形式:コミック
出版社:集英社
ミキの状況には『彼氏彼女の事情』を思い出してしまった。ミキも同じようにメッキを剥がしたうえで周囲の判断に任せるのだろうかと思ったが、登場人物たちに悪意はなく自分が悪かったのかな……と思ってしまっているのが本作の肝。壁を越えなければ、人のことはわからない、を色々なパターンで見せてくれて読んでて気付かされる。
美姫の気持ちをしっている小雪は複雑なんですが、その美姫も 小雪と陽太を〝いい感じ”かもしれないと思っているという。まあ、現状、ドロドロはしなさそうですが。美姫の〝本性”がクラスの女子にバレて…というか、勝手に〝カワイイ”というイメージを押しつけた(というのは 言いすぎか)側が、イメージと違うとなって、そこで中学時代の悪い噂も聞いてしまい、避けるような態度を 取るのはなぁ…(続く
「縁切れば?クラスの子と」 「1人で人を嫌いになれないような人達と関わる必要…ある…?」小雪の提案はあまりにも過激すぎたせいもあるのか (勿論、その後、小雪はいい事も言っている)美姫は、仲直りしたいと決意。湊のフォローも有 良い方向に落ち着いて良かったです。おまけ的なイラストの飼育員・陽太と、レッサーパンダの小雪、美姫、湊 (デフォルメ)が好きです。
それから美姫の話は苦しくなった。人ってどうして勝手にイメージをつけたがるんだろう、すぐ恋愛だ事件だ人をおもちゃにして、人を一人で嫌いにもなれなくて、まるで真っ当なように自分の基準を押し付けてくるのに思ってることは話合えない関係性。その基準に苦しんでいる人のことは目に入らない。どちらかというと美姫サイドにいることが多かった人生なので感情移入せずにはいられなかったし、それでも人に真っ向から向き合うことを選べる美姫ちゃんが好きだと思った。自分が自分でいられるように、これが難しくてとても大切なことなんだと感じた。
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