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星新一の思想 ――予見・冷笑・賢慮のひと (筑摩選書)

感想・レビュー
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新天地
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星新一が一番好きな作家なのでこの本で言及されている作品をその都度読み返していたら読み終るのが遅くなってしまった。題名の「予見」「冷笑」については作品から何となく読み取っていたが「賢慮」という点は自分には疎かった。星さんは寓話作家という肩書きを最も好んだと書かれていて、口語訳した『竹取物語』のあとがきに「寓意がないのがいい。」「ご自由にお考えください。お考えにならなくても、けっこうです。面白い話は、決してなにかを押しつけない。」とあったのを思い出した。そして星新一とはこの姿勢を貫いた作家だったと実感できた。
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あんかけ
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読み終えた!小学校からお世話になっている星新一。なぜハマれたかを再確認できるような本だった。文体の淡白さと筋書きに面白さが詰まってるんよな。作った時期で話の系統が違うのは面白い。初期の話の方がすきなんだよな~。その辺の話を読み直して、もう一回読み直したい。「星新一 一〇〇一話をつくった人」も上下巻あるので来年あたりに読もうかな。
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pulp
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ネタバレ浅羽さんがこういう本を書くのは意外だったが、もともとSFファンだったとのこと。おびただしい作品群から星新一の思想を紐解く。私自身、星新一のファンというわけではないが、代表作はやっぱり限られてくるのか、けっこう知っている作品が取り上げられていたので読みやすかった。評伝と言えば最相葉月さんの『一〇〇一話を作った男』が有名だが、あの評伝のハイライト、晩年の「この抜け殻を見よ」ってのは、最相さんが勝手にそう思っただけで、本人はどこ吹く風と、飄然と、颯爽と現れて去っていったんじゃないか、というのが浅羽さんの意見。
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aruku_gojira
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個人的に星新一といえば、2000年代後半にNHKで放映していた「星新一 ショートショート」というオムニバス映像作品が最初の出会いなので、読む方は後回しだった。 本書は評論という形式上、星作品の題名がどんどん出てくるので、眠くなるなという感想だったが、尻上がり的に面白くなっていく。ショートショートだけでなく、歴史物を書いていたり、SF御三家と言われつつそもそもSF作家と言えるのか?寓話作家と評されることを本人が好意的に捉えていた節があるなど、星新一の創作の立ち位置を探っていくのは興味深く読んだ。
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拡がる読書会@大阪
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紹介者の方が追っしゃてた「だいたい星新一は十代で卒業しているもの」っていう話がありまして、国語の本とかでも作品がでてくるくらいですから、人生で早くも目に触れる作品を書かれている方という意味では「あ、そうかも」と思いましたw https://note.com/sharebookworld/n/nf97f8c1ee9fb
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inaryoXD11
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星新一の思想。ほぼ全編において納得させられた。氏はどのようなことを考えていたのか、どのような価値基準で作品が書かれたのか。すべてのことの価値の相対化により、ユートピア的なディストピアが描かれ、何が正義かを考えさせられる。まだまだ氏の作品を読みたいと思った。それにしても、自分はSFの世界で生きているというのを時々思い出し、感傷的になる。星氏が考えた未来に生きているんだなぁ〜と。
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KAZOO
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星新一についての作品・人物論で最相葉月さんの評伝以来のもので楽しめました。今までに分かっていることが殆どですが、補論でかなり踏み込んだきめ細かな分析をしているような感じがしました。現在でも星新一の作品は古びることなくエスプリを感じさせてくれます。この評論は再度星新一の作品をすべて読んでみようかという気にさせてくれました。
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ねずみ
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「ニセ学生マニュアル」の著者で、言わばサブカルの旗手の著者がこういう本を書くのは意外だった。 サブカル転向からの回帰があったのかな、と僕は想像したのだけれど(ちょうど補論「シラカバ派について」で書かれているような)、しかしその想像は全く的が外れていて、著者はずっと星新一の読者だったらしい。 内容は精緻な分析で、星新一の著作を年代別に考えたことすらない僕は蒙を啓かれた思い。 星新一は聊斎志異という指摘はなるほどと思わされた。
kokada_jnet

こんばんわ。突然失礼いたします。浅羽さんは横須賀高校時代に、SFファンジンを刊行されていたそうですね。また『ニセ学生マニュアル』シリーズは、三部作のうちの前2作は、学者をネタにしての、シニカルな価値相対化の極致の描写の連続であり。SFファンであった私も、その価値相対ぶりから「この人は仲間だ」と、当時、思いながら読んだ記憶があります。

11/20 10:53
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Lieu
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私もかつて星新一のショートショートは新潮社の全集で読破したことがあるが、第六章の通時的な作品論には教えられるところが多かった。後期作品が種明かしを脱して「ポストモダン」に移行したことを、似た状況設定の中期作品との比較で鮮やかに論じてみせる。しかもその要因にSFにおける「ニューウェーブ」だけでなく、時代小説のための取材で知った「礼儀作法」の本当の意義や、ハリ治療の体験を持ってくるところが、星新一的に飛躍していて、面白かった。
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ステビア
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星新一はほとんど読んだことないのだが、充実の批評。冷笑し相対化するアスペルガー・トリックスター。
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かながわ
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冬蝶表紙。人間的苦悩を掬い取った最相さん評伝よりも個人的には頷く箇所が多かった。自分の奥底にあった言葉が星さんの言葉だったと気付く読書。星読ゼミ行ってきます。
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lila
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大人の階段のように感じた星新一作品、今でも衝撃的で覚えている作品がたくさんあります。 お人柄を知ると先を見通せる人というのは一定数いて、星新一はその表現が小説だったんだなぁと感じます。 若干ななめ読みしつつ、あとがきで語られる星新一への想いが全てだなーと。
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パトラッシュ
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最相葉月さんの星新一伝は面白く読んだが、著者はそこから進んで星の特異な性格や企業経営者としての苦労を反映した作品の思想を明らかにする。正直、星のショートショートは面白くて簡単に読めるためか暇つぶしとしか思えなくなり、中学以降は読まなくなった。そんな千編を超す作品から発掘されていく恐るべき洞察や諷刺は他のSF作家よりも的確にネットを始めとする未来を予見しており、星新一は子供向け作家などと軽視した自分が恥ずかしい。壮大でも深淵でも複雑でもないが「人類愚行図鑑の寓話」として、改めて星作品を意味を問い直している。
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skr-shower
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著者渾身の労作。小学生から読んで、小松・筒井より好きだなと大人になってから感じた。今の子供には現実と同じような話があるからのめり込むファンにはならないのかしら。斜に構える作風はご本人の心持からか。読みやすいとは思わないが、本棚(押し入れ?)から文庫本を発掘する気にはなった。
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ばんだねいっぺい
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いやぁ、面白い。作品を読んでいて感じていた引っかかりの正体を教えてもらった。小説を商材として他人の評価を大事にしたり、どこまでも価値を相対化し続けたり、秘密を遊戯の核においた体制内で処世を謳ったり。星先生は、まだまだ掘り下げられるはずだ。
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烏賊天
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中学生の頃かなり星新一を読んでいたので、本評論を読んでみた。星の先見性がよくわかるし、テキストを多面的に見る必要があることは理解した。しかし、広範な学識に裏打ちされた本書は、私には難しすぎた。なんとか通読した。
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二浪人ファーストアウト
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あー、面白かった。やっぱ星新一いつかは全部読みたいな。読まなきゃなと思った。
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大泉
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星新一の遺した無数の短編を読み解き、その思想を跡付ける。筒井康隆や小松左京を時に補助線にし、時にそのバイオグラフィーを根拠としながら星新一のおもしろみを語ってみせる大変おもしろい本でした。
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まるやま
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六章くらいから面白くなる。あとがきで先回りされているが、前の方で語られる星新一像は違和感が強く納得できない部分が多い。○エッセイはほとんど読んでいなかったが、紹介されていた『きまぐれフレンドシップ』『きまぐれ暦』をKindleで拾い読みすると、とても面白い。後期短編もほとんど読んでいなかったのでこれから読もうと思う。
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りょうけん
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<諸> 諸兄諸姉と同様に 僕も本書表題の ”星新一” と云う文字にひかれて本書を手に取った。僕はいつも巻末の解説や後書きの類から先に読むのだけれど本書の場合それは『星新一読書会へのお誘い ーあとがきに代えて』という著者筆のかなり長めの宣伝文?みたいなものだった。
りょうけん

で,どうやら最近の小中学生は星新一を読まないらしい。そりゃそうか本書を読んでいるとショートショートのアイデアの中には現在では実現していることがあまりにも多いみたいで現実を語ったSFなんて面白いわけもなく。さてどうすればいいのだろう。僕に良いアイデアは今のところ無い。そう言えば息子が中学生の頃(15年以上いやもっと前)に星新一を読んでみたら と買い与えて薦めてみたが熱中して読んでいた風ではなかった。すまぬ。

02/04 20:56
りょうけん

【読者感想あとがき】本書を読み終えてあらためて星新一のどこが何が良いのかと考えてみるとそれは『星新一』という名前そのものではないか とふと思い付きました。いつか誰かが言った事があるのかもしれませんが僕としては今初めて自分で考えて気が付きました。『星新一』こそがブランドである! あえて自惚れ的誉れ としてここに書いておきます。すまぬ。

02/04 20:56
13件のコメントを全て見る
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私的読書メモ3328
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分厚さの通り、作者の星新一への情熱にまず感心させられます。その情熱は、いささか空回り気味でもあり、独りよがりと感じられるところも多く、作者自身の考えが述べられた部分は正直ほとんど辟易させられます。星新一のエピソードについて書かれた部分は面白いです。特に、孤立するというのに出版社のパーティに顔を出し続けた晩年の謎の行動などは興味を惹かれました。
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kei-zu
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私にとっても、星新一は「卒業」するものではなかった。ものごとを相対化する冷静な視点は、今でも私の思考の奥に横たわっている。 最相葉月が評伝で示した方向性に、本書は批判的(「非難」ではない)に論考を加える。 思い入れによる深読みもあるやに思われるが、本書の意義が減じるものではない(ショートショート選考で自らを「家元」と称し、その補佐を「番頭」と記述したことに星の人生を重ねるが、単に糸井重里の萬流コピー塾のもじりであろう)。 星新一の業績と思想は、これからも多様な視点から掘り下げられるべきだと思う。
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garth
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最相葉月が星新一の「人間化」をしようとしたのであれば、この本はクールで機械的に物事を処理してしまう「ロボットのような」「非人間的な」星新一という従来のイメージを取り戻そうとする読みで、それはそれでたいへん面白いのだが、いくつか著者の思想に寄せ過ぎではと思われるところもあって、たとえば星新一が執拗に「他人はめったに感心してくれない存在だ」と強調するのは、素直に「他人というものが理解できない」星新一の特徴として受け取ったほうがいいのではないか。
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きっしょう
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最相葉月作品とは違い、あくまで作品を解析することで星新一を語るというアプローチで最相作品と双璧を為す力作。現代の技術的、社会的状況と作品の先見性を結び付ける点に関しては多少強引な解釈もあるが、ほぼ納得いく。言及されている作品で記憶がぼんやりしている作品を再読しながら読みたかった。いつまでたっても読み終えることができないので断念したが、楽しく読めた。
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ひさか
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2021年10月ちくま選書刊。初の本格的評論という帯につられて読みました。巻末の索引が良いです。浅羽さんの評論は楽しくもありましたが、量も多くて疲れました。日本SFを牽引した星さんの作品は偉大です。
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tomo6980
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ネタバレ『ボッコちゃん』と『声の網』だけでなく、後期の作品も含めていること、人物ではなく作品のみで評価していること。「そう、そうこなくちゃ」という感じ。スタイリスト(城昌幸の短編名でもあります)なんだから素など見せるはずがないじゃないか。澁澤龍彦の久生十蘭評「スタイルのために骨身をけずることこそが、作家にとっての本当の意味での倫理なのであって、人生の求道やら何やらを作品のなかに持ちこむことなどは、要するに田舎者の小説家の勘違いにすぎない」をそのまま援用したい。だからこそ「小説ではない」批判に対して(続く)
tomo6980

「人物描写もこなし、主人公の年齢や容姿も具体化し、個性を描いた小説らしい小説」が「実は」あるのです。といって『城のなかの人』につなぐのはどうか。これではやっぱり小説は人物を描いて、共感されてナンボと言っているようである。それに描写にすぐれた話なら『夕暮れの車』だろ、と言いたい。まあ、そこは余談。 いくつか城昌幸への言及があるが、『根の無い話』のCに触れてほしかったと思う。特に『門のある家』を語るのなら。

01/12 22:54
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kokada_jnet
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労作にして良作。最相葉月の評伝を読んでいることが前提にあるような、ほぼ作品のみから分析する星新一論。なお、本書内で引用されている、最相の評伝が刊行時の、川村湊のコメントが強烈。「私自身は星新一という作家をあまり評価していないので、こんなに大部な評伝が書かれるほど文学史的な位置のある作家なのかという疑問をもった」って。かましてくれるじゃない。なお、星新一がテレビ番組「連想ゲーム」に出演していたがすぐに降板した。というエピソードは。最相の評伝にもなかったと思ったが。再読したらきちんと書かれていた。
kei-zu

コメント失礼します。ご推薦により購入しました(・∀・)

01/15 16:33
kokada_jnet

この本のレビューとして「小松左京と筒井康隆への言及が多すぎる。この著者は小松・筒井の特別なファンなのか?」と書かれている方がいて、微妙な気持ちに…。私は浅羽さんの7歳年下ですが。「我々の世代」のSFファンであれば、星新一を論じるのであれば、小松左京・筒井康隆との交流を濃厚に書くのが、当然ではと感じた次第です。

12/17 23:52
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チェアー
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星新一に思想があるのかという問題。あるようで無い、無いようである。すべての価値を相対化する、言わば天邪鬼的なものを思想と呼ぶのならば、思想がある。それはあくまで受け身的な思想であって、自ら発信していく、相手に語りかけていく思想ではなかった。 毒にも薬にもならないような話が、実は生きる上において毒や薬になったのかもしれない。後で徐々に効いてくるような寓話。そう考えてみると作品は遅効性のある薬だったのかもしれない。 列子との比較は新鮮で印象に残っている。
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siomin
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星新一の作品を通して,星の思想を探る一冊。かなりの労作で,読むのもかなり心しないといけませんでした。印象に残った恬として,学生時代にショートショートにはまる人が多いがある時から熱が冷めてしまうようで,私もそうでしたが,サラリーマンの悲哀を扱った作品もあったり(星自身も二代目社長で苦労した経験があるせいなのかな),AIや感染症蔓延など,未来を予測できたと思わざるを得ない作品もあり,また星作品を読みたくなる一冊になっています。
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くさてる
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面白かった!星新一はもちろんファンだったけれど、その思想や人となりをエッセイや作品から分析していくこのアプローチで得られた知見はまさに目からうろこのことも多くて、刺激的だった。もういちど星新一を読み返したくなったし、その独特さと孤独、才能と人格を再確認した思いです。星作品のファンのかたにはぜひおすすめしたい一冊。
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pn675
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ネタバレ『星新一 一〇〇一話を作った人』(最相葉月)が星新一(親一)の人間的な部分を追った伝記であるのに対し、こちらは彼の作品からその思想を探る力作。ディストピアも現実も全てをルールとして受け入れてその裏をかき、過去、現在、そして近未来全てを遠未来から相対化する星新一の思想が考察されているが、それにとどまらず一般のSF論としても拡張できて興味深い。SFといえば星新一の作品に限らず「〇〇は予見されていた!」と言われることが良くあるがそれは後年の読者の解釈次第な所があり、(続)
pn675

作家の創造力は否定しないが過剰に”読み取りすぎる”のは結構危ういように思う。また、私が個人的にディストピアが余り好きではない理由が、まさに第8章の"「寓話にしている」と「寓話になっている」"で説明してもらえていて腑に落ちた。やはり「いかなる分野とも接触でき」(by小松左京)、同時に「あらゆる分野から一定の距離をおき、その影響から無縁で、超然としていられ」(by星新一)るのがSFの最大の魅力だろうか。その他にも星新一と村田沙耶香の類似性や新人賞の審査員としての姿勢など読みどころは多くある。

12/10 22:25
pn675

彼が構想していたという「人物関係図だけで成立している作品」、"図"を省くとすると「正十二面体関係」(円城塔)が思い浮かぶが考えていたのはそっち方面じゃない気がする。

12/10 22:26
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tkm66
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浅羽通明、久々の渾身作。ただ読了までかなり時間が掛かった!
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nakae
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ネタバレうーん、星新一の生い立ちや書籍の紹介が読みたかった自分には少し合わなかった。 書評や感想は多かれ少なかれそうだと思うけれど、「星新一の思想ではなく、あなたの思想では?」と感じる部分が多かった。バーチャル女性やアニメのくだりはとくに、言いたいだけという気がした。
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ぽん
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決して繰り返し読んだというわけでもないのに、中学生の読書体験だからか、意外と思い出せて懐かしい。「おーでてこい」「ボッコちゃん」「午後の恐竜」といったよく名前の挙がる作品よりも、名前も憶えてない作品だけど内容はどこかに刺さってて、というのが多かった気がする。特定の作品でファンになったというよりは、気づくと読書が好きになっていたあの頃/『人民は弱し』評価低いのは知らなかった。高校のとき読んで、すごく面白かった印象が残っているのだけれど/描写が優れているからハマるわけでもなく、エンタメに徹した文筆が良かったか
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風鈴
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最相葉月さんの星新一の評伝とあわせて読みたい1冊。多数の作品について書かれていて、おぼろ気に覚えていたので、改めて読みたくなりました。私は、星新一の乾いた世界が大好きですね。盗賊会社とか、味ラジオ、 だまされ保険、危険な年代、ノックの音が、悪魔のいる天国とか。今月は、SFをよむつもりなんで、星新一も何冊か読もうかな。
風鈴

今のところ、山田正紀の神狩り、光瀬龍の百億の昼と千億の夜、小松左京の果しなき流れの果てに、などを持ち歩いてます。星新一なら、さまざまな迷路、ご依頼の件、凶夢など30が良いかな。

11/10 23:11
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takao
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ふむ
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紙魚
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星先生を過度にウェットに描きすぎていると感じた最相葉月による評伝よりは好みの内容.やはり何事に対してもドライなのが星先生に対する印象. はるか未来にごろりと寝そべって過去を眺めるような視線の持ち主,とは実にしっくりと来る表現. 作品分析が中心なこともあって, 各作品を改めて読み直したくなる.
kei-zu

コメント失礼します。「ウェット」「ドライ」の比較、わかります。

01/29 12:22
0255文字
izumone
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最相葉月の評伝と双璧をなす星新一論。ただしアプローチは対照的。前者が関係者130名余に取材して「人間」星新一に迫ろうとするのに対し,本書は小説やエッセイ,対談録などのテキストに徹底的に寄り添い,作品が伝えることにこだわっている。「作家」星新一に重きが置かれている感じ。我々読者が接することができるのは作品しかないので,自分としては本書の姿勢にとても親近感を持った。多様な星作品を読んで自分の中に生まれていた,形のないモヤモヤした「何か」に,本書を読んで輪郭や名前が与えられたことが多々あった。うれしい一冊。
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星新一の思想 ――予見・冷笑・賢慮のひと (筑摩選書)評価93感想・レビュー38