著者もあくまで試論だと述べているが、非常に説得力のある説だと思う。 あと個人的に気になったのが、ローマ人の商業を卑しむ?メンタリティ。ローマが紅海貿易から撤退したのは、そもそものルートの衰退、そしてアクスム王国やササン朝ペルシアに制海権が奪われたことにくわえ、ローマ商人自ら撤退していった側面があるという。それは、もともと商売をいいものと見なさず、財をなしたらすぐに土地を買ってそちらの管理に邁進することが美徳とされていたため、ローマ人たちはリスクの高くなった貿易からは撤退していったのだという。
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