも本当は末娘が一番父を愛していた話、と思われてる。確かにそうなのだが、読み返す度に、三姉妹の話は基軸だがもうひとつ重要路線があるのに気付く、それが別の家(臣下)で庶子の僻みっぽい次男と馬鹿のふりしている長男の家督争いの物語だ。そしてここも次男が父に取り入っていて長男は蚊帳の外になっている。口がうまい子どもに目眩ましされた父親が、二人出てくる話なのだ。
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ふゆきち
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ついに角川文庫の新訳で四大悲劇が揃いました。注釈や異稿等充実した解説でお得な気分です。作中の「よかれと思って最悪の結果を招いた」とのセリフに象徴されるように、面白いように悲劇へと一直線で突き進みます。コーディーリアはもうちょっとうまく立ち回れなかったものか。ほかの家族の性格も大概ですけど。
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