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西洋中世奇譚集成 妖精メリュジーヌ物語 (講談社学術文庫 2029)

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ルトピエ
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パルトネ領主はリュジニャン家の正統な血筋である根拠を示すためにクードレットに本書執筆を依頼したそうだが、あのキリスト教全盛時代に、どう見ても悪魔に近いような先祖がいることが有利になるなんて、とっても不思議。それはさておき、メリュジーヌ伝説は「鶴の恩返し」みたいに正体がバレて終わりかと思っていたら、こんなにも豊かで面白い物語だったなんて知りませんでした。でも「リュジニャン」の語源がメリュジーヌだなんて、ホントかいな。
ルトピエ

クードレットと同様に、ジャン・ダラスはベリー公ジャンのためにメリュジーヌの物語を書いた。リュジニャンの家系と繋がりがあるジャンこそ正統であり、だから『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』にメリュジーヌが描かれている、という解説にビックリ。画集で確認したら、リュジニャン城の上に竜みたいのが飛んでいる。これってメリュジーヌだったのか~。

09/06 23:18
0255文字
singoito2
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韻文の物語本文にルゴフとルロワ=ラディリの論考がついています。物語も典雅な味わいがあり愉しめるし、論考も読み応えがありました。
0255文字
ankowakoshian11
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積み本消化。神話。異種婚譚。妖精メリュジーヌを娶った王が名誉、武勲、愛など栄光栄華を与えられるが、妻との約束を破ってしまったために凋落する話。子供が8人、それぞれについても語られる構成で、ある王家の血筋の話でもあり。先日読んだアーサー王物語で描かれる女性のステイタスの違い。間違いを起こすのはいつも男で、女性は愚かな男をそれでも愛し、赦し、罰したりする。神話では女性も強い。後半は研究者による民話/神話/伝説の変遷の分析。こちらも興味深かった。
0255文字
てつこ
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神秘的な力を持つ女性メリュジーヌと騎士レイモンダンの出会いから、子孫の繁栄と悲劇を語る話。仏リュジニャンを治める家系の正統性を主張するために書かれたとされる。後半は研究者によるメリュジーヌ民話の変遷について。同類のストーリーを持つ民話や伝承は、リュジニャン近隣の地域でも採取され、時代によってメリュジーヌの多産性(子孫、農業)や、神秘性(善行な女性から悪魔化へ)において変化が見られる。
0255文字
misui
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リュジニャン家を権威付けするための物語とのことで、リュジニャンがメリュジーヌを始祖として名前もそこに由来するらしい。よくある異類婚姻譚なんだけど普通におもしろい。タブーを破ったあとの別れの場面がとにかく良いな。
misui

しかしリュジニャン家はこんな物語に紐付けられて「約束を破る家系」とは思われなかったんだろうか。

07/25 19:04
0255文字
冬樹
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筋だけ言うならオーソドックスな異類婚姻譚。/結局メリュジーヌは神的なものだったのか悪魔的なものだったのか、結論づけるのがいまいち難しくて、後味が奇妙。西洋の物語はそのあたりがきっちりしているものが多い印象があるので、特にそう思うのかも。/物語本編を踏まえた上で読む論考はとても面白かった。特に構造主義やトーテミズムのあたり。/フケーのウンディーネも森の向こうの水辺にいたことを思い出した。
0255文字
茅野
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今更ながら。クードレット版。主題はシンプルだが、同時に描写される彼らの息子達の冒険譚も面白い。後半の論考も興味深い。
0255文字
マリリン
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「妖精メリュジーヌ物語」は、西洋の民話らしい。「鶴の恩返し」に似ているが、物語はメリュジーヌの子供10人の事や、きょうだい・親についても書かれていて楽しい読書になった。241㌻からの論考も良かった。
0255文字
蛇の婿
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前半が『メリュジーヌ物語』、後半がその論考です。どちらも非常に面白く、かつ、興味深いです。…まあ…後半の論考は民俗学とかに興味がないとちょっときついかなw しかし後半の論考はかなり穿って書かれてあるように見受けられますので、、異類婚譚などに興味のわいた奇特な向きは読んでみても損はないと思います。…あえて付け加えるならメリジューヌにしろオンディーヌにしろ日本で言う海から来たマレビトならぬ森の奥に住まうマレビトの概念があるんじゃないかなということかな…
蛇の婿

ヨーロッパにも、『人の立ち入れない場所に人知れず住まう貴人』というイメージがやっぱりあって…とか、…また寝らんなくなっちゃいますねwwやめましょうw

02/13 02:38
蛇の婿

個人的に、読んでいてすごく楽しい本でしたw

02/13 02:39
0255文字
Avis
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中世のお話はどれもわくわくします。「アンジェリク完全版」が出たのを機に前から気になっていた本書を読んでみました。
0255文字
ヴィオラ
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「妻との約束を破ったために、それまでの幸せな生活を失ってしまう」鶴の恩返し的な話。遠く離れた地域の民話・伝承に、同じようなモチーフが現れるのって、やっぱりちょっと不思議でワクワクしますね(^_^)
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西洋中世奇譚集成 妖精メリュジーヌ物語 (講談社学術文庫 2029)評価81感想・レビュー11