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陶淵明全詩文集 (ちくま学芸文庫)

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Roco
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隠遁、清貧、お酒!
0255文字
藤月はな(灯れ松明の火)
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最近、「将進酒」という歌を聴いた時、その歌詞は李白の詩が基になっていると知りました。そこで漢文詩に触れたいと思い、この本を手に取りました。同じ言葉を連ねる事、韻踏みなどの音の流れの流麗さだけでなく、文体にも美学を感じます。後、中学の時に孔子の「不惑」という一文が憧れだったが、30手前になって「いや、無理やん!」と悲鳴を上げていました。でも陶淵明も同じことを考えていたのでちょっと、ホッとしました。そして彼の「(孔子は生活を支える弟子がいたけど)私は生活の為、畑を耕すのだ」という指摘に目から鱗。
藤月はな(灯れ松明の火)

愛おしい人への募る思慕を詠う「閑情賦」の「帯になってあなたの細越を締め付けたい」、「靴になってあなたの素足に纏わりつきたい」、「黛となってあなたの表情と共に動きたい」、「寝所の敷物になってあなたの身体に安らぎを齎したい」など、フェチズムさ・変態性も感じるエロティシズムを連ねる。しかし、常に反する事象も共に描かれているのが愛だけでは儘ならぬ現世への諦念を秘めているのだ。自分を架空の人物として語る口舌は楽しいし、酒賛美はやっぱり、溜まらん!

03/26 23:27
0255文字
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