読書メーター KADOKAWA Group

空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

感想・レビュー
16

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
ばんだねいっぺい
新着
空軍基地で女性だけの輸送部隊ということで当時の男尊女卑的な空気感のなかという設定をさらに生かせたような気もしなくはない。
0255文字
spica
新着
ネタバレ戦時中、イギリスの農村で女性飛行士を狙う連続殺人事件が発生し、心理学を修めた飛行士のリジーがプロファイリングを行う。女性蔑視に凝り固まった将校には腹が立つが、わりと中立な警部補も、女性は守られるべきという固定観念を持っている。犯人の独白が圧縮されすぎててかなり典型的だったので少し拍子抜けした。リジーの論理的な考えかたがおもしろく、差別にさらされた女性の心情がリアルだった。シリーズが進めば彼女たちが戦闘機を飛ばすシーンがいっぱい出てくるだろうか。続きの邦訳がちゃんと刊行されるのを願っておく。無理なら原書で
spica

読んでやる。こういう、現代作家が書いた昔を舞台にしたミステリで、当時の差別をテーマにからめたものはよく読むが、当時の作家が書いたそういうミステリをもっと読んでみたい。ダフネ・デュ・モーリアがそんな感じの作家な気がする。

12/24 15:59
0255文字
たまさか
新着
航空輸送補助隊員の女性を主人公にした、最近良く見かける第二次世界大戦での女性の働きを中心に据えたミステリ。主人公が刑事に協力するという設定は、民間人の捜査協力に説得力を持たせることが必要になるため、その説明にかなり紙幅を費やしたのには閉口したけど、時代背景と主人公の性別を考えると仕方のない面も。その問題が解決した後は、かなり堅実な警察小説だった。戦争で人が次々死んでいく中での殺人事件という逆説の処理もよくできていたと思う。ただ、女性の戦争協力が孕んでいる、加害性の問題は手付かずだったのだけが少し残念。
たまさか

翻訳に少し怪しげな箇所があったけど十分に面白かったので、ぜひ続きが読みたいけれど、読メの登録数を見ても出版は難しいかなあ....。

11/24 14:20
0255文字
コチ
新着
ネタバレ第二次大戦下のイギリス。補助航空部隊の女性飛行士が農村の駐屯地に配属されるが、内一人が惨殺死体で発見される。憑依型?プロファイラーのリジ―が「私なら犯人が分かります!資格持ってます!」とアピって来るので、ケンバー警部補に煙たがられるのも無理もない。飛行士且つプロファイラーと異色の主人公だが、人物像がなかなかつかめなかった。戦況厳しくなる中、殺人者を追うリジ―とケンバーがお互いの能力を認め、信頼し合う過程が良い。根深い女性蔑視が蔓延る軍内で、犯人は更にミソジニーを増幅させてしまったのか。程よい緊迫感。
0255文字
一柳すず子
新着
男尊女卑の面々が面倒くさいが女性同士でもいがみ合いもあり、舞台は興味深い。ミスディレクションがあからさまだったかな。
0255文字
もち
新着
「あなたの世界に愛は存在していない、いままでに一度も」◆空軍基地に女性だけの輸送部隊が赴任した日、惨殺死体が発見された。はみ出し者の刑事を導くのは、心理学博士号を持つ女性飛行士。戦火に紛れるパイロット殺しに、二人は迫ることが出来るのか。■女性が、戦時に、プロファイリングを30年先取りした――という設定が痛快。急転する戦況と犯行、飛行場での決着までしっかり読ませ、歴史物・エンタメの両面でレベルが高い。今後の騒乱を予期させつつ、爽やかさを纏うラストシーンが余韻深い。
0255文字
練りようかん
新着
ネタバレ1940年、イギリスの補助航空部隊の女性飛行士が殺害された。犯人の意向を素早く察知した同じく飛行士の女性主人公は捜査に提言、だが素人でしかも女性の言葉は聞き入れられず、手掛かりのないまま第二第三の事件が。遺体はポーズをとっているという主人公の指摘は興味深く、戦争中で任務は続発する特殊状況が想像を難しくするが、視野狭窄に陥っている捜査陣や犯人が死体にのこした多すぎるメッセージに対して、連続殺人のハラハラより呆れる感情の方が勝った。地元警察も犯人のコンプレックスも後追いの一言で束ねられる。犠牲者が救われない。
0255文字
のざきち
新着
ネタバレ1940年夏。英国の農村部スコットニーの空軍駐屯地に女性飛行士の後方支援民間組織ATAが配属される。そして彼女たちを襲う謎の殺人鬼。隊員の一人リジーは大学で専攻した犯罪心理学を武器に地元の警部補ケンバーともに事件の謎を追う…実在の女性飛行士をモデルとした歴史ミステリ。女性蔑視が根強く残る英国空軍にあって仲間の仇を討とうと奮闘する異才の飛行士リジーと、そんな彼女を拒絶しつつも少しずつ受け入れていく堅物刑事ケンバー。ミステリとしては唐突で薄味ですが、戦争中の緊迫した描写と相俟って物語としては面白く読めました。
0255文字
ネコベス
新着
ネタバレ1940年の英国を舞台に、女性飛行士だけで構成された後方支援組織のメンバーが立て続けに殺害され、心理学を学んだ女性飛行士リジーとケンバー警部補が潜んだ殺人鬼に翻弄されるミステリ小説。飛行部隊に関わる話なのに飛行機を操る描写がほとんどないのが不満だし、肝心の謎解き部分もちぐはぐな印象。何よりリジーが自信満々に断定する人格分析やプロファイルが浅はかな独断としか思えなかった。置かれた状況で容易く移ろう人間の心理や性質を軽々しく断定して生兵法を振り回すリジーの言動に納得できなかった。
0255文字
み
新着
ATA後方支援組織なるものを知りませんでした。1940年のイギリスは、女子の扱いが…、生きにくそう。主人公のリジーだけでなく、他のメンバーも取り上げて欲しかったような。
み

みみみさん、後味がよろしくないとは感じなかったです。が、ちと物足りない感じがしました。あたしは。

08/07 18:13
みみみ

ありがとうございます!

08/07 20:23
3件のコメントを全て見る
0255文字
しのぶ
新着
「女性飛行士だけで構成された後方支援組織“補助航空部隊”」ときたら、エリザベス・ウェインの『コードネーム・ヴェリティ』と『ローズ・アンダーファイア』を思い出さずにはいられず、「刑事フォイル」の世界も脳裏をよぎったりして、スルーは不可能だった一冊。想像していたよりコージーな感じだなぁと思っていたら、恋愛模様も楽しむシリーズものらしい。つづいて刊行されることを祈ります。
0255文字
nizi
新着
テーマは良かったのに、活躍するのがリジーだけであとのATA女性パイロットが話にかかわらないってのは、かなり不満が残る。史実のATAには166人もの女性パイロットが所属していて、他にも片目や片足といった人まで存在した。こんないい素材を生かさないなんて、非常にもったいない。
0255文字
チェス
新着
思ったより読みやすく面白かったです。続編もあるのかな。
0255文字
本木英朗
新着
英国の現代ミステリ作家のひとりである、N・R・ドーズの長編1作目である。1940年、英国。農村部の空軍駐屯地に女性飛行士だけで構成された後方支援組織ATAが配属された。戦線で命をかけんとする彼女たちを襲ったのは、敵国の攻撃ではなく、刃物を持った殺人者だった――という話から始まる。犯罪心理学の博士であるリジーと、地元警察の堅物刑事ケンジーという二人が、どうやって真犯人を追いかけるのか、そのあたりが見ものであります。大満足でした! またいつか読もうっと。
0255文字
界烏
新着
一九四〇年のヘイトクライム……捨てられ警部補と脅迫神経症持ち空飛ぶプロファイラーの英国歴史ミステリです。女性だけの後方支援組織ATA(補助航空部隊)の一部隊が南東部ケント州の空軍駐屯地に配属された。だが切り裂きジャックの模倣犯に女性飛行士達が殺されていく。地道な捜査が実らない警部補ケンバーは、犯罪心理の博士号を持つ飛行士リジーから捜査協力を再三受ける。進歩的な女性に逆風の時代を反映した手堅い作風。人物間距離はやや遠目。序盤女性飛行士ライフ、中盤地道な捜査、終盤合同捜査なゆっくりテンポ五八〇頁。おすすめ
界烏

エリザベス(リジー)・ヘイズ……三等航空士。心理学博士。上流階級の出身。幼少期に母の落馬を目撃して強迫神経症を患う。英国初の女性で心理学博士号を獲得したロンドン大ベッドフォード校のベアトリス・エッツジェル(実在人物)教授に師事。犯罪心理学を専攻。犯罪心理分析と人物像推定に秀でる。雑用しかさせてもらえないだろう警察には進まず飛行士になった。異色の経歴で周囲から浮いている。

07/06 01:12
界烏

ジョナサン・ケンバー……ケント州警察警部補。腰痛持ち。スコットランドヤードから出向中(実質左遷)。職務熱心で家庭を軽視したツケがまわり、双子を育て上げた妻に浮気されたあげく家を追い出された。田舎の連続猟奇殺人を地道に捜査をする。「女は家にいるのが当然」という風潮にあって時代を三十年先取りしたリジーの犯罪分析手法に懐疑的で熱心な捜査協力を煙たがっていた。

07/06 01:15
0255文字
全16件中 1-16 件を表示
空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)評価83感想・レビュー16