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ロバート・オッペンハイマー ――愚者としての科学者 (ちくま学芸文庫)

感想・レビュー
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ひで太郎
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クリストファーノーラン監督のオッペンハイマーを観てすぐ買った。面白かった。天才物理学者の栄光と挫折。 オッペンハイマーとは遠縁がある。私の実家は長崎で、祖母が17歳の時に被爆した。彼女は今は97歳になる。ちなみに祖父は102歳、司馬遼太郎と同じ歳で、シベリア帰りである。ノーベル賞を日本人で取った湯川秀樹と朝長振一郎はオッペンハイマーの強い推薦があったそうである。 「我は死なり。世界の破壊者なり」科学の凄さと危険性を教えてくれる。
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南嶋人🏝️晴耕雨読
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『ロバート・オッペンハイマー 愚者としての科学者 』読了📖 ロスアラモス研究所初代所長としてナチスドイツに負けじと急いだ、核分裂反応を応用した原爆開発。その後の水爆開発反対と失脚… 科学者としての功績と罪の意識による葛藤… …なかなか重いけど、考えさせられる🤠
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ひよこ皇太子
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オッペンハイマーと言えば原爆開発の責任を一人で負わされている気の毒な人というイメージだった。日本ではまるで悪人のように思われている彼だが、実際には周囲が心配するほど純朴で基本的には平和主義者だったようだ。地位や名誉を求めるあまりしょうもない政治的行動に奔走するシラードやさらに愚かなテラーに比べれば我らのオッピーは尊敬すべき善人にすら見える。著者はオッペンハイマー全肯定というわけでもなく厳しい言葉を向けている箇所もあったがそれでも読者は彼に好意的になるに違いない。
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すが
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おもしろかった 大きな間違いを犯した人をただ糾弾して安心してるんじゃなく、自分もまたその愚かさを内包しているかもしれんと肝に銘じておくべし
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桑畑みの吉
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2021年8月刊行(1996年発行書籍の再文庫化)。本書は日本人物理学者が書いた「原爆の父」オッペンハイマー(1904-1967年)の実像に迫る評伝である。私は映画の方は未鑑賞なので予習として読んでみたが、幼年期~壮年期の偉業~その後の失脚までの波乱に満ちた人生は一読しただけでは把握出来なかった。核分裂の理論などを図入りで解説しているが、素人には分からない。【追記】本レビューを書いているタイミングで2024年ノーベル平和賞に日本被団協が選ばれた。戦後ずっと世界は核兵器の脅威に直面しているという事だろう。
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じらぞう
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映画の話題から伝記を読んでみた。オッペンハイマー/物理学が生み出したのではなく、戦争に勝つこと、政治に勝つことが原爆を生み出した。戦後、彼は、秩序ある核の国際管理の枠組の実現に奔走するが、水爆開発により冷戦で優位に立ちたいアメリカの思惑により失脚した。そして、原爆の戦略的使用の勝利貢献も、水爆反対からの失脚も、彼に過度に帰属させられたと理解した。この本で何度か指摘される1次資料の誤解や誤用は、歴史が事実により紡がれるのではなく、感情により支配されることを思い起こさせる。映画を見てみようと思う。
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totssan
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 stingのrussiansという曲にこの人の名前が出てくる、としか知識がなかった。久々にごつい伝記を読んだ。なんと表現すればいいか、どう咀嚼すればいいか、読了直後ということもありわからん。が、妙な興奮を覚える。
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もならのペンギン
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事はあまりに複雑で、感じたこともまた同じ。 ここには2つだけ記す。 ・オッペンハイマーを“原爆の父”と呼ぶことは問題からの逃避である。 ・核分裂実験が行われた木製の小さな机と、原爆開発のための巨大な施設の間にあるもの。政治、政策決定には必ず支持基盤がある。ヒトラーの独裁政治ですらもその例外ではない。
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sau
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映画鑑賞前に読んでおこうと思ったものの文字が滑っていく…映画の後だとざっくりわかっているので読みやすくなっていた。 著者である藤永氏の冒頭アメリカである教授に言われた言葉が強烈だった…。 全て文献を元に書かれていて、想像・推察を入れていないという著者の信念も感じるし、読んで本当に良かった。 ずっとオッペンハイマーは口をつぐんでいたけど、仮に後悔しているという言葉を聞いたところで日本人の心が癒えるわけでもない。 彼の心の中はわからないけど、葛藤していたことは伝わる。それもわからないけどね。 2024/7/2
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かたくりこ
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ネタバレノーラン監督映画を観てから、実際はどんな感じだったんだろうね?と思って日本人物理学者が著者のこれを読んだ オッペンハイマーを軸に物理学の歴史を、そこに関わる血の通った人間を感じながら辿るような味わいもあり、とても読みごたえがあった 大量の関係書物を引用して、時にはそれらを否定して、できるだけ正確にオッペンハイマーという人間を浮かび上がらせようとする試みが良かった 彼一人に原爆の責任を押し付けられれば楽ではあるが、自分を潔癖な立場に置くことで安心してはいけない
かたくりこ

あとがきにもあったように、知れば知るほど好意的にならざるを得ない そういう側面があったからこそ周囲には人が集まったし、彼が目指した科学者たちが自由闊達に議論して切磋琢磨する空間も成立して、ロスアラモスが成功(原爆を作れたという結果だが)した 人間として、思想として、リーダーとして魅力的だったんだろうなと思う 科学をどう扱うかは取り巻く環境によって大きく変わる 自分が潔癖だと信じて非難するのではなく、何が問題なのか、とことん突き詰めて考えられるようになりたい

06/22 22:07
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kuukazoo
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映画を観て勉強不足を痛感したので本を読んで補完しようとしたら映画以上に誰が誰やらで頭がパンクした。二度読み返して少しは整理できた気がするけど。1920~30年代の量子力学の急速な進歩、原爆研究開発・使用に至る過程、さらに戦後の水爆開発の流れの中でオッペンハイマーが自らの過ちを背負い核開発反対に尽力する姿を詳述し、巷に流布するオッペンハイマー=原爆を作った悪しき科学者というステレオタイプを問い直す。保身とか巧く立ち回ることを知らずひたすら己の務めを果たそうとしたのも「愚かだったから」。その愚かさを笑えない。
kuukazoo

ナチスの原爆開発を恐れてルーズベルトにアメリカの原爆開発を進言したのはシラード、ウィグナー、ケラー、アインシュタイン。物理学者だけでは原爆作れないから軍に移管したのはヴァネヴァー・ブッシュ。オッペンハイマーがロスアラモスの所長に任命されるのはその後。原爆の父の前にも父たちがいたのだった。

06/13 20:24
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全力背走
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4/5 映画を観てもっと知りたくなり購入。意外な拾い物だった。筆者は物理学者とのことだか中々に文章も上手く、読ませる。特に魔の山の章がよい。オッペンハイマーは物理バカではなく、文学的な教養と創造力をも兼ね備えた人間であった。彼を愚者と断じつつ、その刃は自身にも、読者にも、全人類へ向けられている。
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かんちゃん
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映画の予習。
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kentake
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ロバート・オッペンハイマーは原爆の父として有名だが、過去に共産党との関わりを持ったことから、ロシアのスパイの嫌疑をかけられ、戦後に政府の公職から追放された。最近公開された映画では、原爆開発の過程や聴聞会でのやりとりを通じて人間オッペンハイマーの姿が描かれている、展開が早すぎてよくわからなかった。 本書では、20世紀前半の核物理学を巡る状況や、ナチスへの対抗から開発に着手した原爆が、米ソ対立の政治的道具として扱われていく流れにオッペンハイマーが巻き込まれていく過程が描かれており、映画の背景がよくわった。
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わか
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映画オッペンハイマーの予習のつもりで読んだが、正直なところものすごく読みにくかった。 物理学素人の自分には出てくる学者も理論も初見の情報ばかりで、尚且つ時系列も微妙にいったりきたりするので混乱する。 が、映画の理解にはものすごく助けになったし、オッペンハイマーを安易に悪の権化にしたてあげることは許さない、という筆者の情熱に感動した。
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リトル★ダック
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映画「オッペンハイマー」をきっかけに読んだ本。映画を3回見ましたが、映画で考えた仮説をこの本で確認することで、映画の理解が深まりました。ノーベル物理学賞をとった朝永振一郎氏、湯川秀樹氏ともプリンストン高等学術研究所で交流があったとは。
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ふじにたか
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公開中の映画があまりに複雑だったので、理解の助けのためにと手に取ったが、読み進めるうちにすっかり引き込まれてしまった。主人公ということを差し引いても、この本の登場人物の中で特別な親近感と共感を感じたのがロバート・オッペンハイマーその人だった。自分の感じる共感というのはどうも日本人的なもので、彼の科学者としての頭脳とリーダーとしての才覚、そして少年のような無垢性がアンバランスに組み合わさって、そうした危うさが不思議な魅力に映った。このつかみどころのない天才を、もっとよく知りたいと感じさせられた。
0255文字
天切り松
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原爆はそんなにひどく悪い兵器ではないと言う人たちがいます。 私たちも同じようなことを言っていました。 しかし、実験の後はもう言いませんでした。 ましてや何十万人も焼き払い後遺症に苦しめた後。 原爆の資料映画はいつでも見られるようにしておいてほしい。
0255文字
nosuke
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アカデミー賞受賞作「オッペンハイマー」を観て、その生涯を詳しく知りたいと思い、この本を手に取った。3時間の映画では描かれていない重要人物が多く登場し、オッペンハイマーの生き様に対する理解も深まった。オッペンハイマーの生涯・取り囲む環境(戦争状況や学術研究の発達度)を本図書を通して学べたからこそ、3時間の映画「オッペンハイマー」に込めたクリストファーノーランのメッセージが少しは汲み取れた気がする。
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しげのり
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映画「オッペンハイマー」を観たが物語についていけずに購入。オッペンハイマーの子供の頃や学校、家族や友人たち、科学者仲間、政治や軍部との関係、ルイス・ストローズとの確執、マッカーシズムなど 物語の背景から 栄光と転落の人生がわかった。映画を見る前の予習として読んでもいいが、多くの人物や専門用語など かなり手強い。映画と伝記の両方からオッペンハイマーの人生にアプローチしたほうが面白い。ちなみ映画は4回鑑賞。
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おさむ
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ネタバレクリストファー・ノーラン監督の映画を観てオッペンハイマーに興味がわき、日本人物理学者が記した評伝を読了。沢山の参考書籍を読み込み、専門家の視座で戦後作られた人物像の嘘をあぶり出す。著者は、オッペンハイマーはアーレントがいうところの「凡庸な悪」であったと認定する。想像力が欠如していたが故に「モンスター」になった、と。他方、現実離れの子供っぽさがあり、臆病に計算高く(プルーデント)に生きることができなかった人だったとも指摘する。登場人物が多くて些か読むのに難儀するが、あらかじめ映画を観ておくと読みやすい。
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おわか
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おもしろかった!!p160 大江健三郎「ヒロシマ・ノート」から「科学者たちに爆発後の地獄への想像力が欠けていたはずはあるまい。」  著者「ロスアラモスの(略)6000人の人間たちには原爆地獄への想像力が欠けていた。そして、それが人間というものである、と私は考える。人間は想像力の欠如によって、容易にモンスターとなる。このことが他人事ではないという自覚から、私はオッペンハイマーという”モンスター”について書きつづけているのである。」
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俊^2
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読みごたえがありました。原爆の開発が、核分裂の現象が見つかってからとても短期間で行われたことに驚きました。ただ、それを使うなら、少しでも被害が少ない使われ方を考えてほしかった。
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ぷくぷくねずみ
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映画「オッペンハイマー」を観たが色々と理解が追いつかず、様々な視点から彼の事を知りたくて本書を購入。著者独自の解釈も多いのかもしれないが、原爆開発に留まらず、様々な事を知れて良かった。人の業の深さに恐怖を感じる。
0255文字
大福
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ノーランの映画を観た後に、図書館で朝日選書版を借りて読みました。物理学者の視点で書かれた評伝。オッペンハイマーは「原爆の父」ではなく、「腕のたしかな産婆の役を果たした人物にすぎない」と断じていて、それは私が映画を観て感じたことと一致します。原爆を産んだのは人類。/映画にはなかった少年時代の話、裕福な家庭に育ったこと、少し特殊な教育を受けていたことなどが興味深かった。
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Psy2
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ネタバレフォン・ノイマンの本を読んだのと、映画オッペンハイマーを見る前の狭間……というには若干遅くなりましたが、ともあれとても読み応えのある本でした。オッペンハイマーの所謂ステレオタイプに捉われないスタンスも然る事ながら、原爆の物理的な解説、普通の爆弾と何が違い、何に苦労したのかに説明があったこと、併せて水爆についても政治的にだけでなく技術的な繋がりが示されているのもわかりやすかったし、また苦難の様子もわかった。その苦難が殺戮兵器の完成に向けてなのが辛いですし、軍や政府は歯止めにならないとつくづく思います。
0255文字
YUTAKA Hino
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C.ノーラン監督による映画で話題になっているオッペンハイマー氏の半生記を物理学者である著者が再検証して、科学者としての素顔に迫る。
0255文字
トクナガ
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映画を観る前に背景情報を知っておきたかったので読んでみた。予想以上に知らないことが多く興味深い内容が多かった。
0255文字
プリン体は友達です
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なかなかに考えさせられる本だった。 この本を通じてエンジニアとしてのあり方、社会との関わり方をあたらめて考えるきっかけになった。
0255文字
hidehi
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著者が科学者なだけに、ヘンな想像(勘ぐり)や思い込みがなく、正しい共感を持ってオッペンハイマーを描いている。とかく文系の人が描くと、取りつかれた全能感の権化みたいに書かれることが多いけど、そんなマッドサイエンティストがこれだけの規模のプロジェクトをこれだけの期間引っ張って成功させられるわけもなく。女好きではあるものの、教養もあるちゃんとした社会人であることをきちんと踏まえて書かれていることに好感が持てる。映画『オッペンハイマー』の予習にもよいのではないか。(原作は上中下三冊もあるので)
0255文字
tks48
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スティングのラシアンズという曲にOppenheimer's deadly toyという歌詞がある。この表現こそが古いオッペンハイマー像そのものなのだろう。僕も当時は良く聴いていた。この本を読んでいた最中も頭の中で始終流れていた。今の若い人達はこの本(軍拡競争真っ只中を経験した作者が書いた)をどう感じるのか、青春時代に冷戦が終結した僕らと受け止め方がどう違うのか興味がある。
tks48

プランク登場の際に他の定数を「ていすう」と読むのにプランク定数だけは「プランクじょうすう」と読んでいた物理の先生を思い出した(笑)先生の先生がそうだったらしい。伝統を受け継ぎ継承している教え子はいるのかな。

03/02 14:34
0255文字
brzbb
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オッペンハイマーひとりに原爆の罪をかぶせたがる人は自分や科学には罪がないと思いたいからではないかという著者の言葉にはなるほどと思った。もちろん著書はオッペンハイマーに罪がなかったとは考えていない。ロスアラモスの科学者たちは原爆開発に前のめりだったけど、軍はそれを使うことに前のめりだった。ナチス・ドイツを阻止するために開発されていた原爆が日本に落とされることになる。国家による大規模な予算、ナショナリズムがなければ原爆は実現しなかった。『バガバット・ギーター』の引用がどのような文脈でされたかとか知れてよかった
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静かな生活
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Review Scores 65/100 : 全編を通して彼がいわゆる赤狩り的な風潮のなかでネチネチいじめられる描写が長々しく描かれており、気持ちいい読書体験とは言い難いところがあり。壮絶な業績を持っている割にオッペンハイマー本人は「平凡な良心的科学者」という感じだったが、これが肝なところだろう。
0255文字
沖縄電鉄社長
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日本人物理学者によるオッペンハイマーの評伝。 「原爆の父」とされ、公職追放されたのを期に、原爆にまつわるあらゆる負の側面ー押し付けられた男を、それらに対する論駁を交えながら、決して無罪・潔白な一介の科学者としてではなく、一定の罪ある「愚者(idiot)」として描いている。 「文庫版あとがき」に言及されている、21世紀以降刊行された大著の日本語版が出、それをもとにした映画が日本で上映されるのを目前にした時期に、この文庫を読めたのは大きい。
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ホシ
新着
豊富な史料を元に原爆開発の政争に翻弄されたオッペンハイマーの実像に迫ります。本書を読んでの彼の印象は「凡夫」。先日、親鸞本を読みました。『歎異抄』には「また害せじと思ふとも百人・千人をころすこともあるべし」とありますが、そんな人間の一例がオッペンハイマーではなかろうかと。彼は一流の物理学者であり有能なリーダーでしたが、覚者ではありませんでした。かといって極悪人でもありませんでした。
本のロマンス

私も「凡夫」でございます。

01/28 15:40
ホシ

本のロマンスさん、コメントありがとうございます。凡夫…。良い響きですよね!

01/28 18:07
3件のコメントを全て見る
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田中峰和
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ナチスドイツを意識して、開発を急いだ原子爆弾の開発。結局、ドイツの降伏後、日本に落とすことになった原爆だが、プルトニウム型とウラニウム型の2種類をそれぞれ長崎と広島に分けたことが人体実験にしか思えない。1943年にロスアラモス研究所で開始されたマンハッタン計画。そこで初代所長として職に就いたのがオッペンハイマーだった。おかげで、原子爆弾開発と日本での残虐な投下で名を残すことになったわけだが、戦後の彼は後悔しかなかった。戦後、米国は水爆開発に着手。彼はそれに反対したが、裏切者として悲惨な末路を辿る。
0255文字
fitzgerald12
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オッペンハイマーを特別な人間ととらえるのではなく、人間は誰しもが不作為によって、想像力の欠如によって、容易にモンスターとなる、というところが極めて印象に残りました。広島からの記録フィルムを見て、初めておのれの罪業をさとった愚者。オッペンハイマーの映画の日本公開がようやく決まって安心した。見たくない人は見ないでいいんじゃないでしょうか。クリストファーノーランがどのように撮ったのか、気になります。テネットは全然意味がわかりませんでした。
0255文字
Steppenwolf
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E予定より4日遅れて読了.朝日選書版で読んでから27年ぶりに再読.なんと多くのことを忘れていたか思い知らされる.本書を読みながらも読み進めるうちに忘れて行っている.オッペンハイマーという天才的な理論物理学者が原爆開発に携わり挙句の果てに同僚から告発されて公職追放にまで追い込まれる.前回読んだ際もテラーとシラードの悪い印象は残った.今回は昨年フックスの伝記を読んで大して理解できなかったためろくな感想を抱けなかった理由から本書を読んでみた.作者の努力を十分受け手として読み込めなかったという気になった.
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みむさん🤭🤭🤭
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『Oppenheimer』を観る前に、原作も手元にあるがそれは鑑賞後に読むとしてこちらを。オッペンハイマーの人となりと時代背景を大まかに知るのに丁度いい。膨大な資料と調査から書かれたであろう文章だが、単なる羅列のみならず、筆者の見解も時折入り、極端に善悪に寄りすぎることなくかえってよかった。オッペンハイマーが政治に興味を持ったのが相当遅かったのは意外。 本人著書を先に読んでいたのでその補完解説的な意味でも良い。まあとにかく物理が好きで溌剌とした若者が公人となりどんどん変わらざるを得なかった人生だった。
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ロバート・オッペンハイマー ――愚者としての科学者 (ちくま学芸文庫)評価79感想・レビュー53