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復興を生きる 東日本大震災 被災地からの声

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ぐうぐう
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東日本大震災から十年が経過した年に被災地の現状を取材した河北新報社の記事をまとめた『復興を生きる』。一家族の視点から県・国の行政対応までを考察するのだが、実に多岐に渡って復興の問題点を深く細かく分析できているのは、被災地にずっと寄り添ってきた地元紙ならではの尽力の賜物だろう。復興における地元負担の問題といった被災者にも厳しい指摘をしつつ、「被災前の課題を解決する復旧」という阪神淡路大震災の被災者の言葉を重ねて復興に携わる人々の姿を真摯に追っていく。(つづく)
ぐうぐう

本書で最も印象的なのは、「未災地」へ繋ごうとする強い意志だ。東日本大震災に関する復興の教訓から見えてきた課題を、これから起こるであろう災害の地に暮らす人達へ繋いでいき、いわゆる「事前復興」という概念を根付かせようとする。奇しくも先日、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が初めて発表されたばかりだ。今一度被災地の声に耳を傾け、防災と同時にあらかじめ復興に備える姿勢を整えていかなければならないと強く思う。

08/23 21:07
0255文字
kojima ryota
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新聞社ならではの現場からみた震災復興。良本です。
0255文字
Mieechan
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表紙の印象とは違い、かなりのボリューム感がある。震災から10年の区切りで、河北新報社がそれまでの記事や取材のまとめ、また新たに取材したものの記録といった感じ。被災当時の記述や、被災者の痛みがありありと感じられ読み進めるのが辛かったが、読むべき。何度も胸が詰まる思いがした。また個別の被災記録とは別に、自治体レベルでの復興や進捗状況、国としての取り組みをある程度客観的に振り返ることができた。自治体負担がゼロだったこで生まれた弊害や、阪神・淡路大震災との復興の比較など、多岐にわたり復興を考える視点が良かった。
Mieechan

同じ地域の住民でも、それぞれの価値観があり、合意形成の難しさがよく分かる。宮城県知事の手腕も賛否や明暗があるだろうと思った。政治家の野望や思惑といった色も滲む。復興も時間とともに変化や認識が変わるもの。

01/07 18:24
0255文字
天茶
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★★★★☆
0255文字
おーいし
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復興という、受けたダメージを復旧だけでなく、新たに興していくという、一見プラスの方向に向かうだけの単純な話のように見えて、さまざまな論点、価値観がぶつかり合い、複雑な問題となっているのだなと再認識しました。 復興構想会議の議長を務めた五百旗頭氏の「これが人口増時代だったら……」の言葉に多くが詰め込まれていると感じる、過疎のすすむ地域、課題先進地域とも呼ばれる場所の復興というむずかしさを改めて考えさせられる1冊。
0255文字
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