形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:扶桑社
形式:Kindle版
承前 脳科学者の著者が雑誌のコラムを一冊にまとめた本。おおよその記事が見開き2ページで完結しているが、ほぼ記載当時の研究論文を引用して書かれており興味深い。著者の研究者として実験事実を重んじ巷にあふれる噂に注意する見解が所々に示されておりなるほどと思う。正しいことを見極めることを怠らない重要性を再認識。遺伝子組み換え技術等、普段接しない分野で新たに知ることも多く勉強になった。科学的な正しさと社会的な正しさは異なるという指摘や、データが正しくとも感情が時には優先されるという事実はは、深く考えさせられる。
蛇足 老若男女を問わず、これまで脳に関心のなかった一般の人に向けてわかりやすく解釈し、脳の最先端の知見を社会に有意義に還元することに人力している池谷裕二さんの本です。低所得者は知能が低いのではなく、出費がかさむ状況では思考のリソースが奪われ、その結果として冷静さを失くしてしまう。「貧すれば鈍する」である。犬嗅覚はヒトの1億倍は本当か?など興味深い内容です。
3章、2.妊娠中に魚介類を多く摂った母親から生まれた子の方が言語知能指数が高かった、 6章、7.9.AIでメソポタミア文明の古代文書の復元や絵画の鑑定 7章、コロナ禍の経済活動の低下で自然環境が澄み渡った? 9章、3.疾病モンガリング、「うつ病は心の風邪です」 4.出産前にダウン症候群と診断された妊婦の90%が中絶を決断 8.ペストは現在も年に数百人が感染し約30%が死亡、 10章、6.ダラプリムの販売会社が買収され、ダラプリムという感染症薬が55倍に引き上げられた、 8.TPPは医療保険の開放が目的?
イメトレはダイエットにも効果的・持っている人はさらに豊かになる「マタイ効果」・直感的決断は好みを一定化させ、利他的になる・目標が漠然としていると気分はへこむ・あがり症は「不安を書き出す」・知らないものはどう知らないかを知ることができない・上級階級はモラルが低い?・流行を生み出す人は独身男性・人の選択は非常に感覚的・オンライン会議は耳を重視……あたりが日常的にも分かりやすくてなるほど、となった。
ERATO池谷脳AI融合プロジェクトとは、脳にAIチップを移植することで脳潜在能力を開拓する基礎技術の開発だそう。フィギュアスケートのジャンプの種類を見分けたり、絶対音感を身につけたり、医療への応用などが考えられるとか。私は写真記憶が欲しいです🙏忘却のオプションもつけて〜!
公正世界仮説とは、私たちヒトは、不条理で理不尽な世界に生きているのに、「公正」で「勧善懲悪」な世界を夢見がちな心理状態のこと。被害者への粗探しや、自粛しない人のコロナ感染への思いなど思い当たることが🙄ヒトは因果応報を好む?!
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます