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サピエンス減少 縮減する未来の課題を探る (岩波新書 新赤版 1965)

感想・レビュー
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Francis
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「サピエンス減少」とはかなり衝撃的なタイトルだが、読んでみたところ人口学の最新の知見に基づいてこれまでの人類の人口の歩みとこれからを冷静に論じている本であると言える。人口は急激に増加する「人口爆発」もあったのだから急激に人口が減少する「人口爆縮」の可能性、人口の急速な減少も自然界に悪い影響を及ぼしかねないという指摘もその通りだと思った。167頁と言う本の薄さはもう少し何とかならないだろうか、と言う気はするが、人口、そして人口学にまつわる数多くの誤解を正すためにはこのくらい手軽な本も必要と言う事でしょう。
0255文字
狐狸窟彦兵衛
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世界の人口は、やがてピークを打ち現象に向かう。22世紀には人類消滅の危機さえあるという、人口予測データを読み解きます。現在の少子高齢化が、単にそれぞれの家庭の事情に原因があるのでなく、人類史の一つの転換点の減少であるという見解はなるほどと頷かせます。危機を煽るのではなく、冷静に人類のグローバルな対応策を提言していて好著だと思いました。100年後のことは、見るべくもありませんが、孫やその先の世代が住み良いように地球を残していかなくてはなりませんね。
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田中峰和
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世界人口80億人突破。今世紀中には100億人も突破するが、その後は減少に転じる。発展途上とは文字通り、発展の過程にあって、この段階では人口は増え続けるが、やがて飽和状態を超えると減少する。日本は今世紀に入って減少を続けているが、韓国は出生率をみれば日本より危機的状況だ。常識的な知識も数値化やグラフ化して目の前に突き付けられると恐怖を感じる。世界の人口が300年の間に1億人にまで減る。いずれにしても自分が生きている間には無関係。恐ろしいのは、地球温暖化による気候変動。途上国の人口増加はこれを加速する。
0255文字
sk
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人類消滅もありうるとする衝撃的な人口学の本。
0255文字
紗綾
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増えすぎて、地球を傷めつけてばかりの人類が減ってゆくことは、自然にとっては好都合かもしれない。けれど一度人間が手につけたものがそのまま自然に還るばかりではないだろう。なぜ我々はこの星に生を受けたのか。どう生きどう死ぬことが良いのだろうか。遠い未来を生きる人類に責められるような暮らし方をしてきたのではないか。
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Masami.T.
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ひたすら数字で人口減少について説明。特に真新しさを感じなかった。『未来の地図帳』の方が、より具体的なケースが多く、読み応えもあると思う。
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しょうじ
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ネタバレ人類の人口動向に関する研究のまとめのような内容。1万年前には1千万人もいなかったホモサピエンスが2000年前には2~4億人になり20世紀には18億人、その後100年で60億人になり、2022年80億人を超え2100年には100億人を超えるであろうと推測される。しかしながら100億人を超えたあたりでピークを迎えその後300年程度で1億人もいなくなることも予測される。その現象の計算の流れと増加・減少の理由(筋書)が示される。つまりこれから人口爆発が予想されるサハラ以南の地域で人口増加が行き渡ると終末。納得した
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kuroarizuka
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耳読。未来の年表シリーズなどを読んで人口動態について知識をつけたいという意識で読んだ本。未来の年表と異なりどちらかというと学術的な観点で書かれている感じがして、想定していたものとは少し違った。より長いスパンで物事を考えており、将来的にはそもそも人口というものの捉え方が将来的に変わってくる可能性があるという話には興味を引かれた。考えてみれば日本人もおそらく先住民と移民が交雑したものだろう。将来的に日本人が消滅する可能性があるという話も、ある意味では日本人が拡張するとも取れるのかもしれない。
0255文字
西東京のハリソンフォード
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2086年に地球人類人口は上限の100億人に達し、それ以降急激に減少し2300年には人類はたった1億人に(99p)、そして数百年でアメリカやウクライナなどの穀倉地帯は寿命を迎え耕作不可になるかも(119p)が何気に一番ゾクッとした。前半は統計や理論の話で難解だが、後半の第3章の98-99p、第4章の104,106,111-5,119,124,128-9,134-5p、第5章の143-4,153p,あとがき164pでは簡潔な人口事象のまとめや人口学者としての立場から人間社会にラディカルな提案をしてくれる。
0255文字
樋口佳之
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ネタバレ女性が自らのライフコースについて、結婚・出産を自由に選択できるようになったことにより、その帰結として、現在の置換水準以下の合計出生率となっているとすれば、これらの政策的な支援によっても置換水準への回復は難しい/逆に書けば女性の不自由にのっかっていた事になるだから、少子化を問題視する議論は枠組みとして問題含みだと読みました。
0255文字
ネイティブ・バイオあざらし
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最近の読書のテーマは「遺伝子」「サピエンス」。書籍タイトルに惹かれて読み始めた。インドの人口が1位となったとのニュースが記憶に新しいが、将来的にはサブサハラ・アフリカ地域が多数を占め、そして世界的に縮減する。特に興味深かったのが4章。国や地域単位で人口縮小を食い止めようとパイを奪い合うのではなく、世界規模で持続可能な人口規模を考える。移民問題などは短いスパンかつ地域を限定した上で是非が論じられることもが、世界的な規模で長期的視点を持ち論じる重要性を感じることが出来た。人類はやがて地球を脱出するのだろうか。
0255文字
げんさん
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人口減少は結婚出産移動に関わる個人の選択の自由が拡大した結果であり、それをコントロールして人口全体を定常状態に保つようにするには、多くの試行錯誤と時間が必要とされる。減少を止めることをめざすのではなく、様々な課題の解決に向け、前向きに取り組むべきだと思う。だが時間がかかろうともその試行錯誤が大切だと思う。
0255文字
ゼロ投資大学
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有史以来、増加を続けてきた人類の人口が減少に転じようとしている。まもなく世界人口はピークを迎え、減少局面に転じる。それはあらゆるものが縮減していく世界への転換であり、世界認識に根本的な変容をもたらす。人口の減少は人類がより良き生活を追求するために個人の選択の自由を拡大してきた結果であり、人口減は容易に解消できる問題ではない。必ず訪れる「縮減する社会」に向けて、グローバルな連帯と協力を通じてより良い未来を切り開いていきたい。
0255文字
まいこ
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ネタバレ狩猟採集から農耕へそして産業社会へと人口を増やしてきたサピエンスは、しかし今世紀末から人口減に入り300年程で1億人ほどに減っていく。人口増の時代には経済成長し生産物も仕事も増えトリクルダウンで皆が豊かになったけれど、人口減の局面では縮むパイを巡って再分配の合意形成が難しくなり社会の維持が困難になりそう。今も高齢者と現役世代や地方と都市部の対立が見られるけれど、今後は男女、独身既婚、先住者と移住者などあらゆる集団の間で摩擦が起こるのかも。人口増の時代のような競争はないけれど、沈む船の中の座席争いのような。
0255文字
oooともろー
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人口爆発は終わり、人口爆縮へ向かう地球。すでに日本は人口減少局面に突入。かつて経験したことのない問題。不安を煽ることなく処方箋を提示。
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アキ
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学生の時に世界の人口は約40億人と習った記憶があるが、もうすぐ80億人に達しつつある。2022年国連の新統計UNWPP22によると、2100年には103億人になるらしい。いつまで増え続けるのかと思うのだが、実は2086年の104億人をピークに減少に転じ、日本の人口減少のような状況になってくるとある。現在の日本の状況は歴史的な人口転換の帰結であり、世界的な流れの先端を行っているに過ぎないと論じている。現在世界で人口が最も多いのはアジアだが、2100年頃にはアフリカとなり、特にサウスアフリカの増加が著しい。
アキ

そして、そのまま人口減少が続けば、世界人口は300年ほどの間にピーク時の100分の1程度にまで縮減する。ホモサピエンスが約6万年前にアフリカから世界各地へ移動したとしたら、その高い知的好奇心という特徴を持ちつつ、移動し続けるのだろう。おそらくそこに地球外という選択も含めて。

08/11 09:05
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チェアー
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筆者は脅すための本ではないと書くが、読むと戦慄する内容だ。人口は急増すれば急減する。長い歴史の中では、人口はほぼ垂直に増え、垂直に減っていく。それを押しとどめることは人間の知恵を全て結集しても難しいだろう。今自分ができる事は何なのか、人間の滅びのシナリオに抵抗するためには何ができるのかを知りたい。
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乱読家 護る会支持!
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本書は少子化を個人の選択の自由が拡大してきた結果であるとしています。 あらゆる生命の本質は「増えること」にあり、その為に進化してきたと言えます。しかし少子化は、「種の保存」よりも「個の尊重」が優先されるようになった結果であり、「生命の進化」という概念で捉えるのも一つの見方なのかもしれません。 個の尊重は、「対立」「分断」をより深くする方向に動くと考えますので、「議論から対話へ」「差異の強調から一致点を探す」「相互尊重、相互承認」など、「精神性の進化」も同時に実現していかないといけませんね。
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お抹茶
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人口学の推計を基に,地球規模の課題を社会工学的な視点で論じる。世界的に長期の人口減少に入り,出生率と死亡率を2020年時点で固定すると,300年以内に人口はピークの1%程度まで縮減する。これは数学的な帰結だが,成長曲線といった理論でも,実際の人口動態統計からみた出生力の変動をみても,少なくとも日本はぐっと人口が減る。アジアからアフリカの時代になるとはよく言われるが,それは新たな経済格差・再分配問題に直面することにもなる。前半はグラフが多く,数式がわからなくても直感的にイメージできるように工夫されている。
0255文字
やす
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この先の人口減少がどうなるのか国連の予測などを基にして論じた本。技術革新や社会構造の変化がどうなるかわからない中、予測が当てになるのかがそもそも疑問ではある。 人口減少のなかで経済を維持していく方法はよくわかった。
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A.Sakurai
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人口減少は日本や先進国だけではなく,世界全体を見ても21世紀末からは人類全体の人口が減少する.その人口減少の理論(人口転換論)を解説し,この傾向がほぼ不可避であるので人口減少を停めるよりも人口が縮退した世界の課題に対応するしかないとする.ここまでは人口問題の類書に共通の内容だ.本書の特徴は実際の課題対策を具体的に突っ込んで提案しているところ.社会の基盤を大幅に変更する,かなり思い切った内容なのでSF的でさえある.
0255文字
JP
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コロナ禍であまり注目されることのなかった国連の人口予測。私見は交えずに淡々とデータを解説していく様子に、返って想像力を働かせることになる。 2050年、私は生きているだろうか。その時、どんな社会になっているのだろうか。日本のプレゼンスとはどうなっているのだろうか。世界では何が問題になっているのだろつか。色々かんがえさせられた。
0255文字
takao
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ふむ
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ぬらりひょん
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日本が少子高齢化の最突端にいることは間違いないけれど、すでに世界中で(特に高所得国で)人口の自然減が進んでいるらしい。このままいくと300年もしないうちに世界人口はピークの100分の1程度まで縮減する。高所得国の人口の趨勢は国際人口移動で決まり、移民国家への移行は避けられない。世界国家間で、あるいは国内の地方自治体間で減少していく人口の奪い合いが起きる。人口が減れば自然が戻って環境にいいのかと思いきや、そういうことでもないらしい。一度破壊されたものは戻らない。で、次は地球外へとその手を伸ばす…ということ?
ぬらりひょん

これを読んで、どんなに国が補助金や手厚い保護をしても、この先女性に子どもをたくさん産んでもらうのは無理だと思った。何か根本的に間違っているような気がする。韓国0.87人、中国1.18人、香港0.76人、マカオ1.11人、台湾1.13人、シンガポール1.04人、日本1.31人。すでに世界の大半が置換水準(2.1人)以下の低出生力地域。

05/21 19:46
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おさむ
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ネタバレ序文に惹かれて読んでみた。人口学の技術的な記述が多く、素人には難しい。ただ、第4章の「人口が減ると何が問題なのか?」で示された、今の日本における自治体間の人口の奪い合いが不毛な生き残りゲームとの指摘には首肯。連帯や協力により危機を克服する処方箋として、ベーシックインカムや食料生産を自然生態系から分離する(=合成食品)を提言、グローバルな意思決定機関の必要性を訴える。結局、この問題は、短期的な視野に陥らず、長期的な視野が必要なのだろう。
0255文字
まゆまゆ
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これまで増加を続けてきた世界の人口も2100年までに減少局面に入ると予想され、大きな転換期を迎えることになる。日本は既に人口減少社会へと移行しているが、人口減、出生減を止めることを目指すのではなく、縮減する社会における課題解決を目指す社会へと方針を転換する必要があることを述べていく。アフリカ以外はすべて高齢化と人口減少社会がやってくる未来、か……
0255文字
tu-ta
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連れの友人の夫が書いた本ということで、連れから回ってきた本。興味深い内容だった。減っていく人口にあわせて、社会をどのように考えるかという話だ。読んでいて、ふと思ったのが、女性のおなかに変わる安全な「母胎」が人工的にどこまで可能になるか、という話。その開発は人口減少を食い止めることとつながるか。しかし、その「母胎」から発生した子どもを誰が育てるかということを考えると、やはり、人口減少は続くの考えるのが妥当かもしれない。
tu-ta

第17回「経済・財政・金融を読む会」 https://www.peoples-plan.org/index.php/2024/03/11/post-923/ 案内から一部引用 それでは、人口減少に対応する社会をどのように構想すればよいのでしょうか。人口減少社会が抱える深刻で多岐にわたる問題を、議論したいと思います。(白川真澄)

03/24 14:45
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ta_chanko
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世界人口は今世紀後半には100億人に達しないところでピークをつけ、その後は急速に減少していく。唯一、アフリカ大陸のサブサハラのみ、しばらく人口増加が続き、22世紀はアフリカの世紀となる。世界人口が減少すれば環境問題が解決するわけではなく、むしろ急激な減少によって生態系のバランスが崩れ、自然環境は荒廃する。生物多様性は既に失われており、人間が撤退した後の自然がどうなるのかは予測もつかない。食料やエネルギー生産に携わる人も不足するので、却って厳しい状況になるかもしれない。
ta_chanko

これまでは産業革命後の急激な人口増加が、生産力向上やイノベーションを促進してきた。しかし、これからは人口が爆縮する中で、いかに生産力や高度な技術力を維持し発展させていけるかが鍵となる。

04/17 13:00
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ブック
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もとは論文だろうか。興味深く、あっという間に読み終えた。日本はこのあと未曾有の人口減少社会となるが、それは世界でも同じであり、人類史に残る出来事がこれから展開されていく。前半は人口がどのように減るかという話に終始するが、後半、人口減少の結果どうなるか、どうなるべきかは、貨幣経済の存在を前提としている点で私とは考えがちがう部分もあるが、とても読み応えがある。最も衝撃的だったのは100億人の人口が1億人になるまでの猶予は300年しかないということ。人口が倍増する人口爆発があるのだから、半減する爆縮もあるのだ。
0255文字
紅花
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最初は統計学の話で、読むのに苦労した。そこをサッと読み進めると、以降、アジアですら少子高齢化が加速している現実と、急激な少子高齢化の問題点がとてもわかりやすかった。なんとなく、頭ではわかっていたけど、想像を遥かに超えるスケールで解決しなければならない問題と思った。戦争なんてしている場合じゃない。経済から捉えた人口問題で、医学に携わる私とは、ちょっと意見が違うところもあったしけど、人口の問題はもっと取り上げられるべきだし、もっと真剣に考えられなければならないと思う。異次元の少子化対策。なんて甘い。
0255文字
若隠居
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20230513日経
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