形式:単行本
出版社:講談社
形式:Kindle版
この本、良い話なんですが…イカ飯がちらつきます(笑)
まる子さん、たしかに! 自分の古いイカ飯記憶を脳内再生しつつ、いつ作ってみよう?とか考えながら読んでましたー
あとがきより「この作品で私がこだわった「普通」。いまの時代もっとも難しいのは普通に生きることじゃないかなと、私は思っています。そしてそのために必要なのは「誠実」であることなのだと、自然を相手に仕事をする人の姿を見て、そう確信しました。」
<いくらさそわれたからといって、雅也一人で旅行なんて無謀だと、しばらくのあいだ、父さんは反対していた。「発達障害」という言葉が、あの人の頭の中から、はなれないのかな。母さんは、ぼくをかばってくれる代わりに、障害を認めない。だから旅行には行かせてくれたけど、それがいいことなのかどうか、ぼくにはわからない。ぼくにとって、それもやっぱり息苦しいことに変わりはない。父さんがいつも行き着くところは、「どうして雅也は、こんなふうに育ってしまったんだ」という、誰も答えようがない場所だ>という記述に、君、辛かったな、と。
「北の太陽」のお母さん・志保子さんが、72年生きて辿り着いた言葉。「空を見てごらんなさい/空は、どれだけ多くの残酷をながめてきても、おだやかだ。空を見ていると、けっきょくわたしにできることなんて、なにもないとわかる。だからこそ、わたしも見ていよう。せめて残酷から、目をそらす人にはならないように】とても含蓄のある表現だ。ただ、“空”としたところに、この作者の若さがでて、残念に感じた。干害で全滅した田畑で、農民は空を見上げ残酷な空を呪い、豪雨で川が氾濫し家を流された人たちも、空から降り続く雨に呪詛の言葉を……
後半、イカ飯が無性に食べたくなりました😅
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