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ギリシア人の物語1:民主政のはじまり (新潮文庫 し 12-46)

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はる
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塩野さんは久しぶり。新潮4巻の一巻は古代アテネ・スパルタの二つの政治傾向の発生から同じ前6世紀ころ国を起こしたペルシア帝国との対戦を描いている。表題どおりギリシアを分析する視点から展開され、各戦いの指揮官の思想や人格を浮かび上がらせる手法の塩野史観が面白い。専制帝国の「土と水」の隷属要求に対し民主政都市国家と軍政都市国家を「ギリシア人はペルシア憎しで挙国一致すべし」で纏めたサラミスの指揮官テミストクレスの戦略戦術は粘り強い対話思考の賜物といえる。ギリシア植民地図が掲載されている。アテネからの植民都市が→
はる

随分多かったのですね。

02/11 17:03
0255文字
氷菓子
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紀元前5世紀。エーゲ海周辺には数多くの都市国家が存在し、都市間の争いも絶えなかった。しかし、東方から大国ペルシアが侵攻してきた有事により協力して撃退に成功する。その中心となったのはアテネであり、政治的にも軍事的にも突出した天才のテミストクレスがアテネに存在したことがアテネだけでなくギリシア全体も救うことになった。軍隊といえば陸軍が常識の時代に軍船を建造してサラミスの海戦でペルシアを撃破し、数で圧倒的に優位だったはずのペルシア軍は屈辱的な敗戦で逃げ帰ることになる。
0255文字
ぽかぽかキュン
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公職となると無給であったアテネでは、国のためにする仕事でカネを稼ぐという概念がない。ゆえにこのアテネでは、公金横領罪で告訴されることはない。国家のカネを自分のポケットに入れる、という観念からしてないからだ。だが、公金悪用罪で告訴されることはあった。国家のカネを悪用したということだが、これはもう政策を誤ったということであり、それによって国家に害をもたらした罪、ということである。(228ページ)
0255文字
4492tkmt
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ローマ人の物語を読んでいたのと、ホメロスや、プラトン、アリストテレスなど哲学者の著書も読むようになったので、当然の流れのように、こちらも開始。1巻はギリシャ神話からテミストクレスまで。大昔に見た映画のスリーハンドレットが、スパルタの実話として登場。おお、実話だったんですね。。当時は、映像技術ばかり話題になっていた気がするが、西洋人からしたら、歴史上の出来事だったってことね。「玉砕して敗れるよりも、玉砕しないで勝つ方がどれほどの難事であるか考えもせずに」ってことで、2巻に進む。
0255文字
Tomoichi
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民主主義(民主政)と云えばギリシャという事で、読み始めます。
0255文字
y.miyazaki
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24.4以降登録ができておらず😅、思い出しながらのアップデートとなります。
0255文字
Copper Kettle
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ホメロスやヘシオドス、シュリーマンなんかを読んだので、いよいよ歴史の勉強ということで読み始めました。第1回目のオリンピック成立の背景から始まり、各都市国家といってもアテネとスパルタの2国だけだけど、各国の国体とか政体の成り立ちに続いてペルシア戦役がメインのテーマとなるのが第1巻。王政ペルシアの傭兵に対して、数で劣るものの市民皆兵制度のアテネ、スパルタの方が強いのも理解できる気がする。もう少しそもそもギリシア人とはどういう人たちだったのかとか、トロイア戦争とかまで遡って欲しかったけど、神話世界ということか。
0255文字
柿の種
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昔読んだ本です、整理のため登録しています。
0255文字
wat0072007
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塩野七生の長編は、ローマ人の物語、ローマ亡き後の地中海世界、海の都の物語と読み継ぎ、いよいよ最新作にして最終作と言われる「ギリシア人の物語」まで辿り着いた。ページ数が多いからか進みが遅く、ようやく読み終えた感じ。古代はギリシアという国はなく、アテネとスパルタのライバル関係、都市国家の連合体として宿敵ペルシアと戦う姿が描かれる。
0255文字
Mark X Japan
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かの有名なマラトンの戦いなど、アテネとスパルタを中心に進んでいきます。テミストクレスは、ローマ帝国のスキピオ・アフリカヌスと似通った運命だったようです。やはり、歴史は繰り返されます。☆:4.0
0255文字
かわかみ
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ギリシャのポリス連合がペルシャの侵略に立ち向かって勝利したペルシャ戦争に多くのページを割いている。この戦争の経緯について詳説されているだけではなくスパルタの王政とアテネの民主主義政体それぞれの内実が学術書よりもわかりやすく説明されている。登場人物たちの中で特に印象深いのはサラミスの海戦の英雄だったテミストクレスである。史上初めて海戦で戦争全体の帰趨を決した、テミストクレスの先見性は特異でもある。彼はその後、政敵によってアテネを追われるが、変幻自在な身の処し方にも彼の天才ぶりが現れている。
0255文字
熱東風(あちこち)
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ローマの“先人”たるギリシアの物語。/私がこのシリーズを手に取ったのは、アレキサンダー大王の登場が楽しみだったから。ギリシアはローマ以上に全く知識がないこともあって、本書の時代は登場人物やその関係性を把握することで精一杯。/とは言え、そんな私でもさすがと言うべきか、塩野先生の筆致は楽しんで読める。
0255文字
ほんだぁ
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ローマ人の物語を読んで、その後ローマ無き後の地中海世界を読んだ。前者はとても面白く、後者はつまらなかったが、この本は絶対に面白いって思って文庫になるまで待っていた。期待を裏切らない面白さ。というか、テミストクレスがすごすぎる。第2巻のペリクレスの方が有名とは思うけど、テミストクレスの方が優秀さでは上ではないか?海軍をあそこまでもっていくのってすごすぎるよね。着眼点にしても実行力にしても。また、「スパルタ教育」っていうけど、実際にスパルタでやっていたことを知ったら、ほとんどの「スパルタ教育」は生ぬるいな。笑
0255文字
鐵太郎
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ハードカバーで一度読んだのですがその後を買わず挫折したので、文庫で再読です。これは長距離走者だったローマがつかの間師と仰いだ短距離走者のギリシャを、正面切って塩野節で語ってみた労作。歴史の真実ではないけれど、こんな史観も面白いのでは。なんといってもペルシア戦役において、「民主的」なアテネが「独裁的」リーダーの元で、「独裁的」なスパルタが「民主的」な指揮官の命で闘った姿を皮肉に描く塩野節が楽しい。彼女の面白いギリシア民主主義の発展史は、我々になにを物語ってくるのか、楽しみ。今回は全巻じっくり読もうか。
鐵太郎

兵士O様、塩野節は人を選びますが、魅入られた人にとってはこれほど面白いものはないです。むろんこれは、「ローマ人の物語」などを含め史実・史料を元にした「物語」であって「正しい史伝」ではありませんので、歴史物語として楽しむべきものなのです。そして、こんな面白い歴史物語は滅多にない、と思っています。(放置しておいて偉そうにw)

03/06 20:44
3件のコメントを全て見る
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tamami
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古代ギリシアといえば、都市国家、直接民主制等の名称と共に出て来た国との印象が強かったが、今回、塩野さんの華麗な筆裁きで読む彼の国の歴史は、わが国の縄文時代が終焉に向かう頃に、リクルゴス、ソロンといった個人名で詳細に語られ、彼我の大きな違いを意識する。後半ペルシャとの長年に渡る戦役について記された部分は、二千年の昔のこととは思えない具体性に富み、大いに心躍らされる。古代ギリシアの民主制と言われるが、ペルシャ戦での勝利の経緯を見れば、政治家個人の資質が最高度に発揮された独裁政治であったとも言えるのではないか。
0255文字
WooD
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古代のギリシア人は頭も身体もずいぶん活発に動く人たちなのだなぁ。
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Ta283
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読みやすい、でも人名は覚えにくい
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ふぃすか
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とりあえずスパルタ教育って言葉はスパルタ以外に使っちゃいけねぇな…と思いました。これと比べたらどんな教育も全て温いのではなかろうか…(遠い目) アテネの土を踏めずとも何だかだ天寿を全うしたっぽいテミストクレスさんは世渡り巧者。成功体験は過信すると仇になる……というかキモがわかってないヤツが形だけ真似すると痛い目にあうのはどこでも同じだなぁ。敵を知り己を知れば百戦危うからずってのも多分ホント。考えることをやめてはいけない。まぁ結局人は自身の持つ器量の範囲内でしか生きられないってだけのことかもしれないけれど。
0255文字
kuppy
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オリエントから二度の侵略を行うペルシャ帝国とアテネ、スパルタを中心とするギリシャ都市国家連合軍との戦いを中心に民主政治のはじまりを物語る。ロシア帝国のクリミア半島、次ぐウクライナ侵攻は、帝国ロシア対ウクライナ、米、EUの民主主義体制を巻き込んだ戦争と似てなくもない。ゼレンスキーは英雄になれるか。アテネは陶片追放など政敵を遠ざけながら必要な時には国内に呼び戻し参謀に据えたり、戦時中には実力者に権限を集中するなど柔軟性がある。身分制、保守的なスパルタとアテネの比較なども面白い。
0255文字
あくび虫
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古代ギリシアといえば民主制。主役はアテネ。…と思っていたのですが、今日考えるものとは別物だ、と、まずもって「民主制」のブレを感じました。そして、アテネ中心の史観は、勝者の歴史なんだなと。その後のぱっとしない歴史を知るだけに、「勝者」にはピンとこないのですが、ヒーロー扱いするには理不尽も多く、ポリスを前に個人が滅せられる様は、奇妙な生命集合体じみていて少し気味が悪いです。ペルシア戦役など、ペルシア王家が気の毒で、そちらに同情してしまいます。ペルシア側の方が、共感はともかく理解はしやすいとは意外な発見でした。
0255文字
Ms.G
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テミストクレスかっけぇ
0255文字
mikio
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時代を画すほどの本格的な改革を成し遂げる人は、既成階級からしか出ないのではないか。この階級に属す者の中には時に、自分たちの属す階級のどうしようもない欠陥を直視できる人が出てくる。(P128)「決められない」「機能しない」「結果が出ない」民主政の弱みを思うと、アテネは人材に恵まれていたから成り立ったともいえるのか。結局は強力なリーダーが必要なのだと痛感する。それにしても、もしテミストクレスがいなかったギリシアの運命を考えると、、ずいぶん歴史が変わりそう。
0255文字
Hide
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単行本買った時感想を書いたと思ったが登録してなかった模様。読み物としてはいいのかと思うけど勉強のために読むのは違うと思う。全てテミストクレスのおかげみたいになるのはどうかと。
0255文字
盆栽戦士
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日本建国の頃の話なのについこの間見てきたように書かれている。文字って偉大だね。 300人で2万人殺すとかさすがに嘘だろと思うけどそれが歴史。おもしろいね。
0255文字
kametomo3
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文庫化するのを楽しみにしていました。 塩野さんの描く歴史は人間味あふれていて面白い。 歴史家も好き嫌いによって人物の評価が変わり、時には二千年も先まで影響を及ぼす。 最新の研究で名誉を挽回したパウサニアス。 逃亡生活になっても最後まで人生を謳歌し、人々から愛されたテミストクレス。 英雄たちの生き方に魅せられました。
0255文字
kinta
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文庫化してようやく手に取りました。いつもギリシャは通史が学べなかったので、わくわく。「300」映像を思い出しますが、古代の戦争のイメージの難しさよ。それに丁寧に前段階として記述を惜しまない著者に感謝。そして民主政という政治形態の功罪が今と変わっていないことに驚く。思った以上にローマ人たちとは異なる性質。とりあえずテミストクレスの生き方に脱帽。柔軟性、というより手段を選ばないのはある種の民主的選択なのかもしれない。
0255文字
大臣ぐサン
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第1次第2次のペルシア戦争が中心。アテネとスパルタというギリシアの2大強国が主役だが、その国政は大きく異なる。冷戦時代の資本主義陣営と共産主義陣営を2000年以上前に先取りしているという印象だ。数でごり押ししてくるペルシアに対して、質で対抗するギリシア。兵士の装備が戦況に大きく影響することを教えてくれる。プラタイアの英雄パウサニアスの悲劇は人間の愚かしさを教えてくれるが、サラミスの英雄テミストクレスのしたたかさには全く驚かされる。ペルシア王クセルクセスの最期もまた悲しい。
0255文字
佐々木 一博
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そろそろ「十字軍」を読もうと思っていたら、その後の本作の文庫が出てしまった。筆者の最後の大作だから先に読むことにする。いつものことだが、戦いの場面になると特に、筆が乗るというか、時間経過による形勢の変化もうまく書かれていて、読んでいるほうも緊張してくるのがすごい。
0255文字
スプリント
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塩野さんの本はわかりやすい歴史の事業を受けている気分になる。 民主政の祖であるギリシアを舞台にしたシリーズ。とても楽しみです。 第1巻はペルシャ戦役。ギリシアを代表するアテネとスパルタの政治体制の違いが学べます。
0255文字
てんつく
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アテネ人は民主政体と同時に不正投票も発明した。これが一番印象的。今にも通じるものがある。
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BIN
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1巻は(第2次)ペルシア戦役まで。高校の世界史でマラトンやサラミスの戦いは習うが、同程度に重要なプラタイアの戦いは習わないのは残念だ。当時の状況や経緯がわかって非常に良い。当時の戦術、戦略がどうやってわかったのか知りたいところ(そんな記録を当時残していたのか?)。テミストクレスがサラミスの戦い後には表舞台には立たないが裏で活動しているものの、最終的には政敵に陶片追放されてしまうなんて虚しすぎる。スパルタのパウサニアスもそうだが哀れ。
0255文字
汲平
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ギリシア人の物語第1巻は、いきなりクライマックスの対ペルシア戦役。当方の知識不足ではあるのですが、人物名が憶え難い。戦役後のパウサニアスやテミストクレスへの仕打ちはあまりに酷いものだが、その一方で今も昔も変わらないなという思いがする。
0255文字
jiro
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「ローマ人の物語」が好きだったのでその先輩である古代ギリシアに興味があって読んだ。国がライジングしていく時に次々に出てくるリーダー、そして大国ペルシアとの戦い。盛り上がります。特にテミストクレスカッコいい!次巻はいよいよペリクレス登場。楽しみ。
0255文字
buntarosu
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知ってる様で知らなかったギリシア世界。 これでギリシアの事をもっと知れればいいと思う。
0255文字
JUSA
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ローマを描いた作者がギリシアも描いた一作。歴史家ではないので、ギリシア人がどこから来た、というのは置いておいていきなりソロンから。そういう立ち位置だし読み物としてはテンポが良くて相変わらず素晴らしい。そしてこの時代の一大イベント・ペルシア戦役がダイナミックな筆で描かれており、追体験に大変満足しました。ここからどのようにギリシアが苦悩していくのかは今興味津々です。
0255文字
Tsunoda  Kazuhiro
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自分にとってはギリシャのペルシャ戦役での有名な戦いはどのような戦いであったのか、マラトンの戦いで盾を傘に走ったとか、サラミスの会戦ではペルシャ海軍を湾に引き込んで撃破したとかのエピソードは知っていても流れと当時のギリシャ世界の情勢を知りませんでした。この本にはペルシャとギリシャの情勢。アテネとスパルタの都市国家の社会構成から憲法まで記述されており、なぜアテネはデロス同盟の盟主となり通商国家としての経済圏を維持していくのか、スパルタはペロポネソス同盟の盟主となるのかが理解出来た様な気がしました。面白いです。
0255文字
Jimmy
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さあ、ギリシア人の物語、開幕です。ローマに比べれば4分冊と超薄い(?)歴史ですが、第1巻ですでにペルシア戦役というビッグイベント爆裂で面白さ檄上げ。何よりアテネ民主化のリーダーのバトンタッチが面白い。派閥抗争を繰り返しながらも要所では手を携えて、って辺りが出来過ぎ。
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読特
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塩野七生さん最後の歴史長編が待望の文庫化。第一巻は民主政の始まり。リクルゴス憲法をどこまでも遵守するスパルタ。ソロン、ペイシストラトス、クレイステネスと適宜改革が行われるアテネ。ペルシア戦役。対照的な両国が協力する。テミストクレスの深謀遠慮。数年後を構想しての海軍強化。予想は的中し、サラミスの海戦を勝利に導きギリシアを救う。凡将は先例に基づく想定内でしか戦術を立てない。名将は想定外のあらゆる事態も考慮する。現代日本に名将はいなかった。原発事故。想定外は言い訳にならない。凡将以下に政治を委ねてはいけない。
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桔梗屋
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ネタバレ狡兎死して走狗烹られ、小人閑居して不善を成す。洋の東西を問わず、出る杭は屢々打たれる運命にある。ペルシャ戦争を鮮やかに勝ち切ったスパルタの英雄王・パウサニアスについては、今回読むまで知らなかったし、彼の名誉回復が行われるまで、2300年も月日が必要だったってのが…ツキディデスも大概イケズやで。サラミス海戦を制したアテネのテミストクレスは、教科書にも載ってのでさすがに知ってたけど、この人もかの陶片追放の後はアテネとスパルタから追い回され、最後はペルシャまで逃げ延びて…逃げ切ったあたり、最期まで大したもんだ。
0255文字
行商人
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読了。
0255文字
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