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暗殺の幕末維新史-桜田門外の変から大久保利通暗殺まで (中公新書 2617)

感想・レビュー
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青柳
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日本史上、最も暗殺が多発したとされる幕末の暗殺史を解説しています。龍馬の『日本を今一度洗濯いたし申候』とはよく言ったもので、その内実は血で血を洗う暗殺合戦。日本の華々しい近代化の歴史は血みどろの残酷劇と表裏一体であることを理解致しました。被害者の殺され方についても詳しく記述されており、どれもこれも凄惨極まる犯行が頻発していることが分かります。そのようなテロリスト・被害者が政治的理由で靖国で祀られたり、祀られなかったりしているので、近代とはいえ日本の幕末というのも実に闇が深いものだと思いました。
青柳

幕末の歴史は山川菊栄の「覚書 幕末の水戸藩」と城山三郎の「冬の時代」の印象が強いので、元から内ゲバ争いの印象が強かったのですが、本書を通してより一層暗いイメージが広がりました。本書では全編を通して幕末の暗殺史が解説されていますが、一方で本書に記載のない無名の人々の犠牲も忘れてはいけないと思った次第です。

04/13 21:03
0255文字
みなみ
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まず目次の暗殺された人リスト化にクラクラする。こんなに殺されているのか……暗殺実行犯が英雄視される現象が何度も見られる。これは二・二六事件事件とか甘粕正彦の大杉栄殺害にもあったことなので、「正しいと信じてやったんだから殺した人に同情する」みたいなメンタルはその後も続いていたのではないだろうか。様々な暗殺の背景と詳細を記していき、武市半平太の仕掛けた暗殺などには手厳しい。攘夷を煽る文章も掲載され、「夷虜を鏖(みなごろし)にし」(藤田幽谷)など文字で読むと恐ろしい。「青天を衝け」の平岡円四郎も出てきた。
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すずゆい
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★★★☆☆ テロは肯定しない。しかし、今のこの国はそういったものの上に立っている。幕末は日本史の中でも実に複雑な時期だと思う。ある種の熱病に冒された時期でもあるだろう。その手段が暗殺ではないか。本書を読んで思った。相容れないから消す、そういう感じだろうか。テロは肯定しない。だが、国を動かすには、この時代のような熱量が必要なのかもしれない。
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竜
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幕末、なんと血なまぐさい時代だったことか。切り殺して、首を晒す、そしてみんながそれを現物するとか、ほんの150年前なのに。 こうしたことの結果、今の日本があるんですね。維新なんて軽々しく使ってはいけない言葉なきがします。
竜

アヅマさん、ナイスありがとうです。

08/18 13:09
竜

cabernetさん、ナイスありがとうです。

11/22 08:39
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オールド・ボリシェビク
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桜田門外の変から、紀尾井坂における大久保利通暗殺に至るまで、幕末から明治維新にかけてのテロを紹介していく。いやはや、血なまぐさい時代だ。しかも、殺す側の人間はその行為を当然視しているところがすさまじい。しかも、天誅する理由も誤解や噂に基づいたものが多いのに唖然とする。こんな時代を経て、よく、明治維新にソフトランディングできたものだ。結句、その維新を引っ張った大久保も凶刃に倒れる歴史の皮肉を知れ。
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masahiroiba
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2024-098 ★★★★☆ 図書館で借りて読了。かなり知らなかった場所も発見できたので良かった。ひたすらマイマップに登録した。暗殺の歴史はなかなか気持ちの良いものでも無いけれど、それでも歴史の一端として学んでいく必要はあるなと感じた。
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ディーノ
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「テロでは歴史は動かせない」というがテロで歴史が動いた実例が明治維新である。私はテロに対しては否定も肯定もしない。それにしても数多くのテロリストが靖国に合祀されているのには驚いた。A級戦犯が祀られているよりも問題だ。 結局「テロ」か「義挙」かの分別は歴史の勝者が決めるらしい。
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スプリント
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江戸時代末期から維新、明治にかけてこれだけの人物が暗殺されていたとは。
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funkypunkyempty
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★★★☆
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tom
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これを発行したあとすぐに、まさか現代において元首相が殺されるとは想像されなかったであろう。
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こけしだ
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日本史上これほど暗殺が頻発した時期はないという。会津藩が京都守護職に入ったのも、当時の京都の治安を担当する町奉行所が逆恨みを恐れ捜査に本腰を入れず、無法化していたからとのこと。明治に入ってからも「斬奸状」なるものは続いたようだ。暗殺者が一部の人たちから英雄視されるのは今も昔も変わらないんだな。こうして見ていくと、2022年に日本で起こった暗殺事件は、歴史上類を見ないものだったんだろうなと感じた。
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cybertiger
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読んでいて久し振りに心が慄えた。テロと縁の無い国もなければ、テロの無い時代もない。しかし日本のテロがこれほど幕末維新に集中しているとは思わなかった。「第六章“正しい”暗殺、“正しくない”暗殺」は皮肉に満ちた章だ。徳川幕府の時代に起きた攘夷テロは、“桜田門外の変”に代表されるように明治政府によって顕彰さえされた。だが明治時代に起きた攘夷テロは犯罪として処断された。“正しい”テロなど存在しない。時の権力によって讃えておいた方が都合の良い(歴史となった)テロが存在するだけだ。
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hr
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図書館本。暗殺者の中には、靖国に合祀されている人物も居るらしい。靖国に参拝する政治屋の意図がよく分かって脱力する。
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ゆぅ
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幕末明治に起こった暗殺事件のまとめ本。暗殺によって作られた明治の世、新政府の要人は暗殺を禁じるも自分達が行ってきたように暗殺は繰り返されて命を狙われる。幕末も明治も怖いなって印象です。招いておいて賛同してくれなかったら斬ってしまうとか、いろいろと恐ろしい長州志士……
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不易流行
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図書館本。書名を少しもじって、『幕末維新の暗殺史』としてもよさそうな気がする。日本の歴史の中で、最も暗殺が頻発した時期ではないか。幕末維新期には相応の関心があるのに、知らない事件が結構あった▽歴史に「たられぱ」は禁物かもしれない。それでも、「あの事件(暗殺)が起きていなかったら」と考えるものは少なからずある▽今夏、元首相が銃撃される事件が発生した。令和の日本でこのような事件が起きるとは考えもしなかっただけに、受けた衝撃は大きい。
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えぬ氏もわるよのぉ
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尊王攘夷の熱に浮かされた幕末は、暗殺テロが横行した。こうして列記されると、数の多いのに改めて驚き、読んでいてあまり気分のいいものでなかった。些細な理由や事実無根なうわさだけで殺されてしまったものも多く痛ましい。昨今のSNSで、些細な理由や誤解で炎上や誹謗中傷が起こるのに通じるものがあるかもしれない。
りー

共通点たしかに…。

06/22 19:56
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緑のたぬき
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幕末から"明治維新"までの暗殺事件が大量に記述。意に添わぬ相手をとりあえず殺すか脅し、"明治維新"が成立してきた。幕府の"奸臣"、異国人を暗殺した"義士"は明治になってのちに、靖国神社に合祀されている。官軍側の暗殺テロリストは位をもらって祀られる。幕府、東北など"賊軍"の暗殺者や被害者は祀られない。伊藤博文も若い頃に放火や暗殺に手をそめていたようだが、朝鮮で同じく暗殺され因果を感じる。長州人の殺人の多さに驚く。
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塾長やってる安村俊毅
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ネタバレ幕末の暗殺の歴史を取り上げます。知識や大局観の無さを発露し、偏った思想でドヤって人を殺す様は正に狂気です。愚かな武士を中心に、神国思想を元に外国人を夷狄と襲い公使館に手を出したりして、やらかしては高額賠償等の要求を飲まされ、ケツをふく担当者達の苦悶が目に浮かびます。 日本人同士の暗殺でも他人の言質が気に食わないと人を殺めて、首をはねて公衆の面前に晒すような(やってることは、麻薬組織や宗教原理主義組織とかわりませんからね)テロリストが、後に神社に祀られるという、おかしげな事が起きたり、それもまた狂気です。
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かんぴー
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ネタバレTwitterで知った本。本屋で一度見かけたのだけど、また今度と思って買わなかったらその後ずっと出会わず。しばらくして再会したので即購入しました。うーん、勉強になった。ある程度下地となる知識がないとわからないので、面白いんだけど読み進めるのが大変だった。時代の流れによって暗殺の役割が変わっていったことがすごく興味深かった。生麦事件以外の外国人事件も多くあったとわかったし、幕府や新政府の思惑でいろんな人が死んで、その屍の上にわたしたちは立っていると思うと、もう。この時代は生き延びたことがまずすごいことだな。
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m__akiyoshi
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読んでいてとても嫌な気持ちになった本。勿論著者にではなく、暗殺実行犯の言い草に。政敵を不確かな噂や、思い込み、外国人に対しては存在自体を理由に殺害し、それを正当化しようとする、あまつさえ「天誅」などと称する行為は、一体何様なんだ、と。「攘夷」という考え方を生み出してしまった「水戸学」というのが大きな影響を及ぼしている。そして当初攘夷がもてはやされたが、世界を知るとそれは不可能で世は開国へと動き出すが、それに対応出来ない人達は裏切られた、と思って更に敵を求める。「攘夷」とは呪われた言葉だと感じた。
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86番
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幕末といわれる短い期間でも多くの暗殺がありました。非常に面白かったです。
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スピカ
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ネタバレ★ざっと概要を纏めたコンパクトな作り、かつ漢文調の斬奸状の書き下し文が読みやすく、入門編として興味深く読了。幕末、特に1860年代京都の治安が悪すぎる。桜田門外の変後、預けられた暗殺者に「稽古と実際に人を斬ることの違いや刀身の長短について」を尋ねたインタビュー記事により、長刀が流行ったりするところは日本人だなあと思った次第。誅戮に梟首なんて語に遭遇しない現代日本で良かった。
スピカ

「公家は恐れ多くて斬れない。下衆な目明しは刀が穢れるから斬らない。」分かるような分からないような理屈ですが、結局どっちも絞殺。「三人の刺客に襲われた吉田東洋は腕に覚えがあったので一人目と斬り結んだが、残りの二人に後ろから斬られた。」さすがに時代劇とは違いますね。

11/22 02:41
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Cinejazz
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ペリ-提督の黒船来航から「明治」と改元される十数年間に百件を超す暗殺事件(政治的テロ)が頻発した。 桜田門外で主君を護ろうとして闘死した井伊側八名は忠臣として顕彰され、無傷で藩邸に帰った七名は絶家、斬に処された。坂本竜馬と中岡慎太郎は、明治12年に靖国合祀された。長州の大村益次郎は、故郷に大村神社が創建、明治11年に靖国神社に銅像建立。大久保利通暗殺の首謀者島田一郎は、藩閥政治に抵抗した政党政治の先駆者して浅草本願寺の「憲政碑」に合祀など、暗殺事件後の様々な処遇に目を奪われる血生臭い幕末維新の暗黒史。
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おやまだ
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ネタバレ幕末・維新の暗殺事件を列挙していて興味深い。しかしなぜかくも幕末・維新期に日本史では空前絶後と言える暗殺が多発したのか。筆者は「尊王」という宗教的側面と、「攘夷」という外国人に対する排外意識に求めているが、それだけではないだろう。日本の思想史、例えば武士道、儒学、もっと広く言えば日本人の民族的特性から導かなければならない。その点が欠けているため、好事家の趣味の域から出ていない気がする。
0255文字
Tomozuki  Kibe
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「風雲児たち」未完決定の悲しみをまぎわらすために紐解く。幕末テロ列伝。殺人に次ぐ殺人。井伊暗殺が口火に、ただの遊びの殺人が流行、更には脅しのための下っ端殺害。権力者が変わると殺人者が表彰される一方、現権力者の暗殺は禁止という当然ながらの矛盾。だが「世が変われば俺たちは英雄」気分は近代の暗殺を呼ぶ。議論を許されない社会・武士という戦闘階級が社会の一定数を占め、彼らが中途半端に教養を身に着けていながら「言路洞開」できないための暗殺の横行。はたして令和は「暗殺の時代」に戻りはしないか?
Tomozuki  Kibe

しかし、日本の暗殺をヤマトタケルから語っているのには恐れ入った。

09/08 08:26
Tomozuki  Kibe

こないだ、フランス革命の本読んだので、そちらとの対比も面白い。かたや議論の末の処刑・かたや議論が許されないゆえの暗殺。

09/08 08:28
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saikoro
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ネタバレ幕末維新を暗殺から紐解く。というよりかはとにかく暗殺の羅列。ひたすら暗殺、暗殺、暗殺。タイトルがそうだから当たり前なんだけど、ここまでくるとほんと凄い。読んでるだけで感覚が麻痺してくるけど、当事者たちもそんなもんだったんじゃないかな。お手軽なパフォーマンスとしての暗殺、激しい思い込みと思考の停止による暗殺の2パターンあるようだけど、ぶっちゃけ今の時代も物理的な人殺しはしなくともこういう思考に陥ってるよねみんな。150年やそこらで人の思考は変えられないのだなと思う。
saikoro

買ったのが今年の頭なので、そのときに読んでいれば良かったのだけど、今年の大河ドラマ『青天を衝け』を観てしまうと幕末の暗殺劇に大いにかかわってくる水戸学、尊王論の掘り方がちょっと甘いかなと思ってしまう。

08/28 12:54
0255文字
kuukazoo
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暗殺事件が頻発した幕末維新期。その中心にいたのは尊皇攘夷思想に洗脳されたテロリストである”志士”たち。当初はちやほやされるがやがて時代に取り残され利用価値がなくなり見捨てられてしまう。そして明治になると靖国神社に合祀されたり位を授与されたり故郷に神社が立ったりするのである。テロリストを生んでしまう社会...というかテロという発想がなぜ生まれてしまうのか。根は深い。
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サタイン
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大まかには知っていたけど、日本の近代化はずっと血なまぐさい暴力によって成し遂げられたものだった。幕末の日本は正直イスラム国と大差ない危険思想が蔓延していて、体制を変えるって事は暴力やむなしなのだなって事がよく分かる。結局体制がほころびると治安が悪化するっていう悪循環。それでもあれだけ好き放題やった長州が新政府で大きな顔が出来たっていうのはテロリストからすると希望みたいな話だよなとは思ってしまう。水戸藩ぐらいの扱いでもおかしくなかったのに。
0255文字
shel
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全体としては事実を淡々と記す、抑制の効いた筆致。文久年間のあまりにも横行した天誅で、殺すターゲットすらなくなったというところ、そして星亨が刺殺されたことに対する兆民の評論(『一年有半』)は印象的であった。革命と暴力との関係については、近年フランス革命との比較研究も進んでおり、参照すると面白いかもしれない。
0255文字
ねこ5号
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幕末から明治維新に至るまでの暗殺の歴史。多くの人が 殺られています。 大きな歴史の流れとキーパーソンの暗殺がシッカリ紐ついて記載されているため理解しやすいです。単なるうんちく本ではありません。 もちろん暗殺された人や関わった人々のその後などの小話も多く掲載されており、ちょっとネタとしても面白いです。 例えば佐久間象山は後ろを切られて殺されたとのことで佐久間家は改易になってしまったとか、中山忠光の子孫が愛新覚羅の妻になったとか云々。
0255文字
Toska
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ネタバレ当初は井伊大老など大物狙いだったのが、途中からアピールと見せしめ目的の殺人に変わっていくのが何とも言えない。政局に与えた影響を考えると、尊攘派による暗殺事件は「テロの成功例」と言わざるを得ないのではないか。ただ、だから明治政府は異常だったと断ずるのではなく、そもそも武士階級が持ち合わせていたメンタリティや、民衆の中にある反権力テロへの共感なども指摘していて、バランス感覚に優れた内容。大久保利通を暗殺した島田一郎が一方で顕彰され、憲政のヒーローとして祭り上げられていたというのが興味深い。
Toska

あれだけ「攘夷」で人々を煽っておきながら、天下を取るとすぐさま手の平を返した明治政府の豪腕は正直大したものだと思うが、当然それは新たなテロを呼ぶものであった。横井小楠暗殺の廉で処刑された津下四郎左衛門の子息が、父の死にわだかまりを拭えなかったというエピソードが悲しい。日本の近代化があのように尊大な排外思想を出発点とし、その事実に真正面から向き合おうとしなかった事実を忘れてはならないと思う。

05/26 10:13
Toska

暗殺されたヒュースケンが複数の日本人女性と関係を持っており、これが尊攘派の怒りを買った可能性があるというのは重要な論点かもしれない。『民衆暴力』でも、関東大震災後に朝鮮人によるレイプ事件の噂が流れ、これが虐殺を煽る一つのきっかけになったと述べられていたのを思い出す。「異人」による女性の強奪・純潔の侵害というイメージは、容易に排外運動のトリガーとなり得るのではないか。

05/26 10:19
0255文字
鈴木小
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淡々と暗殺の時代背景、犯人(想定)、実際の暗殺状況が記述されています。物語性はほぼゼロなので事実と思われること、想定される可能性が高いことが記述されています。それなりに歴史の縦糸・横糸を理解されている方なら、そこそこ楽しんで読めると思います。
0255文字
ぺんぎん
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どなたか、人が死にまくると評してますが、本当にバッサバッサ人が死にます。実写版るろ剣みたいに人が死にます。世のため人のための遊侠な御仁から、遊興でサクッと嬲り殺しにされる方まで多種多様。斬奸状さえ添えればJustice!!なノリは昭和維新にまで引き継がれ……。こんな話なんで、てっきり明治政府の連中はヤバい奴らなんですよ、って感じになるかと思いきや、結構冷静。戦闘を生業とする武士なんだから、と淡々と説明していく。ある程度幕末の歴史の筋を知ってから読むと楽しめるかと思います。
0255文字
Die-Go
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図書館本。うひー、とにかく人が死にまくる。タイトルからして当たり前なんだけど、いささか食傷気味になってしまった。ただ、読んでいて感じたのは、暗殺でもなんでも、人殺しで英霊にはならないと言うこと。殺人は罪です。★★★☆☆
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アイシャ
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幕末から明治維新にかけての人物は実に大きな運命の波に飲まれ、その行く末はまったく予想のつかないものだったと思う。例えば新選組の斎藤一が明治時代を長く生き抜いたり、幕府軍として最後まで戦った榎本武揚が明治政府に要職を得たり。その逆に多くの優秀な人材が暗殺によって若い命を落としていった時代でもある。武市半平太の名前を見る頃には土佐、長州、薩摩が藩の存在をアピールするためにだけ暗殺が行われていたようだ。その残虐性も辟易する。明治時代になってからも暗殺は続き、大きな変革に置いて行かれた人々が多かったのだろう。
0255文字
かずさん
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幕末にこれだけ暗殺があったとは…。すごく簡潔にまとめられていて、面白かった。
0255文字
ユコリン
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ネタバレ幕末から明治にかけての暗殺の歴史。まだ暗殺事件はあったように思うが、通史としては細かく書かれている。各々の事件が駆け足になってしまったのは仕方ないので、参考文献等を元に更に詳しく調べてみたい。「鎌倉事件」に興味があるので一先ず満足。「天狗党」関連に余り記述が無いのはちょっと不満。
0255文字
Yone
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明治を中心とした暗殺史。 基本的に一つの事件に対して実行犯は複数おり、大半の事件ではその実行犯も皆処刑されている。 そして、実行者は処刑も充分覚悟した上で殺人を起こしている。 その動機も、カッとしてついでもなく、一時の欲求に流されたわけでもなく、基本的にはこの国を良くしたいため。 そう考えると現代で起きているテロとは全く違い、読んでいて変な不快感は湧かない。幾つかの事件は明治維新に繋がっており、その後の時代に生きる者としては感謝するべきなのかもしれない。 しかし一方で龍馬を暗殺した者などは恨めしい。
0255文字
NAO.I
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幕末から明治初期までの暗殺事件をほぼ時系列で並べ、テロによる時代の流れに着目した幕末維新史。1章で述べられる「宗教で戦いを始めると歯止めが利かなくなる//明治維新もそうした側面を持っていた」という言葉が重い。当時の神国思想の根深さが読み進めるうちによくよくわかるようになってきて。また、テロリストの英雄視(靖国合祀の有無など)についても気になること多々。そういう時代だったんだといえばそれまでだけど。いかに混乱した時代だったかを改めて知る1冊となった。
0255文字
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暗殺の幕末維新史-桜田門外の変から大久保利通暗殺まで (中公新書 2617)評価82感想・レビュー64