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ぼくはただ、物語を書きたかった。

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relaxopenenjoy
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シャミのエッセイ。作家としてのエッセイだが特徴的なのは、亡命作家として体験した、嫌がらせ、妨害等、皮肉もたっぷり。ドイツに亡命して50年。ドイツの朗読会の文化。作風のルーツは口承文学。「ダマスカスを賛美する」確かに旧市街美しかったし、片手いっぱいの星などはその美しさを堪能できる。箴言「忍耐とユーモアは2頭のラクダ」。アラビア語書道美しい(個人的感想、余談) 。ラフィク・シャミとは、「ダマスカスから来た友人」を意味するペンネーム。
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みそさざえ
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タイトルにひかれて手に取る。初めての著者だが、亡命作家としてのアンビバレントな様々な感情が強くまた時には皮肉な口調で綴られる。越境作家の中でも亡命作家は特別な感情があるのだろう。本来の「語り部」として書かれた童話も読んでみたい。
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spatz
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静かな怒りと闘志に溢れた本だったように思う。 著者はドイツでは有名なシリア出身の作家。<筆名の「ラフィク」は「仲間・友人」、「シャミ」は「ダマスクス人」の意>とwikiに出ていた。ダマスカスの人、という意味だったのか。なぜダマスカスという地名が随所に出てくるか腑に落ちた。亡命作家の苦悩。言語と自分との関わり。アイディンティティ。名前だけ知っていて物語を読んだことがなかったので、まず、彼の作品を手に取ってみなければと感じる。 副題にモザイクとあるように、断片的な思考の数々。
spatz

中には鋭い批判的な文章も数多くある。シリアの圧政への批判のみならず、亡命し作家としての地位を築くにいたっても日々感じる矛盾や差別。彼が御用作家と呼ぶ人たちへの言葉は名指しではないにせよ相当強い。 #NetGalleyJP

10/02 16:14
spatz

Rafik Schami Ich wollte nur Geschichten erzählen : Mosaik der Fremde

10/02 16:15
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ののまる
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語り部の著作、本当に好きだった。亡命後のドイツでも同業者、同じ亡命者、ドイツ文学学者などなどから、こんな差別や嫉妬という苦難が…  「部族」の解説がいまの中東世界を理解するのにピッタリ。
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り
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Roko
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酷い言葉を彼に投げつける人たちは、自分がどんなに酷いことを言っているのか理解していないことが多いのです。自分がそう信じているから、ただそれだけの理由でアラブ人はこうであるはずだとか、お前はドイツ語で作品を書く資格はないとか、故国へ帰れ、などと言うのです。そういう人たちと関わるのがいかに嫌なことか、でも何と言われようと、自分はこうして生きて行くしかないのだとラフィク・シャミは語るのです。
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武藤吐夢
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シリアからの亡命作家のエッセイ。この人は、エンデと並び称されるドイツの児童文学者。彼の亡命の50年と作家人生を語る読み物です。『夜の語り部』や『空飛ぶ木』あたりが有名ですね。にしても攻撃されすぎ、ドイツ人からも、同じアラブの人からも攻撃されてます。移民が今、ウクライナことで注目されているので、このエッセイはタイムリーな話しだともいえる。移民にとって故郷とは何なのかとか色んなことを考えさせられます。また、作家としての取り組みにも見るものはありました。
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遠い日
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ラフィク・シャミの自伝的エッセイ。シリアからドイツへの亡命作家としての自己とその文学を真っ向から描ききる。祖国からの冷たい眼と亡命先での偏見と貶めの狭間で、もがきつつも決して下を向かない強靭な精神に目を見張らされた。文学作品を文字通り「読む」、声に出して多くの人と楽しむという文化は日本では根付いていないこと(朗読会なるものは知ってはいても)なので、新鮮な驚きをもって蒙を拓かれた思いがする。難解な文学的表現のそこここに挟まれるユーモアが印象的。シャミの終わらない旅と文学への希求。生きたことばがあった。
遠い日

#ぼくはただ、物語を書きたかった。#NetGalleyJP

04/28 21:12
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ぱせり
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困難な日常と、美しい故郷との別離との間で、紡がれた言葉、物語。その一言一言が宝と思う。いつか、ラフィク・シャミ自身による生の語りや朗読を聞くことができたらいいのに。(言葉は一言もわからないだろうけれど、それでも……。きっと、楽しめると思っているのだ)
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かもめ通信
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シリアからの亡命作家ラフィク・シャミが2017年にドイツで出版した自伝的エッセイの翻訳版。 1971年3月、3分の1がぎっしり書き込まれたノートで占められているスーツケースを持って、作家はフランクフルトの空港に降り立った。もう二度と祖国には戻れないと覚悟して。 一つ一つの文章は短く、難しい言い回しもないが、とても読み応えがあって、あれこれ考えずにはいられない、素晴らしいエッセイ集だった。
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ぼくはただ、物語を書きたかった。評価100感想・レビュー10