形式:Kindle版
出版社:文藝春秋
形式:新書
(承前)そのうえで、筆者のフィルターを通した、登場人物たちの人物評が、時に愛情深く、時に辛辣で、楽しめた。個人的に一番意外だったのは、『三国志』きっての参謀格として名高い諸葛亮は、当初は軍事面には疎く、軍事に明るいと信じた馬謖を重用した為に、大敗戦を喫し、以後、自分で軍事を勉強し、軍を指揮できるようになったという下り。私は、諸葛亮は、世に出た時から「名軍師」なのだと思っていたので、この下りは目から鱗が落ちる思いだった(『三国志』マニアには失笑されるかもしれないが)。(続)
(承前)他にも「悪役」とされている人物の意外な面を掘り起こしていたり、得るものが多かった。『三国志』の小説版はどれも巻数が多いので、尻込みをされている方は、本書で全体的なストーリー、主な登場人物、事件などを掴んだ上で、小説を手にとってみるのも一興かもしれない。(終)
CTCさん、こんばんは。 歴史に学ぶ事は大事ですが、仰るとおり昨今の○○に役立つだの、一冊で分かる(あっという間に分かる)といった類のモノには違和感しか感じませんね。 職場の学生バイト君達に「あっという間に分かるってのは、あっという間に忘れるってことよ。」といつも言っております。(笑) 個人的には、昨年お亡くなりになった井波律子さんの三国志モノが好きです。 (歴史と文学の視点が両方味わえてお得感があります。)
蜻蛉切さま、コメントありがとうございます。いやぁ井波律子先生の列伝モノ、大好物でした!昨年亡くなられたのですね…蜻蛉切さまのご指導、なるほどこれは至言と存じます!私も…ビジネス書なんかでズルしようとしますが…大抵役に立たないです(苦笑)。
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